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コラム - 最新エントリー

一 2020(令和2)年4月1日、制定以来約120年ぶりに、民法が改正されます。
 民法改正の内容は極めて広範に及ぶため、早急に対応を検討するとともに、契約書を見直して修正すること等が必要です。
 特に「保証」に関する条項が大幅に変わりましたので、本コラムでは、契約書の修正等に役立つ「保証」に関する改正内容を、説明させていただきます。

二 まず、個人根保証について極度額を設定しなければならないことになりました。
 こう言うと非常に分かりづらいと思いますが、具体例としては、…詑濕攘戚鵑亡陲鼎い督村攷佑負担する債務の一切を個人が保証する保証契約、代理店等を含めた取引先企業の代表者との間で損害賠償債務や取引債務等を保証する保証契約、2雜遏医療等の施設への入居者の負う各種債務を保証する保証契約等において、極度額(担保することができる債権の上限)を設定しなければならなくなりました。
 御社が賃貸借契約の保証契約を締結する際、極度額を定めていたというようなことは殆ど無いと思いますので、今すぐに対応する必要があります。
 このような場合、前回のコラムでも記載しましたが、「極度額は賃料の3ヶ月分」というような記載だけでは保証が無効になりかねませんので注意が必要です。

三 次に、「事業」のために負担した「貸金等債務」を主たる債務とする保証契約は、契約締結前1ヶ月以内に作成された公正証書で、保証債務を履行する意思を表示する必要があります(保証意思宣明公正証書)。
 具体的には、保証人本人が出頭し、公証人による保証意思の確認がなされるなど厳格な手続が取られることになります。保証意思宣明公正証書は、保証契約とは別になりますので、それ自体に執行認諾文言を付けることはできません。
 もっとも、主債務者が法人の場合に取締役等を保証人とする場合、或いは、主債務者が個人の場合で「主債務者が行う事業に現に従事している主債務者の配偶者」等を保証人とする場合は、保証意思宣明公正証書を作成する必要がありませんので、注意が必要です。
 また、監査役、監事、評議員、執行役員(従業員)、書類上事業に従事していることになっているだけの配偶者、事実婚の配偶者などを保証人とする場合についても、保証意思宣明公正証書を作成する必要がありません。

四 また、主債務者は、「事業」のために負担する債務を主たる債務とする保証等の委託をするときは、保証人に対し、〆盪叉擇喙支の状況、⊆膾通外奮阿防蘆瓦靴討い觝通海陵無並びにその額及び履行状況、主債務の担保として提供するものの内容等に関する情報を提供しなければならなくなりました。
 この義務は、「貸金等債務」には限られず、事業に関する債務であれば履行する必要がありますので、注意が必要です。
 そのため、御社が、事業に関する保証契約を締結してもらっている場合、今すぐ対応する必要があります。
 そして、この義務に違反した場合、保証人は、債権者の悪意・有過失等の要件を満たせば、保証契約を取り消すことができます。
 債権者とすれば、自らが直接関与していない主債務者の義務違反によって保証契約が取り消されることにもなりかねませんので、注意する必要性が非常に高いと思われます。
 民法改正後、事業に関する保証契約を締結したいと考える債権者の方は、弁護士に相談しながら、保証契約が取り消されないようにしておく必要があります。

五 債権者は、主債務者から委託を受けた保証人(法人も含む)から請求があったときは、主債務の元本、利息及び違約金等に関する”塒行の有無(弁済を怠っているかどうか)、∋蝶曄↓残額のうち弁済期が到来しているものの額に関する情報を提供しなければならなくなりました。
 この点についても、実務上非常に重要であり、今すぐ対応する必要が高いです。
 御社が、この情報提供義務をどのようにして履行していくのかについて、弁護士と相談しながら検討しておく必要があります。

六 主債務者が期限の利益を喪失したときは、債権者は、保証人(法人は除く)に対し、その喪失を知った時から2か月以内に、その旨を通知しなければならなくなりました。
 仮に2か月以内に通知をしなかったときは、債権者は、期限の利益を 喪失した時からその後に通知を現にするまでに生じた遅延損害金については、保証債務の履行を請求することができません。

七 さらに、民法改正前は、連帯保証人について生じた事由が主債務者に効力が及ぼすこと(絶対的効力)とされていた事由のうち、「請求」等については、主債務者に効力を及ぼさないことになりました。
 要するに、民法改正後は、連帯保証人に請求をしても、主債務者に対して請求をしたことにはなりません。
 そのため、契約書等を修正して、連帯保証人に対する請求が主債務者にも効力を及ぼすように規定しておく必要があります。

八 以上の通り、保証に関する規定が大幅に改正されたことがお分かりのことと思います。
 そのため、早急に、皆様がお使いの今までの契約書を見直し、修正する必要があります。
 また、保証に関する取扱いについて、弁護士と相談しながら再検討する事項が多数存在することもご理解頂けたと思います。
 当事務所において顧問契約(月5万円)を締結して頂いている場合には、そのような対応について、別途費用を1円も頂かずに顧問契約の範囲内で対応しております(契約書の「作成」については、量によって例外もあります)。
 これを機に顧問契約の締結も含めてご検討いただけると幸いです。
                                        以 上

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一 2020(令和2)年4月1日、制定以来約120年ぶりに、民法が改正されます。
 民法改正の内容は極めて広範に及ぶため、早急に契約書の作成、または契約書を見直して修正することが必要です。
 本コラムでは、前回に続き、契約書の修正等に役立つ主な改正内容を、契約類型ごとに説明させていただきます。

