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コラム - 最新エントリー

  1.   当事務所が、「不動産放棄」に関係する論点に関し、草分け的な存在であることは事実ですが、今回は、下記情報誌よりインタビューを受けました。
      情報誌は、「
    IBまちづくり」と冠された書籍で、経営者向けの建設・不動産専門情報誌(株式会社データ・マックス発行、vol36、令和3年5月31日発行)です。当該情報誌の編集の方から、「不動産放棄」に関係する論点に関してインタビューの申し込みがあり、当事務所所属の田中宏明弁護士が対応致しました。
      当該情報誌では、具体的にどのような法律が制定・改正されるのか、どのような内容になるのかについて詳細に紹介されています。法律の制定や改正等がなされることについては、これまで当コラムでも紹介してきました(例えば、
    2018628日掲載「不動産は放棄できないの法整備」では、今回の改正に関する方向性を記載しています)。しかし、その具体的な内容等については、当時、議論されている時期であり、当然、報告できておりませんでした。
      当該情報誌では、具体的な法律の施行内容、及びその施行日等まで記載され、本当に有意義な報告書となっております。是非とも、当該情報誌の内容等について紹介せねばなりません。
  2. 最大の眼目は、「相続した土地の放棄」、つまり相続した土地の国庫帰属の手続きが新設されたことです。
      201515日、当コラムでは「空き家問題と不動産放棄」と題して、当時週刊エコノミストに掲載された当事務所作成の記事に対する問題意識を書いております。突き詰めれば、自由に不動産放棄を認めるなら、民法2392項「所有者のない不動産は国庫に帰属する」に基づき、国の責任(経済的な負担以外も含む)となってしまいます。
    経済的な負担を含め、それでいいのか?という問題提起です。結論としては、「自己責任のネグレクトになる」という警告が、当該週刊エコノミストでは十分に論じきれなかったという反省です。
      今回の法改正では、10年分の土地管理費相当額の負担金及び審査手数料を支払うことを条件にして相続した土地を国庫に帰属させられるようになります(20234月までに施行予定)。
      確かに、相当多額な金額になる場合もあるでしょう。問題提起される方も当然いらっしゃるでしょうが、自己責任を考えますと、相応の対応であるとも評価できます。次に述べる「放棄の対象となる不動産の範囲」を含めて、今後検証されるべき論点となるでしょう。上記国庫帰属制度は、施行から5年後、運用状況を検証して見直しの予定だそうです。
      対象とされる不動産は、次の通りです。
      建物がない更地、土壌汚染や埋設物のない更地、崖のない土地、権利関係に争いのない土地、抵当権などの設定がない土地、境界が明白な土地で、結論として、管理や売却に多額の費用や労力の要しないことを要件としています。
  3.  次に、不動産登記制度の改定、所有者不明土地に対する行政や裁判所等の対応についても種々手当がなされています。
      今回は、冒頭にて紹介しました書籍「IBまちづくり」に掲載された表「改正のポイント」と題された項目(既に論じました「国庫帰属制度」のみ省きます)を引用させていただきます。
      不動産登記制度
        土地・建物の相続登記の申請義務化―相続による土地・建物取得の日から
        3年以内(10万円以下の過料の罰則あり)
        土地・建物所有者の住所及び氏名の変更登記の申請義務化―変更から2
        以内(5万円以下の過料の罰則あり)
      所有者不明土地の利用
        法定相続人が、自らが法定相続人であることが分かる戸籍を取得し単独で
        申告できる「相続人申告」登記制度を新設する
      相続開始から10年を過ぎると、法定相続分で遺産分割を行う仕組みを創設
        する
      相続した共有地は、所在不明の共有者持分の金額支払いで持分集約を可能
        になるようにする
      所有者不明土地の管理人制度を新設する
  4.  書籍「IBまちづくり」に掲載された当事務所所属田中宏明弁護士のインタビュー記事が写真入りで掲載されています。その一部を紹介します。
     「今回の法改正により、相続登記の放置がすぐにゼロになることはないと思われる。また、過料の金額が10万円以下と低く、国としてはどれくらい登記されるか「様子見」という面もあるのではないか。登記が増えなければ、制裁を厳しくしたり、制度新設や法改正が行われたりする可能性もある。
      都市部の土地についていえば、基本的には価値があると考えられる。そのため、国庫帰属制度を利用したいという希望が出てくるとすれば、境界が分からない土地や、工場跡地で土壌汚染がある土地など、そもそも利用や売却に問題がある土地ではないか。
     その場合、国庫帰属制度の要件を満たすため、境界確定訴訟により境界を確定させたり、土壌汚染の除去工事を行ったりするのは、費用面のハードルが高いと思われる。従って、相続後の「放置」が解決しない場合も多いだろう。」

 

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  1.   つい先日の新聞報道で、国土交通省が、「過去に人の死亡が発生した物件に関し、賃貸や売買時において、当該死亡に関する事実の告知義務」についてのガイドラインを纏めたことを知りました。この指針案は、不動産業者及びその関係者が、入居予定者や購入者に伝えるべきであると判断される従来からの問題点をテーマにしております。
      今回、広く意見を募って、今年の夏の終わりまでに正式決定を目指すそうです。
      私が弁護士になった頃、賃貸物件の事故管理に関する相談が度々ありました。アパートを管理する管理会社が、賃借人と連絡が取れなくなったので、強制的に賃貸物件の部屋に入りたいという相談から始まります。更には、連絡が取れなくなってから、相当時間が経ってしまったが、嫌な匂いがしてくると隣の居住者から苦情が出されているという相談までありました。管理会社ですから、入り口の鍵はあるのですが、他人の家に無断で入る訳にはいきません。私は、死亡等の事件性が考えられる場合でなくとも、警察官立ち合いにて入室しました。

