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コラム - 最新エントリー

 2019年4月に働き方改革法の施行が近づいている中、労務管理をどうにかしなければならないとお考えの会社様も多いのではないかと思います。
 そのため、コンサルティング会社に見積もりを取ったところ、費用に1000万円以上かかると言われた、または一年近く期間がかかると言われたという会社様も少なくないのではないでしょうか。
 当事務所では、専門家である弁護士と社会保険労務士が連携して人事労務コンサルティングを行っておりますので、コンサルティング会社よりもかなり低い金額で、期間としても比較的短い期間でお受けすることが可能です(コンサルティング会社は、難しい法的解釈などに関する問題が生じた場合、改めて弁護士や社会保険労務士に確認を取ったりするために、費用も高く、時間もかかるという側面があるのではないかと推測しております)。
 また、専門士業として、いくつもの会社に関わっていますし、紛争を予防し、仮に紛争になったとしても解決しやすい方法を熟知した上でコンサルティングさせていただきますので、コンサルティング会社とは一味違う内容をご提供することが可能です。
 人事労務コンサルティングにご興味のある会社様は、この機会に是非当事務所までご連絡下さいますよう宜しくお願いします。

                                            

料金例(あくまで一例です。)
売上80億円、従業員100名の場合
顧問料のみ(弁護士月5万円、社労士月3万円) それ以外の費用は0円
売上500億円、従業員650名の場合
顧問料+100万円
G箴1500億円、従業員2000名の場合
⇒顧問料+200万円

 

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1.    昭和62年、民法817条の2以下において「特別養子縁組の制度」が設けられてから、今回、始めて、赤ちゃんに対する育児放棄や嬰児殺しの実態について、本当の勉強をしました。
 もちろん、当時の立法経緯も知ってはおりましたが、30年以上も経過して「赤ちゃんポスト」がいまだに全国で熊本の一カ所しかないのです。その唯一の「赤ちゃんポスト」の運営に対して、国や児童相談所の応援もなく(寧ろ足を引っ張るほうです)、孤立した戦いを強いられている現状について始めて知りました。
 このような現状打破を目指すシンポジウムが、先週土曜日(平成3129日)、中野サンプラザで開かれました。
 築地市場の事件等に際し、たくさん勉強させていただいている弁護士安福先生より、今回のシンポジウムの連絡をいただきました。そして、日本で最初の赤ちゃんポストを作られた慈恵病院の院長蓮田太二先生の著作「ゆりかごにそっと」なる本も送っていただきました。事前に相当勉強をしたことになります。でも勉強家の安福先生とのお付き合いからは、当然の準備です。
 そもそも安福先生とは、東京地方裁判所の破産部に係属する難事件等に関し、裁判官の方々が、その方向性を検討される会議に一緒に参加させていただく機会もありました。弁護士のやりがいを贅沢に味わわせていただいている先生です。これくらいの準備ではまだまだ不十分であり、先生には着いていけないでしょう。

2.    シンポジウムは盛大に開催され驚きました。若い方は寧ろ少なく、女性の出席者が多いのに驚きました。
 司会は安福先生がされましたが、熊本で、日本唯一の「赤ちゃんポスト」の創設者である蓮田太二先生の講演をお聞きし、感激しました。蓮田先生は、慈恵病院の医師として活躍されながら、11年も前に、生まれ出ずる命のすべてに幸せをの願いを込めて「赤ちゃんポスト」を作られたのです。
 蓮田先生は、赤ちゃんポストを「こうのとりのゆりかご」と名付けられています。シンポジウムでは、赤ちゃんポストの入口やベッドの写真を見せていただきました。この写真から伝わる気配りは感動ものです。
 蓮田先生の静かな語り口と、燃える安福先生の司会とを合わせると絶妙のコンビになります(安福先生、ゴメンなさい)。