二 請負契約について
 請負契約については、中途解約の場合に、注文者の責めに帰することができない事由により仕事が完成できなくなった場合、又は、仕事の完成前に解除された場合においても、利益の割合に応じて報酬を請求することができることが規定されました。
 また、前回のコラムで記載しました通り、売買に関する瑕疵担保責任の規定が改正されましたので、請負の担保責任についても売買と同様に、契約の内容に適合しない場合に、修補等の請求、代金減額請求、損害賠償請求、解除請求ができるようになりました。
 そのため、今後は、どのような内容の契約なのかをしっかりと契約書に規定しておく必要があるということになります。そうしないと、どのような場合に契約に不適合と言えるのかが不明確になってしまうからです。
 そして、契約不適合の場合に、どのような効果を生じさせるのかについても、しっかりと明記しておくことが重要です。
 現在、皆様がお使いになられている契約書においては、このような点についてしっかりと規定されていないことが多いと思いますので、このような点についてしっかりと修正等することがポイントです。
 なお、担保責任の行使期間については、契約不適合であることを知ってから1年以内に制限されることに改正されました。
 また、建物等の建築請負について、深刻な瑕疵があっても解除できないとされていた条文が削除され、解除できるようになりました。

三 委任契約について
 委任契約については、中途解約した場合、受任者に帰責事由がある場合であっても、割合的な報酬請求が認められることになりました(もっとも、受任者は損害賠償義務を負います)。
 また、委任契約はいつでも解除できるものの、相手方に不利な時期に解除した場合や委任者が受任者の利益(専ら報酬を得ることによるものを除く)をも目的とする委任を解除した場合には、損害賠償しなければならないことになりました。具体的には、債務者会社が経営を債権者会社の代表者に委任した事案において、委任の目的として債務者会社の経営再建を図ることで債権者会社の有する債権の回収を促進する目的がある場合には、解除した者が損害賠償義務を負うことになります。

四 消費貸借契約について
 消費貸借契約については、金銭等を交付していない時点においても、書面等により合意した場合には、契約(いわゆる諾成的消費貸借契約)を成立させることができるようになりました。
 この場合、金銭等を受領する前であれば、借主は契約を任意に解除することができます(貸主に資金調達コスト等の損害が発生した場合には、損害賠償義務を負いますが、消費者ローンのような少額多数の融資では損害がないものとされています)。
 また、貸主は、特約がない限り利息を請求できないことが明記され、利息発生の起算日は金銭等の引き渡しがあった日になりました。
 さらに、消費貸借の担保責任については、利息付きかどうかで変わります。利息付きの場合には、売買の契約不適合責任と同じ責任を負います。
 期限前弁済が可能であることも明確化されています。

五 賃貸借契約について
 賃貸借契約については、敷金が「いかなる名目によるかを問わず、賃料債務その他の賃貸借に基づいて生ずる賃借人の賃貸人に対する金銭の給付を目的とする債務を担保する目的で、賃借人が賃貸人に交付する金銭」と定義されましたので、「保証金」や「権利金」と呼んでいたとしても「敷金」に該当することが明確になりました。
 また、賃借人は、賃借物を受け取った後に生じた損傷について、通常の使用及び収益によって生じた賃借物の損耗(いわゆる通常損耗)並びに経年劣化を除き、原状に復する義務を負うことが明確になりました。具体的には、家具の設置による床・カーペットのへこみ、テレビ・冷蔵庫等の後部壁面の黒ずみ(いわゆる電気ヤケ)等については、通常損耗に該当します。
 さらに、対抗要件を備えた賃貸不動産が譲渡された場合には、賃貸人たる地位が新所有者に移転することが明確になりました。
 もっとも、旧所有者と新所有者との間で合意した場合には、旧所有者に賃貸人たる地位を留保することが可能になりました。この結果、賃借人は転借人(新所有者⇒旧所有者⇒賃借人)になってしまいますが、新所有者と旧所有者との間の賃貸借契約が終了した場合には、新所有者と転借人との間の賃貸借契約に移行することになりましたので、賃借人の保護も図られています。
 その他にも、賃貸借の存続期間の上限が50年になりました。
 また、賃借人が賃貸人に修繕が必要である旨を通知し、又は賃貸人がその旨を知ったにもかかわらず、賃貸人が相当の期間に必要な修繕をしないとき、又は急迫の事情があるときには、賃借人が自ら修繕をすることができるようになりました(賃借人の責めに帰すべき事由による場合、賃貸人は修繕義務を負いません)。
 さらに、賃借物の一部が「使用及び収益をすることができなくなった場合」(一部滅失等の場合)には、賃料が「当然に」減額されることになりました。
 それに加え、一部滅失等になった場合には、賃借人の責めに帰すべき事由による場合であっても、契約の目的を達することができないときには、賃借人は契約の解除をすることができることになりました(この場合、賃借人が損害賠償義務を負う可能性はあります)。
 実務に影響が出そうなポイントとしては、賃貸借契約の個人保証については、根保証に該当しますので、極度額を定めないといけないことになったという点もあります(極度額は、原則として確定額を定めないといけないため、「極度額は賃料の3ヶ月分」という記載だけでは、保証契約が無効になる可能性があります)。
 これ以外にも、賃貸人の賃借人に対する損害賠償請求権については、賃貸人が賃借物の返還を受けた時から1年を経過するまでの間は時効が完成しないことになるなど、賃貸借契約については、極めて多数の改正がされています。

六 寄託契約について
 寄託契約については、合意のみで契約を成立させることができることになりました。
 寄託者及び無報酬の受寄者は、原則として物が交付されるときまで解除をすることができるようになりました。
 また、寄託物について、第三者から権利を主張された場合、寄託物を第三者に引き渡すべき旨を命ずる確定判決等があり、当該第三者に引き渡した場合には、寄託者に返還する必要がなくなりました。
 混合寄託や消費寄託に関する規定も追加されていますが、一般的な規定ですので、寄託契約書でしっかりと規定することが重要です。