      管理会社の社員といっても、当時は慣れていない方々ばかりでしたから、警察官が入るより先に、どんどん室内に入ってしまう方もおりました。私は、彼らに「物を触らないように」、「手袋をしなさい」、「ゴミ箱の中の日付のあるものをチェックしなさい」と種々注意をした記憶があります。
      その調査の結果、所有者やご近所、更に、新たな賃借人や購入者等の関係者に対し、どの程度お知らせするのか等についても、相談を受けました。
      最近は、上記事故物件の扱いもマニュアル化され、私たち弁護士の出番も無くなってきたように思います。有難いことです。
  2.   国土交通省の指針を見てみましょう。
      新聞の見出しには「事故物件 病死は告知不要」と大きく題が付けられています。その新聞によって内容を紹介します。
      指針案の対象は「住居用」で、オフィスは対象外になっております。
      指針案によりますと、「告知が必要ない事案」には、病死、老衰などの自然死、転倒など日常生活に伴う不慮の事故死が盛り込まれています。一方、「告知すべき事案」には、他殺、自殺、事故死(不慮の事故以外)、事故死か自然死か不明な場合、長期間放置され、臭いや虫が発生するなどした場合を含みます。
      ただし、上記他殺や自殺、事故死については、賃貸物件と売買物件とでは条件が異なっています。賃貸物件の場合、死亡から「おおむね3年間」の間は告知が必要で、それ以上の年月が経過した物件は告知する必要がありません。ところが、売買物件では、死亡からの期間にかかわらず告知が必要というものです。
      これまでの経験から考えますと、基準が決められるということはすごいことだと判断できます。期待しております。
  3.   では判例はどうでしょうか?
      ビックリするくらい様々です。買主及び仲介業者の主張を認める判断をした  判例の要旨を紹介します(東京地裁八王子支部平成12831)
      農山村地域における殺人事件で、凄惨なものだったようです。“当該事件から約50年、経過しているとしても、当該事件は、近隣住民の記憶に残っていると考えられる。買主が、同場所に居住し、近隣住民と付き合いを続けていることを考えれば、通常保有すべき性質を欠いている”として隠れたる瑕疵に該当すると判断しました。「農山村地域」が八王子というのですから、驚きました。でも確かに「いわくつき物件」、「訳あり物件」を購入する方々には壁があるのでしょうね。
      賃借物件での入居者自殺事件は何度か経験しておりますが、その保証人或いはその相続人の方々との交渉は辛いですね。例えば、息子が自殺し、悲嘆にくれる保証人(ご両親が保証人になられる場合が多い)に対して、今後、減額せざるをえない賃料との差額や、或いは賃借人が付かない場合の損害賠償を請求する立場を想像していただければ納得いただけるでしょう。発見が遅れ、しみついた臭い等の原状回復費用、或いは隣室の退去による損害も考えらます。
     相当高額な紛争に発展する可能性があるのです。
  4.   特に印象的な事件で、よく思い出すものもあります。
      弁護士になった頃、友達の弁護士から依頼され、相続事件を共同で受任させていただいたことがあります。友人の弁護士は、足の具合の悪い依頼者と本当に真摯に付き合っておられました。依頼者は、兄弟と深刻な相続紛争を抱えておられ、その事件を我々に依頼されたのです。
      結果として、我々の必死の頑張りで、依頼者の希望する○○万円を獲得しました。依頼者が現金○○万円の入った紙袋(本当に重い)を、足を庇いながら帰られるのを、お見送りした記憶が鮮明です。ところが、この依頼者の方が、友人の弁護士と連絡が取れなくなったそうなのです。友人の弁護士の凄いところは、直ぐに依頼者の家を訪ねたところなのですが、依頼者は布団の上で亡くなっているのを発見されたそうです。私も駆けつけましたが、到着するまでに時間が経っており、依頼者の方は解剖に廻されておりました。事情聴取が終わり、呆然とされている友人の弁護士を誘って、湖の見えるベンチに座りました。長時間、何も話さないで、どんどん暗くなる湖面を見つめていたことが鮮明に記憶されております。その後、相続人から、「売るに売れない」との苦情があったかどうかについては知りません。

 