3.    今回のシンポジウムでは、愛知県方式と言われる「特別養子縁組制度」を工夫された矢満田篤二さんも発言されました。
 矢満田さんは84歳ですが、愛知県から、このシンポジウムのために上京されたのです。矢満田さんは、愛知県庁の児童家庭課に勤務されてから、遺棄される嬰児に多大の関心を寄せられてきました。保護責任者遺棄罪幇助の罪に問われることを知りながら、遺棄された嬰児のために奮闘されました。そして遺棄された赤ちゃんを乳児院に保護することなく、児童相談所が、直接、養子縁組希望の里親家庭に里子として委託し、家庭裁判所から養子縁組が認容されるという実績を残されておられます。
 そもそも児童相談所が介入すると嬰児の幸せでなく実親に対する責任追及が最重要視されるようです。「特別養子縁組制度」ができてからも、嬰児が成長してからの「実親に関しての知る権利」を重要視して、子供の養育という最大命題を軽視しているのではないかとの批判もなされました。批判の根本には、先ず嬰児の幸せのために「養育親を探す」という発想がないことにあります。
 矢満田さんの最大の目玉は、「赤ちゃん安全保護法」の創設を言われているところにあると勝手に解釈しております。

4.    日本は先進国と言われていますが、「赤ちゃんポスト」が一カ所では、諸外国と比較しなくても情けない。
 今回のシンポジウムでは「こうのとりゆりかご基金」に対する税金面に対する怒りも知りました。更に、特別養子縁組制度に対する弊害として、熊本の児童相談所の消極的な活動もあげられました。嬰児に害を及ぼす思考回路に怒りを覚えます。役人としての官僚主義的な対応が、捨てられた子供の幸せに通じないという実態を強く知りました。児童相談所の対応が決して子供の幸せに通じないのは、嬰児の感受性が3歳までに構築されるということを知ることが大切です。
 蓮田先生の「ゆりかごにそっと」は、上記の事実に関して、実体験でしか書けないことが書かれています。
 「どの子も愛に包まれ育つ権利がある」のですね。

 

5.    最近、毎日のように新聞報道される父親の幼児虐待事件によって、児童相談所の在り方が問題になっております。特別養子縁組制度に対する不適切対応も、同時に検討できるのではないでしょうか。
 児童相談所を再構築する良い機会になると判断します。児童相談所の在り方に関する方向性について、これをチャンスとしてほしいのですが、歴史的な経緯をみておりますと無理なんでしょうね。しかし、近時の新聞報道では、弁護士や医師等外部の人間を児童相談所に配置するという厚労省の見解も出されております。
 官僚主義打破のために、外からの相当なプレッシャーがかけられる良い機会であると捉えていただきたいと思います。
 皆さん、蓮田先生の「ゆりかごにそっと」を読んでいただけるでしょうか。

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一.  これまでもいくつかのコラムの中でお話ししている通り、当事務所は、退職者の不法行為や不正競争行為に関して訴訟や刑事告訴などを行い、東京地方裁判所や知的財産高等裁判所で勝訴判決を得るなど多数の成果を挙げています。

二.  当事務所にご相談いただいている案件数も非常に増えておりますが、元役員(取締役)に関するご相談も多くなっています。
 そこで、近時、元役員(取締役)との関係で行われた裁判例をご紹介させて頂きます。
 裁判所がどのような事案でどのような判断を下しているのかを知り、有利になるように裁判例を使いこなすことこそが良い結論を導き出す要因の一つだと思います。

損害賠償請求

平成22年7月7日東京地裁判決

5486万8288円

取締役の地位にありながら、重大な影響を与える移籍について、他の取締役に対して隠密理に計画を進行させ、その最終段階で不意打ちのような形でこれを明かしたものであって、会社に対して著しく誠実さを欠く背信的なものであるといわざるを得ないこと等を理由として不法行為を認めた。

損害賠償請求

平成22年3月4日東京地裁判決

2954万7720円

 