七 組合契約について
 組合契約には、同時履行の抗弁権・危険負担が適用されず、債務不履行を理由として解除できないことが明記されました。
 また、組合契約の対内関係(業務の決定)と対外関係(業務の執行)に関し、基本的な規律が明文化されました。
 さらに、組合の債権者は、原則として、均等割合と損失分担割合のいずれかを選択して各組合員に対して権利を行使することができることになりました。
 脱退した組合員は、脱退前に生じた組合の債務について引き続き責任を負うことも明記されています。
 組合の解散事由について「組合契約で定めた解散の事由の発生」等が追記されました。
 民法改正後は、他の契約と同様、契約書の中にどれくらい具体的な条文を規定することができるかがポイントということになります。

八 以上の通り、今回、民法が大幅に改正されたことがお分かりのことと思います。
 そのため、早急に、皆様がお使いの今までの契約書を見直し、修正する必要があります。
 まだ契約書の作成が間に合っていない会社様の場合は、早急に契約書を作成した方が良いと思います。
 当事務所において顧問契約(月5万円)を締結して頂いている場合には、契約書の作成及び修正等について、別途費用を1円も頂かずに顧問契約の範囲内で対応しております(契約書の「作成」については、量によって例外もあります)。
 これを機に顧問契約の締結も含めてご検討いただけると幸いです。
                                        以 上

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一 2020(令和2)年4月1日、制定以来約120年ぶりに、民法が改正されます。
 民法改正の内容は極めて広範に及ぶため、早急に契約書の作成、または契約書を見直して修正することが必要です。
 本コラムでは、契約書の修正等に関わる主な改正内容を説明させていただきます。

二 今日は、債権債務関係の入り口である債権総論の部分から入ります。
 まず、民法改正により、債務不履行による損害賠償請求の要件が明確化されました。
 これまでは履行不能の場合を除き、どのような場合に債務者が責任を負うのかが明確ではありませんでしたが、「契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして債務者の責めに帰することができない事由」による場合は、損害賠償責任が発生しないことになりました。
 なお、損害賠償の遅延損害金は年3%に変更されており、3年ごとに変動することになりました。

三 次に、民法改正により、契約解除に関する要件が大きく変わりました。
 具体的には、改正前は、債務者に帰責事由がある場合でなければ契約の解除をすることができないと解されていましたが、民法改正により、債務者に帰責事由がない場合にも契約を解除できることになりました(もっとも、債権者の帰責事由による場合は解除できません)。
 また、催告解除の場合には、「債務の不履行がその契約及び取引上の社会通念に照らして軽微であるとき」は解除できないことになりました。
 さらに、債務者に債務の履行の機会を与えても意味がない場合(例えば、債務者がその債務の履行をせず、債権者が催告をしても契約をした目的を達するのに足りる履行がされる見込みがないことが明らかなとき)には無催告解除できるようになりました。
 このように、契約解除に関する考え方が大幅に変わりました。
 従来の契約書においては、債務者に帰責事由がある場合を念頭において解除に関する条項が規定されていると思いますので、改正された民法の規定も考慮した上で、契約書を修正する必要があります。

四 民法改正により、危険負担(売買等の一方の債務が債務者の責めに帰すべき事由によらないで履行不能となった場合に、債権者の負う反対給付債務がどのような影響を受けるのかを定める制度)に関する考え方も変わりました。
 例えば、建物の売買契約締結直後に大地震によって建物が倒壊した場合、民法改正前においては、買主は代金を支払う義務を負い続けることになっていましたが、民法改正後においては、代金の支払いを拒否できることになりました。
 危険負担に関する条文が規定されている契約書も多いと思いますので、注意が必要です。

五 民法改正により、瑕疵担保責任という概念が「契約不適合責任」という概念に変更になったことも大きな改正点です。
 これまで、瑕疵担保責任に基づく解除又は損害賠償請求については、特別な規定と考えられることもありましたが、民法の改正後は、上記二及び三で前述した「損害賠償請求」「解除」の内容がそのまま該当することになります(例えば、改正前には重要な事項であった“売主や買主が瑕疵を知っていたかどうか”ということは、改正後は、損害賠償請求や解除の要件ではなくなりました。もちろん、どのような品質の目的物を引き渡すことを内容とする契約であったのかを確定するためには重要です)。
 そして、「契約不適合責任」の場合には、損害賠償請求または解除だけではなく、追完請求及び減額請求をすることができるようになりました。追完請求権については、一次的には買主に選択権があり、減額請求権については、原則として催告が必要であるということも重要です(なお、売主に履行の追完の機会を与える必要がないような場合には、無催告で減額請求できると考えておくと良いと思います)。
 ここでのポイントは、今後は、「契約」に「不適合」かどうかがポイントになるため、どのような内容の契約なのかをしっかりと契約書に規定しておく必要があるということです。
 そして、「契約」に「不適合」の場合には、どのような効果を生じさせるのかについても、しっかりと明記しておくことです。例えば、減額請求権の行使により減額される代金額の算定方法を契約書に規定しておくことも重要だと思います。
 現在、皆様がお使いになられている契約書においては、このような点についてしっかりと規定されていないことが多いと思いますので、このような点についてしっかりと修正等することがポイントです。
 なお、契約不適合責任に関する権利行使は、契約不適合を知った時から1年以内に通知すれば足りることに改正されました(別途消滅時効はありますので注意が必要です)。