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  1.   前回までのコラムで「農業に関する思い」を書いてきましたが、“農業が本当に難しい事業”であることについて、今回、改めて認識しました。国が、有機農業を推進していることは知っておりましたが、国の進める方針を巡っても争いがあるなど、全く知りませんでした。
    そもそも有機農業を行う農地が
    2018年時点で僅か0.5%にとどまるとか、有機農産物認定事業者が20069月時点で5104戸しかないと聞いて本当に驚きました。
    今後は、有機農業について、改めて認識すべく努力致します。
  2.  そもそも今回書きたいと考えていたことは、2007年当時、世間を震撼とさせた「牛肉虚偽表示事件として有名な“ミートホープ事件”」でした。この事件は、食料に関しても不正競争防止法や詐欺という刑事事件に発展することを示す事例です。でも有機農業に対する関心が“ミートホープ事件”を上回ってしまったのです。
    まず国の有機農業に関する姿勢から見ていきましょう。
    有機農業について、これまで政府内でも種々議論されてきました。2000年に日本農林規格(いわゆるJAS規格)ができた経緯もありますが、2006年、「有機農業の推進に関する法律」が制定されました。これを受け、2007年、「有機農業の推進に関する基本的な方針」が公表されたのです。これにより有機農業が法律によって推進されることになりました。有機農産物の定義から見てみましょう。「生産から消費までの過程を通じて化学肥料・農薬などの合成化学物質や生物薬剤、放射性物質、遺伝子組換え種子及び生産物等をまったく使用せず、その地域の資源をできるだけ活用し、自然が本来有する生産力を尊重した方法で生産されたもの」としています。
    これを読むと、素晴らしい農産物が食べられると思ってしまいます。
  3.  では、何が私を不安にさせたのでしょうか?
    有機農法では、収穫量が著しく低いということが先ず障害になるようです。生産量を奈良時代と比較するものもありました。確かに有機農法は化学肥料等使わないのです。明治時代と比較されるだけでも唖然としてしまいますが、大昔に戻ってしまう可能性があると言われると、そうかもしれません。でも、最近、農耕用機械であるトラクター等を有機農業に採用しようという報道や、有機農業用に建てるパネル小屋の工夫の報道もありました。これらは有機農業を支援しようという企業の戦略でもありますが、しかし、如何なる発想であっても、変わっていってほしいと思います。
    でも次のような自然界の仕組みについては、経験値から探求し、工夫していただくしかないと思います。
    その例の一つをあげておきます。「無農薬や低農薬農法を用いた結果、病害虫防除が不十分だと病害虫に抵抗するために、植物自体が作る天然化学物質の方が残留農薬などよりも遙かに毒性が強い」という科学者の報告です。
    自然界の仕組みは、我々に容易に分かるものではありません。例えば、こんな報道もありました。食料増産を目指す北朝鮮で、限界まで農地の開墾を進めた結果、山々の保水力が失われ、土砂崩れが頻発しているというのです。また、和歌山県の梅干し生産が大苦戦の原因は、満開期に受粉を担うミツバチが低気温のなかで元気に飛び回らなかったからだと朝日新聞の天声人語に出ておりました。思わず、このコラムで取り上げた「銀座のツバメ」が銀座に帰ってきた原因は、餌となるミツバチの養殖が行われたことにあるという昔の報道を思い出しました。
  4.  自然界の仕組みは、私の理解を越えております。でも、有機農業に携わる皆様にエールを送りたいと思います。農水省も本年5月「みどりの食料システ戦略」をたて、有機農業を推進する方針を出しております。有機農業が盛んで、環境問題を先に行く欧米に後れを取ってはならないという「国の思惑」に対する政策批判については、一時、保留にしておき、応援したいと思います。
    つい最近、広島県の県立西条農業高校が「宇宙農業」の研究を続けているとの新聞報道がありました。具体的には、火星での農業施設の建設や宇宙での野菜栽培を研究しているとのことです。30年程前、宇宙開発の顧問先から種々の夢をいただきました。でも西条農業高校の研究を夢と言ってはいけません。是非、頑張ってもらいたいと思います。
  5.  冒頭に紹介しました“ミートホープ事件”について概要だけでも触れておきます。
     2007年当時の「牛肉虚偽表示事件(牛肉ミンチ偽装事件)」には、皆様、大変ご立腹されたと思います。私も前回のコラムでも述べましたように牛肉には特別の思い入れがあります。牛肉100%だと表示しながら、豚肉や鶏肉等を混ぜていたというのです。それも消費期限切れの肉やパン等も混ぜていたという卑劣な事件です。
    元役員の内部通報によって、上記の不正が明らかになったという当時としては珍しい事件です。ミートホープ株式会社自体は、破産によって終結し、不正競争防止法違反等の適用はありませんでした。しかし、会社の代表者である社長は、不正競争防止法違反及び詐欺罪で起訴され、懲役4年の実刑判決を受けております。
    最初に述べましたとおり、農水産物に関しても、企業法の典型とも思われる不正競争防止法違反の適用がなされることについて紹介する予定でおりました。しかし、食の安全というテーマから言いますと、有機農業を題材にして良かったなと考えております。

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 当事務所は、このたび、一般社団法人PiiS Flyの協賛パートナーになりました。

https://piis-fly.jp/

一般社団法人Piis Flyは、Jリーガーである畑尾大翔選手が、社会貢献活動の一環として運営している団体です。

畑尾選手は、早稲田大学で主将を務めた後、ヴァンフォーレ甲府、名古屋グランパス、大宮アルディージャを経て、現在はザスパクサツ群馬に所属しています。

畑尾選手は、大学自体に自身が闘病生活を送った経験を活かし、子どもたちに対してスポーツを通じて夢や目標を持つことの素晴らしさを伝えるために、”賊 特別支援学校、児童養護施設への訪問、講演、8縮Jリーガーとのオンライン交流会などの活動を行っています。