六 以上の通り、民法改正により、皆様がお使いの契約書にも規定されていると思われる「解除」や「債務不履行」等に関する規定が大幅に修正されましたので、今までの契約書を見直し、修正する必要があります。
 まだ契約書の作成が間に合っていない会社様の場合は、早急に契約書を作成した方が良いと思います。
 当事務所において顧問契約(月5万円)を締結して頂いている場合には、契約書の作成及び修正等について、別途費用を1円も頂かずに顧問契約の範囲内で対応しております(但し、契約書の「作成」については、量によって例外もあります)。
 これを機に顧問契約の締結も含めてご検討いただけると幸いです。
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一 2020(令和2)年4月1日、制定以来約120年ぶりに、民法が改正されます。
 民法改正の内容は極めて広範に及びますが、本コラムでは、「定型約款」に関する改正内容を説明させていただきます。

二 「定型約款」というと分かりづらいと思いますが、例えば、インターネットサイトにおける利用規約が該当します(「定型約款」に該当するか否かも一つの重要な論点ですので、注意して頂けると良いと思います。例えば、賃貸借契約の雛形が「定型約款」に該当するかという論点もあります)。
 民法が改正されたことにより、インターネットサイトにおける利用規約を契約内容とするためには、〕用規約を契約の内容とする旨の合意をする、又は△△蕕じめその利用規約を契約の内容とする旨を相手方に表示する必要があります。
 そして、△両豺腓砲蓮▲曄璽爛據璽犬覆匹砲いて一般的にその旨を公表するだけでは足りず、インターネットを介した取引などであれば、契約締結画面までの間に画面上で認識可能な状態に置くことが必要であるとされています。

三 また、利用規約に何でもかんでも規定すれば良いというものでもありません。
 民法改正により、「相手方の権利を制限し、又は相手方の義務を加重する条項であって、その定型取引の態様及びその実情並びに取引上の社会通念に照らして」「基本原則に反して相手方の利益を一方的に害すると認められるものについては、合意をしなかったものとみなす」ことになりました。
 誤解を恐れずに大雑把に言えば、「アンフェアな条文は無効になる」ということです。
 例えば、商品を購入する際に、購入した商品の付属品を購入したり、メンテナンスなどのサービスを受けたりしなければならないというような、いわゆる「抱き合わせ条項」がある場合には、対価が不当とは言えなくても、合意をしなかったとみなされる可能性があります。
 そのため、利用規約の規定内容については十分注意する必要があります。

四 さらに、〕用規約の変更が相手方(顧客)の一般の利益に適合するとき、又は、⇒用規約の変更が契約の目的に反せず、かつ、変更に係る事情に照らして合理的なものであるときには、顧客の同意を得ることなく一方的に内容を変更することができることになりました。
 もっとも、「利用規約を変更する旨」及び「変更後の利用規約の内容」並びに「その効力発生時期」をインターネットの利用その他の「適切な方法により周知」しなければなりません。
 そのため、突然無断で変更しても有効にはなりません。
 また、民法改正により、「定型約款の変更をすることがある旨の定めの有無及びその内容」が考慮されることになっていますので、利用規約を一方的に変更するための要件や手続については、明確に定めておいた方が良いと考えられます。
 そのため、現時点で、利用規約を一方的に変更することがある旨の規定がない場合には、修正した方が良いと考えられます。

五 「定型約款」については、原則として、施行日前に締結された契約についても、新法の規定が適用されます。
 解除権を現に行使することができる者を除き、施行日前(2020年3月31日)までに書面やメール等で反対の意思表示をすれば、改正後の民法が適用されないということも特徴です。

六 以上の通り、民法改正により、新たに「定型約款」に関する規定が加わりましたので、今までの利用規約を見直し、修正する必要があります。
 特に、インターネットサイトにおいて利用規約は必要不可欠なものです。
 当事務所において顧問契約(月5万円)を締結して頂いている場合には、利用規約の作成および修正等について、別途費用を1円も頂かずに顧問契約の範囲内で対応しております。
 これを機に顧問契約の締結も含めてご検討いただけると幸いです。
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1 相続法が改正されます。これを機会に改正相続法に関係するコラムを書こうと思いました。でも、今回の改正の目玉でもあります配偶者居住権の創設などを一つ一つ説明しましても、知識だけであり、それほど面白くないと思います。
 そこで、私も驚いた体験を一つの課題として、その課題を中心にお話してみようと思います。
今回は、相続事件において、不動産がどれ位面倒になる可能性を秘めているのかについてお話しします。

2 困った事例の最初は、不動産にかけられる相続税で、この体験は 本当に多いのです。
 相続事件に関する相談で、私の事務所所属の若い先生に指摘されたことがあります。私は、最初に面接した際、必ず現金の有無を確かめるそうです。もちろん、私は、「預金はどれ位残されていましたか」というように間接的に質問しているつもりです。つまり現金の有無を直接確認するような、失礼な質問はしません。でも、さすが弁護士の先生は見破っているのです。
 相続財産が不動産中心というのは本当に多い事例ですが、その相続税はびっくりするほど高いのです。課税される不動産の概算価格は、国が作成している路線価表から調べればいいのですが、その概算を見ただけで、相談者は相続税が支払えるのかと心配になる事例は多いのです。特に、自宅の敷地が都心一等地で、ある程度の広さがある場合、しかし、相続財産がそれしかないような場合は本当に困りますね。遺産争いなどしている場合ではないと忠告したくなります。相続税の支払いの目途は、お亡くなりになって10か月です。税務署はうるさいですよ。
 ここで大事なことは、必ず相続税に強い税理士に相談してください。土地や家屋の相続税については、種々低減できる評価方法や、特例などもあり、専門家の助言が必要な場面なのです。

3 山間部にある膨大な不動産が相続財産という事例も扱いました。
 数年前ですが、私が「放棄できない不動産」というテーマで本コラムを書いていたところ、出版社や新聞社等から随分インタビューの申し込みを受けました。講演を依頼されたこともあります。このようなコラムを書き始めたのは、相続してしまった不動産をもてあまして、私も一緒に困惑した事件が多かったからです。
 東京に住む私の依頼者は、故郷であっても、田も畑も、山の中の土地も不要でした。だからといって山間部・農村の土地は、売却も困難です。故郷の跡継ぎのお兄さんは、自分の自宅以外なら「どの土地でも風呂敷に包んで、どんどん持って帰って頂戴」と冗談を言われるのです。相続放棄も検討して、結局、少額の現金で妥協しました。この傾向はこれからも続くでしょうね。山間部の住民が激減しているのですから、地方公共団体の利用計画や観光地化など工夫がない限り、売却処分をして財産を分配することなど無理でしょう。

4 非上場の株式を相続する場合に困ったことがあります。
 不動産を賃貸して相当な賃料を回収されている場合、このビジネス形態を法人化される手法は、種々のメリットがあります。
 この非上場の少数株式を、同族と判断される方が相続した場合、驚くような相続税が課されることがあるのです。少数株主は少額の配当でも受けられれば感謝なのですが、同族と判断される相続人が相続されますと、少数株式の評価が資産、つまり不動産の時価にて評価されることになります。具体的な事例については、「少数株主」(牛島信著 幻冬舎文庫)という本を紹介しましょう。
 この本では、大日本除虫菊(金鳥という蚊取り線香の会社)の少数株式を相続したおばあさんが、自己評価で500万円のところ、税務署に1億6000万円も課税され、争われた実例が出ております。
 上記の本は、「非上場会社にコーポレートガバナンスを導入するべきだ」という理念のもとに書かれた本で、面白いですよ。

5 最後に、弁護士報酬が問題になる場合です。相続事件によくある
とですが、不動産が相続財産の殆どを占める事例です。
 遺産分割請求事件や遺留分減殺請求事件の弁護士報酬は、通常、対
象となる相続分・遺留分の時価相当額とされております。相続の全体価額が数億円であっても、不動産が依頼者の相続財産の中心であって、金銭が殆どない状態で分割される場合、弁護士報酬を単純計算すると、報酬額が、依頼者の分配取得現金を上回る場合も出てくるのです。
 このような場合、弁護士は本当に困ってしまいます。私は、このような場合を含めて当初の契約時に、弁護士報酬の考え方の基礎となる「経済的利益」について十分に説明するようにしております。しかし、それでも契約後に少数株式が出てきた場合もあるのです。
 そこで、経済的利益について、依頼者の要求する請求額と事件の相手方が当方依頼者に提案している金額の差額とすることが分かり易いと考えております。しかし事件の内容によっては、相手方の要求額が分からない場合もあります。特に、遺留分減殺請求事件の場合には、依頼者に当該権利が認められるかどうかが争点になる場合もありますから、やはり、依頼者の請求額全額が経済的利益となってしまいます。上記のような遺留分減殺請求事件でしたが、争いのない部分を作り出し、一部を時価相当額の3分の1に計算し直して、依頼者に納得していただいた場合もあります。
 今回はこの辺で。

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一 当事務所では、元従業員が退職して競業会社を設立した場合や営業秘密を持ち出された情報漏洩の場合を含め、競業会社が不正競争行為を行っている場合の法的問題を多く取り扱ってきております。 
  その中には、商品の形態を模倣された、いわゆるパクリ商品を製造、販売されてしまったという事案があります。 
  当事務所において、パクリ商品を製造、販売している競業会社に対する訴訟を提起し、販売の差し止めを勝ち取るなどしておりますので、本コラムでは、このような場合にどのように対処すれば良いのかをご説明差し上げたいと思います。

 

二 まず、意匠権又は商標権等を登録していれば、意匠権侵害又は商標権侵害等で訴えることが可能です。 
  もっとも、事前に意匠等の登録をしていない場合には、今から意匠等の登録をしたとしても既に発生している事案に対応することはできません。 
  そこで、このような場合には、不正競争防止法が役に立つことになります。 
  例えば、商品形態が需要者の間に広く認識されている商品等表示にあたる場合に、同一または類似の商品形態の商品を譲渡するなどし、他人の商品と混同を生じさせる行為は、周知表示混同惹起行為という不正競争行為に該当することになります(不正競争防止法2条1項1号)。 
  この場合には、商品に個性的な特徴があるか、長期的独占的に使用しているか、宣伝広告や販売実績はどうか等という点が問題になります。 
  また、商品形態が著名であると認められれば、同一または類似の商品形態の商品を譲渡する等の行為は、混同の恐れがなくとも著名表示不正使用行為という不正競争行為に該当することになります(不正競争防止法2条1項2号)。

 

 もっとも、このような条文に該当することはそれほど簡単なことではありません。 
  そのため、次に、不正競争防止法2条1項3号に基づく商品形態模倣行為に該当しないかが問題になります。 
  「商品の形態」とは、需要者が通常の用法に従った使用に際して知覚によって認識することができる商品の外部及び内部の形状並びにその形状に結合した模様、色彩、光沢及び質感をいいます。 
 また、「模倣する」とは、他人の商品の形態に「依拠」して、これと「実質的に同一の形態」の商品を作り出すことをいいます。

 

四 当然のことではありますが、商品をデッドコピーした場合には、「模倣」に該当することになります。 
もっとも、通常は、競業会社もバカではありませんから、デッドコピーではなく、少しだけ形態を変えたものを製造したり販売したりするものです。そうしておけば、「模倣」したものではないと言い訳しやすくなるからです。 
そのため、競業会社の商品が、御社の商品にフリーライド(ただ乗り)していると言えるほど酷似しており、「実質的に同一」であることを証拠に基づき立証していく必要があります。 
「実質的に同一」といえるかどうかにつきましては、裁判官によって評価が異なってくる部分でもありますので、いかに多くの証拠を収集できるかということがポイントになっていくわけです。 
前述しました通り、「模倣」に該当するかどうかの要件には、「依拠」していることも立証する必要がありますが、客観的に「実質的に同一の形態」といえれば、主観的に「依拠」していたという事実は推認されると考えられますので、「実質的に同一」であることを立証することが非常に重要です。