このような活動が広がり、スポーツを通じて夢や目標を持つ子供たちが一人でも多く増えてほしいと思っています。

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  1.   前回のコラムで、次回は「食の自給率」から「農業に関する思い」を書きたいと述べて終わりました。「食の自給率」というテーマについては、本年初め1月号、日本弁護士連合会が発行する出版物「自由と正義」の巻頭にある「ひと筆」に刺激を受けました。私は「農業に関する思い」が強いのですが、「食の自給率」に関する議論は、農業の在り方に行き着く前提のようになっております。
     「ひと筆」を紹介しなくても、我が国の「食の自給率」が、カロリーベースで
    38%であるという事実は、皆さま、とっくにご存知ですね。報道でも氾濫しています。
     食料を輸出している農業生産国が、理由は何であれ、日本への輸出をストップしますと、日本の食料が不足するのは当然です。日本では、我々が食する食料の
    3分の1強しか生産していないのですから・・。私達は、飢えてしまうのです。「ひと筆」を書かれた先生は、日本の農業や食の安全を守る運動をされていて、「国民の食糧と健康を守る運動全国連絡会」の埼玉県の会長をされているそうです。江戸時代の食料自給率100%から始まり、その低下する現在に至るまでの状況と原因をも分析されています。これまでの近代化路線は、農業に対する配慮を疎かにしてきましたからね・・・。
  2.  次の論点に移る前に、最近吃驚した報道を紹介しましょう。中国の食糧自給率に関する報道です。「どういうこと?」と驚かれる方が、多分、相当数いらっしゃると判断されます。報道内容ですが、中国の食糧自給率、つまりカロリーベースでの食糧自給率は(中国政府の発表に反し)、76%程度ではないかというのです。
     これまで中国政府は、情報を正確に公表しないことから、推測で計算するしかないそうなのですが、周国家主席は「食べ残し断固阻止」なる指示を出し、食料不足の防止に必死のようだというのです。
     巨大な国土を抱える中国が食糧不足というと嘘のようです。しかし、上記の記事によると「農業の担い手の減少や農地の土壌の劣化」が進んだことが原因だろうとされています。農地の劣化については、中国政府も認めているようです。農地に限ると、19%が、カドミウム、水銀、ヒ素などで汚染されているそうです。農業生産量を自慢にする農業地域でも、化学肥料の使い過ぎで、傷んだ農地が広がっていると、写真まで付けて報道されているのです。
     上記の記事には驚き以外ありません。現在の日本の中国に対する食糧依存度は、相当なものがあります。そうであるのに、中国の農業が、私が小さかった頃の私の故郷の農業に近い話をされるとは驚きです。私の故郷は農業で成り立っている地域ですが、私も祖父と一緒に畑を耕し、祖父が誇らしげに大きなスイカを抱える姿を思い出します。しかし
    当時は有機農業の言葉もありませんでした。肥料として人糞を使用するのは当たり前で、その後に化学肥料となります。中国の現実は、私が体験してきた一昔前のことだと想像してしまうからです。
  3.  ところで、私は、裁判所より破産管財人に選任されることが多く、破産者が所有される農地の売買にも携わってきました。
     大変ですよ。農地の売却には、農業委員会の許可が必要なことは皆さまご存知でしょうが、農業委員会だけでなく地方自治体の関与も予想され、時間もかかるのです。そのために、背景にある農地法の立法趣旨をご理解いただくことが必要でしょうね。
     我が国は、農地の保護政策が徹底しております。農地法第1条を読むだけで我が国の基本方針が直ちに理解できるほどの詳細な規定です。たった1条でも長いのですが、皆さま、こんな機会がなければ、お知りになることはないでしょう。以下、引用してみましょう。
     「第1条(目的) この法律は、国内の農業生産の基盤である農地が現在及び将来における国民のための限られた資源であり、かつ、地域における貴重な資源であることにかんがみ、耕作者自らによる農地の所有が果たしてきている重要な役割も踏まえつつ、農地を農地以外のものにすることを規制するとともに、農地を効率的に利用する耕作者による地域との調和に配慮した農地についての権利の取得を促進し、及び農地の利用関係を調整し、並びに農地の農業上の利用を確保するための措置を講ずることにより、耕作者の地位の安定と国内の農業生産の増大を図り、もって国民に対する食料の安定供給の確保に資することを目的とする。」 ・・・凄い条文でしょう。
  4.  有機農業という言葉は、皆さまご存知のはずですね。でも有機農業の経験ツアーは、どうでしょうか?観光と同じように、農業体験を旅行とセットにして売り出す農園も増えております。私がサラリーマンだった頃、今ほど有機農業という言葉も流行しておらず、農業体験ツアーも売り出されておりませんでした。しかし、当時、農業を職業にするというだけでなく、有機農業に結び付け、将来の日本の食糧事情について語る若者も出始めておりました。その発想に驚いたものです。有機農業とは、化学肥料や農薬を使用しない方法による農業と言っていいでしょう。遺伝子組換え技術も利用しません。有機農産物として消費者に販売するためにはJAS法という法律に基づき、その認定を受ける必要があります。JAS法による規格を満たしますと、農産物に有機JASマークを付けることができるのです。前回のGIマークと同じような制度なのです。農産物は、海外からの輸入に頼らず、やはり日本で収穫するべきです。
     そうでないと食品として安全かどうかなどと考え、不安になってしまいませんか?