 

五 競業会社側からは、問題になっている形態が「ありふれた形態」であることや「商品の機能を確保するために不可欠の形態」であることを主張立証されることが多いです。 
  このような場合には、法律上、不正競争防止法違反にならないと解されているからです。 
  例えば、競業会社が「ありふれた形態」であることを立証するためには、似たような商品をインターネットで検索し、同じような商品がいくらでも出回っていることを立証することが考えられます。 
  これに対し、御社とすれば、競業会社によって検索された商品が、御社の商品の形態とは全く特徴が異なることなどをしっかりと立証していく必要があるわけです。 
  このように、形態模倣行為というためには非常に専門的な判断が必要になりますので、弁護士によるアドバイスが不可欠です。

 

六 冒頭でも述べました通り、当事務所では、元従業員が退職して競業会社を設立した場合や営業秘密を持ち出された情報漏洩の場合を含め、競業会社が不正競争行為を行っている場合の法的問題を多く取り扱ってきております。 
  特に形態模倣行為については、商品が最初に発売された日から3年の期間しか保護されませんので、手遅れにならないうちに当事務所にご相談ください。お待ちしております。 
       以 上


 


 

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一.    相続法が約40年ぶりに大改正されます。
 主に平成31(2019)年7月31日から施行されますが、一部については、既に平成31(2019)年1月13日から施行されていますので、注意が必要です。
 相続や事業承継はどなたにとっても非常に重要なことですから、是非ともしっかり対策して頂くことが必要だと思います。

二.    まず、配偶者居住権(配偶者が相続開始時に被相続人が所有する建物に住んでいた場合に、終身または一定期間、その建物を無償で使用することができる権利)が創設されました。
 ^篁妻割における選択肢の一つとして、或いは被相続人の遺言等によって、配偶者に配偶者居住権を取得させることができるようになります。
 このことによって何が起きるかと申しますと、例えば、相続人が妻及び子、遺産が自宅(2000万円)及び預貯金(3000万円)の場合のことを考えると分かりやすいです。

(改正前)
妻:預貯金500万円+自宅
子:預貯金2500万円

(改正後)
妻:配偶者居住権(1000万円) 預貯金1500万円
子:負担付の所有権(1000万円) 預貯金1500万円

 妻にとって、預貯金を多めに受け取ることができるようになっていることがお分かりいただけるはずです。

三.    また、相続法改正により、結婚期間が20年以上の夫婦間で、配偶者に対して自宅の遺贈または贈与がされた場合には、原則として、遺産分割における計算上、遺産の先渡し(特別受益)がされたものとして取り扱う必要がなくなります。
 例えば、相続人が妻と子、遺産が自宅(2000万円)、空き家(1000万円)、預貯金(3000万円)の場合で空き家を共有にするとした場合、預貯金は、

 改正前 妻:500万円+自宅 子:2500万円であったものが
 改正後 妻:1500万円+自宅 子:1500万円

 となります。
 やはり、妻がかなり有利になっていることがお分かりいただけると思います。
 配偶者の権利に関しては、配偶者短期居住権(配偶者が相続開始時に被相続人が所有する建物に居住していた場合に、遺産の分割がされるまでの一定期間、その建物に無償で住み続けることができる権利)も創設されており、保護されております。

四.    自筆証書遺言(自筆で作成する遺言書)については、改正前は、添付する目録も含め、全文を自書して作成する必要がありました。
 しかし、改正後は、遺言書に添付する相続財産の目録について、パソコンで作成した目録や通帳のコピーなど、自書によらない書面を添付することによって作成することができるようになりました。
 財産目録の書式は自由で、遺言者本人がパソコンで作成する場合以外にも、遺言者以外の者が作成することも可能です。
 併せて法務局で自筆証書による遺言書を保管する制度が創設されました。全国にある遺言書保管所において、遺言書が保管されているかどうかを調べること(「遺言書保管事実証明書」の交付請求)、遺言書の写しの交付を請求すること(「遺言書情報証明書」の交付請求)ができ、また、遺言書を保管している遺言書保管所において遺言書を閲覧することもできるようになっています。

五.    さらに、被相続人(お亡くなりになった方)名義の預貯金の払い戻しについても改正されます。
 改正前は、生活費や葬儀費用の支払、相続債務の弁済など、お金が必要になった場合でも、相続人は遺産分割が終了するまでは被相続人の預貯金の払戻しができませんでした(平成28年12月19日最高裁判決)。
 しかし、改正後は、^篁妻割前にも預貯金債権のうち一定額(ただし、同一の金融機関に対する権利行使は、150万円が限度)については、家庭裁判所の判断を経ずに金融機関で払戻しができるようになります。
 なお、単独で払戻しをすることができる額=(相続開始時の預貯金債権の額)×(3分の1)×(当該払戻しを求める共同相続人の法定相続分)ですので、例えば、預貯金600万円、子2人の場合、100万円となります。 また、仮払いの必要性があると認められる場合には、他の共同相続人の利益を害しない限り、家庭裁判所の判断で仮払いが認められるようになります。

六.    その他にも、相続法改正により、処分された財産につき遺産に組み戻すことについて処分者以外の相続人の同意があれば、処分者の同意を得ることなく、処分された預貯金を遺産分割の対象に含めることが可能になります。
 遺留分についても、金銭債権化され、不動産が複雑な共有関係になることを回避できるようになります。
 また、遺言書で「相続させる」と記載することにより、長男が被相続人所有の空き家を取得する場合(被相続人は長男と次男の2人の場合)、改正前は、相続債権者が、「空き家の登記は被相続人名義のままなので、次男が相続した法定相続分での差押をしよう」としても、常に長男が優先することになっていました。
 しかし、改正後は、相続させる旨の遺言についても、法定相続分を超える部分については、登記等の対抗要件を具備しなければ、第三者に対抗することができないことになります。
 さらに、相続人以外の親族が被相続人の療養看護等を行った場合、一定の要件のもとで、相続人に対して金銭の支払を請求することができるようになります。

七.    以上の通り、相続法の大改正により、様々な項目が変わることになります。一読して頂いただけでは良く分からない難しい内容もたくさん含まれていると思います。
 この機会に、弁護士に相談しながら相続法改正のメリットを享受できないかご検討いただいた上で、遺言書を作成された方が良いと思いますし、身近な方に遺言書の作成をお勧めされた方が良いと思います。既に遺言書を作成されている方は、作り直しもご検討いただくのが良いと思います。
 事業承継の際にも注意した方が良いとも思いますので、いずれの場合でも、是非一度当事務所にご相談いただけると幸いです。

 

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一.   平成31(2019)年1月23日、経済産業省が営業秘密管理指針を改定しました。
 そして、この営業秘密管理指針の中には、当事務所が勝訴した判決が「参考裁判例」として掲載されています。
 具体的には、経済産業省は、「営業上の必要性を理由に緩やかな管理を許容した例」とタイトルを付け、「顧客情報の写しが上司等に配布されたり、自宅に持ち帰られたり、手帳等で管理 されて成約後も破棄されなかったりしていたとしても、これらは営業上の必要性に基づくものであり、従業員が本件顧客情報を秘密であると容易に認識し得るようにしていたとして、秘密管理性を肯定」と解説しています。
 確かに、当該判決で勝訴を勝ち取るために、当事務所は、一般的な法律事務所では行わないであろうと思われる様々な努力と工夫をしました。通常の訴訟のやり方では敗訴するであろうと思ったからです。その結果がこのように評価されていることは、まさしく当事務所の行ってきたことが依頼者の方々の利益になっていることを裏付けられたものとして、非常に喜ばしく思っております。

二.   さて、経済産業省が改定した営業秘密管理指針の内容に戻りましょう。
 営業秘密管理指針は、まず、秘密として管理されているかどうかという要件(「秘密管理性」と言います)に関し、企業が秘密として管理しようとする対象(情報の範囲)が従業員等に対して明確になること(それによって、従業員等の予見可能性を確保すること)が重要であると述べています。
 さらにいえば、企業の秘密管理意思(特定の情報を秘密として管理しようとする意思)が、具体的状況に応じた秘密管理措置(アクセス制限等)によって、従業員に明確に示され、結果として、従業員が当該秘密管理意思を容易に認識できる状態になっていることが必要であると述べています。

三.   また、企業が、営業秘密以外の一般情報を保有しないとは考えられないため、‐霾鵑寮質、∩択された媒体、5〔性の高低、ぞ霾麥姪に応じて、営業秘密と一般情報とを合理的に区分することが必要であると述べています。要するに、何でもかんでも営業秘密だと言っても、認められないということです。
 媒体に「マル秘」などと表記すること、当該媒体に接触する者を限定すること、営業秘密たる情報の種類・類型をリスト化すること、秘密保持契約(あるいは誓約書)などを締結して守秘義務を明らかにすることにより、従業員に対し、一般情報とは取扱いが異なるべきという規範意識を生じさせることがポイントであるとされています。

四.   具体的な管理措置の方法としては、紙媒体の場合には、‥該文書に「マル秘」など秘密であることを表示すること、∋楙可能なキャビネットや金庫等に保管すること、紙媒体のコピーやスキャン・撮影を禁止すること、ぅ灰圈蕊数を管理(余部のシュレッダーによる廃棄)すること、デ柯曠灰圈爾魏鷦すること、Εャビネットを施錠すること、Ъ宅持ち帰りを禁止することが挙げられています。
 また、電子データの場合には、.侫.ぅ詭勝Ε侫ルダ名・ヘッダーにマル秘を付記すること、▲侫ルダの閲覧に要するパスワードを設定すること、人事異動・退職毎にパスワードを変更すること、ぅ瓠璽蕁爾寮瀋衒儿垢砲茲觧簍僖瓠璽襪悗療樵を制限すること、ナ理的にUSBやスマートフォンを接続できないようにすることが挙げられています。
 さらに新製品の試作品など物件に営業秘密が化体している場合には、[ち入り禁止にすること、⊆命浸1洞愡澆療修蟷罎鬚垢襪海函↓1超犯詭リストとして列挙し、当該リストを営業秘密物件に接触しうる従業員内で閲覧・共有化することなどが挙げられています。
 無形のノウハウについても、リスト化したり、誓約書を取ったりすること等が挙げられています。

五.   秘密管理性の有無は、法人全体で判断されるわけではなく、営業秘密たる情報を管理している独立単位(例えば、支店)ごとに判断されることとされています。
 そのため、A支店の従業員であれば、法人全体ではなく、A支店の中でどのように管理されているかが重要になります。
 また、自社内部での情報の具体的な管理状況は、別法人(子会社も含みます)における秘密管理性には影響しないことが原則です。
 そのため、他社の従業員に対しても秘密であると認識させるためには、営業秘密を特定した秘密保持契約(NDA)の締結により自社の秘密管理意思を明らかにすることなどが必要になります。
 秘密保持契約(NDA)を締結する際に、何ら秘密情報の範囲が具体化されていない抽象的な規定になっているものを見かけることが多々ありますが(むしろそのようなNDAの方が一般的であるとさえ言えますが)、それでは全く意味がないのです。