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  1.   農作物や水産物が知的財産権の対象になると言いますと、「どういうこと?」と驚かれる方が、多分、相当数いらっしゃると判断されます。実は、昔の私自身がその一人だったのですから。
     本年41日、農林水産省は、農産物の優良品種が、海外に流出しないようにする目的で「種苗法」を改正しました。同月9日、海外持ち出し禁止の種苗1900種を公表しました。このうちの主な品種を見るだけで、皆様、農産物も知的財産権だねと納得されるでしょう。
    新聞に出ている例をあげましょう。「イチゴのあまおう、ブドウのシャインマスカット、稲のゆめぴりか、リンゴの紅いわて、イチゴのスカイベリー、トウガラシの京都万願寺一号」などです。皆様、「どれもうまいよね」、「これらが日本の特産品であるのは当然だ、何とか保護してもらいたいよね」と納得されるでしょう。そうなのです。我が国独自に開発された懐かしい農水産物も、知的財産権の対象として保護される必要があるのです。
    今回改正された「種苗法」は、特許や著作権と同様、農水産物の品種開発に関し知的財産として評価し、その保護を目的とするものです。我が国固有の農水産物の違法な持ち出しを禁じる法改正なのですが、遅すぎたのではという感想を持つのは私だけでしょうか?
  2.  我が国にて育成された農林水産物に関して「地理的表示制度」が設けられていることについては如何でしょうか。
    「地理的表示法」と言われる法律ですが、平成266月に成立した法律で(本当にごく最近なのです)、正確には「特定農林水産物等の名称の保護に関する法律」と言います。地方(或はその地域)で、長年培われた農林水産物を、表示にて保護する制度です。確かに、農林水産物には、特殊の生産方法を工夫したりすることによって(気候・風土・土壌などの生産地の特性を生かした工夫等)、高い品質や評価を獲得するに至ったものが多々存在します。これらの農林水産物に関し、その地域と結びついた名称を知的財産として保護することを目的とした法制度なのです。この地理的表示保護制度に関し、それを表す英語を略して「GI保護制度」とも言われております。
  3.  私が、農水産物の知的財産としての保護制度、「GI保護制度」による「GIマーク」を知ったきっかけを話さなければなりません。
     2019年発刊の「農林水産関係 知財の法律相談」という本に、我が事務所の副所長が「GI保護制度」について、論文を書いております。私はこの本のお陰で農水産物の知的財産制度に目覚めました。この本は、2019年に発刊されました。上・下巻があり、双方合わせると1000頁に近く、弁護士向けの教科書的な本ですが、この本によって、私も初めて「GIマーク」の存在について知ったのです。
    以下、「GIマーク」に関して、副所長の文章を引用します。

    GIマークは、その産品が日本の地理的表示保護制度の登録を受けているこ  とを示すマークです。マークが日本の地理的表示保護制度のものであることをわかりやすくするため、大きな日輪を背負った富士山と水面をモチーフに、日本国旗の日輪の色である赤や、伝統・格式を感じる金色を使用し、日本らしさを強調したデザインを採用しています。需要者は、このGIマークを確認することで、登録された真正な産品とそれ以外の産品を区別することができます。」

  4.  もっと驚くことがありました。
    なんとGIマークに関して、2番目に登録されたのは「但馬牛」だというではありませんか。
    私は但馬の生まれです。但馬牛と一緒に育ったようなものです。私の生まれ故郷の実家の裏が川になっておりました。そこで、私の小学生の友人が飼育されている牛の体を川の水で洗ってやっているのを見て育ちました。牛に話しかける友人の声も聞こえてきました。
    春になって、牛の売買のための「牛セリ市場」のマイクの声が聞こえてくると悲しくなったものです。
    本コラムで何回か紹介している濱嘉之さんの近刊「紅旗の陰謀」(2021110日発刊)では、神戸牛、但馬牛、壱岐牛の密輸が題材になっております。八重山諸島から牛を積み替えて外国に持ち出す方法も紹介されています。出版された本書の裏側にある紹介文には「国家ぐるみの食の簒奪が明らかになった」と書かれおり、「壱岐牛の精子」の密輸も題材になっております。濱さんの本から引用しましょう。

    「壱岐牛の精子」の密輸は、「家畜伝染病予防法と家畜遺伝資源不正競争防止法、さらに家畜改良増殖法違反です。後の二つはいわゆる和牛の精子の密輸に関するもので、詐欺や窃盗など悪質性の高いやり方で和牛の遺伝資源を取得した場合、個人は最高で十年の懲役、一千万円以下の罰金(法人は三億円)を科すことになっています。厳罰で海外流出を牽制する目的でそれぞれ新設、改正されたんです」

    本コラムでは、牛の財産的価値、即ち、知的財産権として把握する側面から法律論にまで及ぶことを念頭に置いておりました。しかし、濱さんの小説では、牛の精子の密輸まで、鮮やかに法的に結論付けされているのです。
  5.  私の関心事について書かせていただきました。でも、近時の日本における「食の自給率」まで考えますと、今後の農林水産業の行く末に関心を持たざるを得ません。
    次回は、日本の食の自給率等、農業に関係する思いを書いてみたいと考えております。

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 営業秘密官民フォーラムに当事務所弁護士岡本直也のコラム「顧客名簿などの『顧客情報』が営業秘密に該当するかどうかが争われた場合、裁判例ではどのように考えられているか」が掲載されました。

 https://iplaw-net.com/tradesecret-mailmagazine-column/tradesecret_vol_58.html

営業秘密官民フォーラムは、2015年夏に経済産業省が立ち上げたもので、官民で営業秘密の漏えい等の対策や手口等に関する情報交換を行うためのものです。

日本経済団体連合会、商工会議所、内閣官房、警察庁、法務省、日本サイバー犯罪対策センターなどが参加しているフォーラムですので、ご覧ください。

 

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  1.  東日本大震災は、2011311日、午後2時46分に発生しました。当時、私は、事務所で準備書面を作成しておりましたが、何度も起きる余震と、その揺れの激しさに、たまらず事務所全員で新宿御苑に避難しました。既に、かなりの人が避難してきておりました。余震が続き、新宿御苑を囲むビル群が大きく揺れました。相互のビルが接触するのではないかと恐怖したことを昨日のように記憶しております。
     丁度、本年の213日、深夜になろうという午後11時過ぎ、大きな揺れが起こりました。この地震が、東日本大震災の余震と聞いて、10年も経っているのにと驚きました。
    丁度
    10年前の大震災直後、被害者の方々に向けた法律相談の実施に際して、被災地や避難場所を視察したことがあります。その被害の甚大さには本当に驚きました。津波からの避難場所になった小高い丘から津波の惨状に唖然としました。かなり高いこの山に必死で駆け登った経験をお聞きしながら、津波のため家屋が押し流され、むしろ広々とした大空間を見下ろした経験を思い出します。破壊しつくされた小学校は、校舎の外壁だけが残り、津波の威力をまざまざと見せつけるようでした。
  2.  1995年の阪神淡路大震災の当時、私は、所属する第一東京弁護士会法律相談運営委員会の中心的なメンバーとして種々の工夫に参加しておりました。
    そのような流れの中で、東京の弁護士であっても、神戸の皆様に弁護士として何かできることがあるのではないかと思うようになりました。
    阪神淡路大震災の被害の大きさに驚き、また日々の深刻な報道によって、現地を直接見る必要を感じ、神戸の弁護士会に直接訪問する気持ちが強くなりました。2週間程して、一人で大阪に宿をとり、何とか神戸に辿り着きました。しかし、神戸弁護士会の入る建物の廊下には、多数の避難者が寝ておられ、弁護士会に辿り着けません。やっと辿り着いても、弁護士会に先生方がおられず、打ち合わせは困難であると思い知りました。被災地を見て回り、高速道路の崩壊と、燃え尽くされた住宅街地域に、特に、ショックを受けました。第二次大戦の東京空爆も、このような状態であったろうと思ったものです。
  3.  当時、東京の三つの弁護士会が集まって、新しい弁護士会館に入館しました。私は、第一東京弁護士会の法律相談運営委員会委員長になりましたが、その思いの一つとして、阪神淡路大震災の教訓を生かすよう全力を尽くしました。東京には、三つの弁護士会があるのですが、互いが反目するところがあり、一緒に法律相談を行うことにも種々のしがらみを突破する必要がありました。具体的なしがらみの話は、差し障りがありますので止めておきましょう。でも東京三弁護士会の法律相談が一緒に活動できるようになったのは、私が委員長の時であります。
    当時、東京都も新宿区も、阪神淡路大震災を教訓にし、将来の災害に備えて種々の対策を考えておられました。同時に、弁護士であっても協力できることがあるのではないかと思うようになり、
    「災害復興まちづくり支援機構」を立ち上げたのもこの頃です。私も二代目の代表委員を勤めております。
    行政の中心的な役割を担われる東京都や新宿区とも何度も打ち合わせをし、その一環として復興に不可欠の多くの資格保有団体(例えば、建築士、測量士、税理士、司法書士等の先生方11業種)に声掛けをし、東京都庁の大会議室でも何回も打ち合わせをしました。
    このような経緯で見せていただいた地下大放水路は、皆様ご覧になれば本当に驚かれますよ。
  4.  「災害復興まちづくり支援機構」の先生方と行動を共にし、感激したことがあります。それは、20041023日におきた新潟中越大地震の際です。多くの家屋が壊れましたが、危険かどうかは弁護士の私には分かりません。同行していただいた建築士の先生が、行政と一体になって行動され、壊れそうだという建築物には「危険だから入らないように」という紙を張っておられるのを見て感心しました。そういえば、当時研修に来ていた司法修習生もバスに乗って同行していました。新潟に向かう電車は、まだ動いておりませんでした。彼からは、「貴重な体験でした」と言ってもらえ、お連れして良かったのでしょうが、余震を考えると疑問です。現在、反省しております。
  5.  東日本大震災当時の話に戻しましょう。
     一刻も早く法律相談を実施し、被災者の法律的な悩みをお聞きし、相談に乗らなければなりません。そのためには、被災者の多くが避難をされ、法律相談ができる場所を確保しなければなりません。驚いたことに、海岸から遠く離れた内陸の郡山市の中学校だったと思いますが、学校の体育館が法律相談会場に決まりました。新幹線の運行開始初日に合わせて行われた法律相談会でした。
    若い先生が「法律相談を実施します」というプラカードをもって避難場所を歩かれたところ100人近くの人が一緒に着いてこられたことには大変感動しました。しかし、何と法律相談中に余震が発生し、体育館の天井からバラバラ破片が落ちてきたのです。私たちは机の下に逃げ込みながら、余震後に再度法律相談を続けました。この当時の法律相談は、家が流され書類も無くなっておりましたから、預金通帳の紛失などという想像しやすい相談ではなく、契約書や申込書等がないので、何処に問い合わせをしたらよいかも分からないという相談が多くて驚きました。遺言書の紛失という相談までありました。

 

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  1.  当事務所が数多くの立退案件を取り扱っていることは、これまで様々なコラムでお話ししています。
     借地借家法が存在しているため、家賃滞納がない普通借家契約の場合、明渡しの条件として、立退料の支払いが必要になることが一般的です。
     もちろん、当事務所においては、賃貸人から依頼された際には
    立退き料0円で解決していることもありますし、賃借人から依頼された際には立退き料として月額賃料の数百ヶ月分を受領して解決したこともありますので、一般論が全て当てはまるわけではありません。
  2. 今回も近時の裁判例を紹介しておきますが、貸主とすれば、しっかり準備をしないといつまでも明け渡してもらえないということになりますし、借主からすれば、立ち退きを求められたとしても、しっかりと準備をすれば自らの利益を守り、立退料を請求することができます。
     いずれにせよ、早めに当事務所にご相談いただくことが肝要だと思います。

立退料

平成29年7月18日東京地裁判決

972万5636円

 

建物について地震により倒壊する危険性があり、建替後の建物の一部については原告代表者の家族又はその親族が自己使用する理由があること、借主が本件理髪店として自己使用する必要性が高いこと等を理由とした上で、固定資産税評価額を基準に、借家権価格を647万2892円と算定した。また、平均利益の3年分の利益相当額である325万2744円を営業補償額とした。そして、それらの合計額を立退料とした。なお、設備及び什器備品等については、減価償却を終了しているので、立退料に含めなかった。