六.   以上の通り、営業秘密管理指針が改定されました。
 営業秘密管理指針は最低限度の基準ですので、これだけやっておけば訴訟で勝訴できるというものではありません。
 もっとも、会社がしっかりと弁護士と相談して法的な準備さえしておけば、退職した従業員が営業秘密を持ち出した(情報漏洩した)場合に損害賠償請求訴訟を提起して勝つことは可能です。
 そのことは、冒頭に挙げた、当事務所が勝訴した裁判例が物語っています。
 会社の営業秘密や秘密情報をしっかり守っていきたいという方、或いは、営業秘密を不正に利用している者(情報漏洩をしている者)に対して法的請求をしたいという方は、是非一度当事務所にご相談ください。
 御社の利益となるアドバイスをすることができると思います。

以 上

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一.   2019(平成31)年4月より、働き方改革法が施行され始めます。
 今まで労務問題が生じていなかった会社や法人においても、今までの働き方を大きく変える必要があり、働き方改革法に対応できなかった会社は、ブラック企業であると叩かれ、訴訟を起こされるという世の中がすぐそばに来ています。
 大企業だけではなく、中小企業も含め、働き方改革法に対応することが急務になっておりますので、本コラムにおいては、まず、働き方改革法の概要をお知らせいたします。

二.   まず、今回の改正によって、法律上、時間外労働の上限は原則として月45時間・年360時間となり、「臨時的な特別の事情」がなければこれを超えることができなくなります。
 「臨時的な特別の事情」がある場合でも、時間外労働は年720時間以内にしないといけませんし、月45時間を超えられるのは年6カ月が限度です。
 これに違反すると、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金が科される恐れがあります。また、時間外労働と休日労働の合計は、常に月100時間未満、2〜6カ月平均80時間以内にしなければなりません。
 2019(平成31)年3月31日までに36協定を定めれば、1年間はこのような規制が適用されませんので、今のうちに対応しておくと良いと思います。

三.   今回の改正によって、年次有給休暇(有給)が年10日以上付与される労働者については、有給を年5日取得させることが使用者の義務となります。
 使用者は、労働者ごとに、意見を聴取した上で、有給を付与した日から1年以内に、取得時季を指定して5日間の有給を取得させなければなりません。
 また、使用者は、時季指定の対象となる労働者の範囲及び時季指定の方法等について、就業規則に記載しなければなりません。そのため、多くの会社において、就業規則の改定が不可欠と言って良いと思います。

四.   今回の改正によって、フレックスタイム制も使いやすくなりました。
 フレックスタイム制を導入すると、1日8時間・週40時間という法定労働時間を超えて労働しても、ただちに時間外労働とはなりません。清算期間(上限3か月)における実際の労働時間のうち、清算期間における法定労働時間の総数を超えた時間数だけが残業代の対象となります。
 もっとも、清算期間全体の労働時間が、週平均40時間を超えるか、または、1か月ごとの労働時間が週平均50時間を超えると、残業代を支払う必要が生じてしまいます。フレックスタイム制を導入するためには就業規則の規定と労使協定の締結が必要ですので、注意が必要です。

五.   今回の改正によって、正社員と非正規社員との間で、基本給や賞与などあらゆる待遇について不合理な待遇差を設けることが禁止されることになります。
 また、非正規社員は、正社員との待遇差の内容や理由について、事業主に対して説明を求めることができるようになります。
 例えば、厚生労働省が公表している「同一労働同一賃金ガイドライン」においては、労働者の貢献に応じて支給する賞与について、貢献に応じた部分につき、パートタイム労働者等であっても同一の支給をしなければならないとされています(実際に、平成31(2019)年2月15日、大阪高裁が、アルバイトに対して賞与を支払わないのは違法であるという判決を下したという新聞報道がありました)。
 また、平成31(2019)年2月20日、東京高裁は、正社員との間に待遇格差があるとして、長期間勤務した契約社員に退職金の支給を全く認めないのは不合理であるとして、契約社員に退職金の支給を認める判決を出したという新聞報道がありました。
 多くの会社において、「正社員に支払っている手当や賞与」と「非正規社員に支払っている手当や賞与」には差があることが一般的ですので、会社としては、直ちに対応する必要性が大きいポイントの一つです。

六.   今回の改正により、裁量労働制の適用者や管理監督者についても、会社が労働時間の把握をしなければならなくなりました。
 また、マスメディアを賑わせた高度プロフェッショナル制度も導入されます。年収1075万円以上の高度労働者(具体的には、金融商品の開発業務、金融商品のディーリング業務、 アナリストの業務、コンサルタントの業務、研究開発業)が希望した場合には、残業代の支払いとは異なる規制がなされることになります。
 もっとも、高度プロフェッショナル制度を導入するためには労使委員会で定める必要などがありますので、注意が必要です。

七.   以上のように、働き方改革法によって大きく考え方が変わりますので、ほぼ全ての会社において対応が必要になると思われます。
 厚生労働省は、中小企業においても働き方改革法を着実に実施することが必要であると述べておりますので、働き方改革法に対応できない場合、ブラック企業と叩かれ、魅力ある人材を採用できなくなるばかりか、訴訟になったり罰則が適用されたりする可能性もあります。
 そのようなことにならないよう、当事務所は、会社の実情に合わせ、働き方改革法に対応するための人事労務コンサルティング業務を数多く行っております。
 是非とも当事務所までお問い合わせくださいますよう宜しくお願い致します。

 

 以 上

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