立退きが認められず

平成29年10月19日東京地裁判決

正当事由なし

賃借人は、本件建物において約15年間にわたって洋服のリフォーム店を経営して収入を得ていること、一定数の固定客を有し、周辺住民等に店の存在が認知されていることが推認できること、年齢や経営規模を考えると、移転により経営上相当の負担を負うこと、駅に近く、国道に面しているという本件建物の立地が、洋服のリフォーム店という業態にとっても客を呼び込む上で有益であること等を理由に、明渡し請求を認めなかった。

立退料

平成29年12月25日東京地裁判決

601万7000円

 

本件店舗の移転補償等の額を積算した移転補償額と、本件店舗の借家権価格をそれぞれ算定し、これらを比較検討して適正な立退料額を決定した。
移転補償額の算定に当たっては、公共事業の損失補償基準(用対連基準)を援用して、本件店舗の契約形態に即して動産移転費用、内装・設備の工作物補償、比準賃料との差額賃料の2年分相当額、敷金等の移転一時金、移転雑費、移転に伴う2か月分の営業休止補償をそれぞれ算定して積算し、移転補償額を498万8000円と査定した。
借家権価格の算定に当たっては、敷地価格に建物価格を加算した積算価格に借家権割合を乗じた額により算定する割合法と、上記積算価格から収益価格を控除して算定する自建貸家差額法の2方式により本件店舗の借家権価格を試算し、各算定手法の特性等を検討した結果、割合法を重視して借家権価格を601万7000円とした。

立退料

平成30年1月26日東京地裁判決

50万円

建築後40年以上が経過していること、本件共同住宅の耐震性その他の状況から、新規の賃借人を募集することができないでいること、そのまま放置すると、貸主の損害が拡大する可能性があり、損害の拡大を防ぐために、本件共同住宅を取り壊すことを計画していること、借主は、サービス付き高齢者向け住宅に実質的な生活の本拠を移しており、本件建物を居住として使用していないこと、本件共同住宅の近隣において、本件建物と同程度の賃料、床面積、設備(トイレ付き)の建物は、他にも存在することが認められること等から、立退料を50万円と判断した。

立退きが認められず

平成30年2月14日東京地裁判決

正当事由なし

賃借人である自己使用の必要性が極めて高いのに対し、賃貸人の自己使用の必要性がほとんどないこと、相応の経年劣化が見られるとしても、建て替えの必要性が生ずるに至っているということはできず、せいぜい近隣に位置する建物と同程度であるか、仮にそれより劣るところがあっても、その原因は建物の保守管理を十分に行ってこなかった賃貸人側にある以上、これを賃借人側に不利益な要素として過大評価するのは相当ではないこと等を理由に、明渡し請求を認めなかった。

立退きが認められず

平成30年2月21日東京地裁判決

正当事由なし

本件コーポはもともと共同住宅として賃借することが予定された収益物件であったのに対し、賃借人による本件建物の使用上、契約上の賃借条件(居住用限定、居住専用)と異なる使用(事務所としての使用)を一部含むものの、その使用実態は、コーポの他の居室の居住目的による使用収益を損なうようなものではなく、当時の賃貸人の承諾も得ていたのであるから、本件賃貸借契約上の用法違反があったと評価することはできず、本件建物の明渡請求の正当事由とすることはできない(貸主の請求は認められない)と判断した。

立退料

平成30年2月22日東京地裁判決

802万1000円

以下 銑イ旅膩彝曚鯲退料とした。

 _板尊抗枴篏67万1000円
 近隣の賃貸事例をもとに試算した代替建物の賃料12万2000円の1年分と本件賃貸借契約の賃料10万3000円の1年分との差額である22万8000円に複利年金減価率2.9410を乗じたもの
◆^貉金補償46万円
 代替建物の賃貸借契約締結時の敷金として賃料12万2000円の5か月分から現在の敷金15万円を差し引いたもの
 移転費用補償405万円
 設計・監理料、新規内装工事費用、新規什器等購入費用、引越費用等を合算したもの。
設計・監理料については1崚たり1万円と、新規内装工事費用については1崚たり4万円とした上で、被告賃借部分の面積33屬鮠茲犬道蚕个靴燭發痢⊃卦什器等購入費用については、同業種の新規開業に関する資料をもとに算出したもの、引越費用は業者からの見積り等をもとに算出したもの
ぁ―経費の補償57万2000円
 仲介手数料、弁護士費用、登記費用、移転通知費用及び各種届出費用等の概算額
ァ ̄超畔篏(移転に係る営業損失)226万8   000円
過去3年の理容店の差引金額378万円に営業損失として20%を乗じた上でその3年分として算出したもの

立退料

平成30年3月7日東京地裁判決

1556万4000円

借家権の取引について、一般的とはいいがたいといった事情も踏まえると、本件の立退料の算定に当たり、借家権価格を加えることは相当といえないとした上で、収益減補償299万円、得意先損失補償703万7000円、固定経費補償2万4000円、従業員の休業補償49万5000円、移転費用等の補償費501万8000円の合計額を立退料とした。

立退き

平成30年5月18日東京地裁判決

1730万円

借家権価格1200万円と移転費用等の雑費530万円(内訳:‘飴紺榲称繊憤越費用)26万8500円、内部造作等の移転料300万円、0榲渉銘痢Π榲称紅馘の補償額150万円、ぐ榲樟菫定に要する費用22万3290円、ニ[畩紊亮蠡海僕廚垢詒駘傳庫2245円、Π榲召鉾爾就業不能による損失補償額20万2400円、Ь暖饑播相当額2万4220円)合計額を立退料とした。

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  1.   これまでも複数のコラムの中でお話ししている通り、当事務所は、元従業員や元役員から競業行為をされた場合に訴訟や刑事告訴などを行い、多数の成果を挙げています。
    経済産業省が作成している営業秘密管理指針にも、当事務所が勝訴した判決が「参考裁判例」として掲載されています。
  2. 元従業員や元役員(取締役・監査役)の転職などが一般的になりつつある中、情報漏洩、競業行為、信用毀損行為に関し、当事務所にご相談いただいている案件数も増えております。
    会社側有利な裁判例も増えておりますので、気軽に当事務所にご相談ください。

損害賠償請求事件

平成30年3月5日東京地裁判決

。械隠庫6491円

■隠沓緩円

46万円

ぃ毅暇円

誓約書に基づく競業義務違反行為(自らの担当顧客であった顧客のうち、元使用者の薬箱が配置されている者に対して、薬箱を配置し、又は医薬品を販売する行為)について、競業1件当たり3万円の違約金の定めは、競業避止義務違反行為による損害額の予定であると解される等として、損害賠償額を算定した。

営業差止請求事件

平成22年10月27日東京地裁判決

宣伝、勧誘等の営業行為をしてはならない

原告と競合関係に立つものであって、本件競業避止合意に反すること、被告は今後も同教室を運営する意思を有していること、話すためのヴォイストレーニングを行うための授業方法、授業内容等についての原告のノウハウを保護するためには、被告がホームページ及びブログ等を作成してウェブ上に公開することによって同教室の宣伝、勧誘等の営業行為をすることを差し止める必要性が高いこと等を理由として、営業差止めを認めた。

損害請求等事件

平成14年8月30日東京地裁判決(ダイオーズサービシーズ事件)

120万円

少なくとも顧客情報を利用して、退職時2年以内に在職時に担当したことのある営業地域であるさいたま市にて同業の事業を起して、原告の顧客に対し営業活動を行ったものというほかないこと等から違法であると判断した上で、原告は顧客奪取による損害を被ったのであるから、その損害額は、奪取された当該顧客との取引で得ていた利益を基本とすべきであると判断した。

損害賠償請求

平成29年9月13日知財高裁判決

600万円

被控訴人が控訴人の機密情報である本件開発データを複製し、これを控訴人の事務所から持ち出したことは、故意に、控訴人の法律上保護される利益を侵害する違法な行為であるとした上で、実態把握のための調査費用100万円と弁護士費用20万円を損害として認めた。また、債務不履行の損害として、逸失利益の額である1573万8406円のうちのうち2割程度の300万円を損害として認める等した。

損害賠償請求事件

平成29年9月20日東京地裁判決

295万8300円

被告が被告ブログや○○サイトにおいて、自らの精神障害の原因について、周囲の無理解や原告在職中の上司の罵倒・パワハラがあったこと、原告から勧奨退職の名目で自らが解雇され、他にもそのような従業員がいたこと、損益の改善のために人員削減がされ、離職率が高いことなどを記事として掲載していることについて、信用毀損の損害50万円を認めた。他に、架空の売上げの計上という善管注意義務違反をしたことについても、損害賠償を認めている。

損害賠償請求等事件

平成24年

1月17日東京地裁判決

業務等の差止め

700万円

「個人情報及び営業ノウハウなどの会社情報を活用しての商行為(特定非営利活動も含む。)に関与した者は、損害賠償として700万円の罰金を科す」という就業規則について、被告が7年以上取締役を務めていたこと、被告の窮迫、無知、軽率に乗じて、被告に本件規定による制約を負わせたという事情は認められないこと、被告は、原告を退職後わずか2か月で原告と競合するa社を設立し、原告と競合するb社及びc協会の役員に就任して、2年以上、競業避止義務違反を継続していることから、本件において、被告に適用する限り、それが不合理なものであるともいえないと判断した。

損害賠償請求事件

平成19年4月24日東京地裁判決(ヤマダ電機事件)

143万2755円

競業避止条項に違反する状態が生ずることを認識しながら本件誓約書を作成し、退職の翌日に派遣社員という形を装ってc社の関連会社で働き始めたこと等を理由として、違反行為が軽微ではないとした上で、「損害賠償他違約金として、退職金を半額に減額するとともに直近の給与6ヶ月分に対し」という規定をもとに、損害賠償額を算出した。具体的には、給与は現実に稼働したことの対価として支給されるものであること等から、1か月分しか違約金として認めなかったものの、退職金の半額相当分を請求することについては認めた。

損害賠償等請求事件

平成27年3月12日大阪地裁判決

営業差止め

992万3145円

原告に在職中及び退職直後から、塾生に対する勧誘活動又はそれに類する活動をしていたこと、仮処分の前後を通じ本件学習塾への実質的関与を継続し塾生の復帰を妨げていること、現時点においても、塾生数は約3分の1程度までしか回復していないこと等から、退塾者に関する年度末(平成26年2月)までの特別授業を含む授業料相当額及び退塾者の進級後の数に退塾率を乗じた人数についての新年度の夏期講習より前の分(平成26年3月から7月まで分)の特別授業を含む授業料相当額について、相当因果関係のある損害と認めた。(経費中の固定費の比率は高いものと考えられ、塾生数の変化による経費の変動はさほど大きくないと推認されると判断し、3割の経費控除をした。)

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