在籍中であったにもかかわらず、その立場を利用して派遣エンジニアを不安にさせ、その不安に乗じて勧誘を行った行為態様が悪質であること、会社に引き抜き防止の措置をとる機会を与えないよう秘密裏に一斉の引き抜き行為を行ったこと、引き抜き人数も20人と少なくないことに関し、社会的相当性を欠く違法な行為であると判断した上で、元代表取締役にも連帯して賠償する責任を負わせた。

差止請求及び損害賠償請求等

平成28年4月18日東京地裁判決

401万9542円など

元代表取締役が、株主総会の承認を受けることなく、自分に対してA店の事業譲渡を行ったことが利益相反行為に該当すること、原告の取締役でありながら個人としてA店の営業(競業取引)を行った行為が原告に対する競業避止義務違反に該当すること等を理由として損害賠償を認めた。

損害賠償請求

平成29年9月20日東京地裁判決

295万8300円

ブログやサイトにおいて、自らの精神障害の原因について、周囲の無理解や会社在職中の上司の罵倒、パワハラであったこと、会社から勧奨退職の名目で自らが解雇され、他にもそのような従業員がいたこと、会社において損益の改善のために人員削減がされ、離職率が高いことなどを記事として掲載したこと等に関し、損害賠償を認めた。

損害賠償請求

平成26年7月17日大阪地裁判決

原告Aに対して200万円

原告Bに対して110万円

会社の教材利用行為一切が著作権侵害であることを、取引先、監査法人、証券取引所等に吹聴して回ることにより、原告A及び原告Bの教育事業に進出して自らと競合することを妨害しようとしたものと解さざるを得ず、その態様は、会社らに対する敵意、害意を伴う執拗かつ悪質なものであると判断して不正競争防止法違反を認めた。

損害賠償請求

平成27年9月17日東京地裁判決

100万円

著作権侵害が無いにもかかわらず、「添付警告書を発送しました。同警告書の記載のとおり、著作権侵害の可能性があります。」などと記載した通知を行ったことに関し、不正競争防止法違反行為であると認めた。

損害賠償

平成23年4月28日大阪地裁判決

13万円

 

元取締役が、会社が「粉飾決算」をしていると発言した事実が不正競争防止法違反として認められた。

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一.    当事務所が数多くの立退案件を取り扱っていることは、これまで様々なコラムでお話しした通りです。

二.    そして、立退料に相場が無いということもお伝えしている通りです。

 このことは、当事務所において、不動産業者などの賃貸人から依頼された際には立退き料0円で解決していることもありますし、賃借人から依頼された際には立退き料として月額賃料の200ヶ月分で解決したこともあること等からご理解頂けると思います。

三.    不動産業者などの賃貸人の立場に立って解決する場合であっても、賃借人の立場に立って解決する場合であっても、具体的に近時の裁判例がどのように解決しているのかを知ることが最も重要です。

 裁判所がどのような事案でどのような結論を取っているのかを知り、依頼者にとって有利になるように裁判例を使いこなすことこそが、良い結論を導き出す要因の一つだと言えるからです。

そこで、本年も、近時の裁判例をご紹介することに致します。

立退き料

平成28年5月12日東京地裁判決

1億3313万円

 

 

本件ビルは老朽化しており、耐震強度も低いから、補強工事或いは建替えの対象と考えられ、耐震工事に2億円程度の費用と7か月程度の工期を要する。

しかしながら、本件ビルの建替えを等価交換方式で行い、敷地はディベロッパーに売却することを予定していることを考えると、上記の事由のみで正当事由があるとはいえない。

内装費2010万1000円、家賃増額分の補填分4276万8000円、営業補償1557万2496円、借家権価格5290万円とした上で、そのうち約9割を賃貸人が負担して立退き料を支払う必要があると判断した。

立退き料

平成28年3月18日東京地裁判決

3000万円

大地震時に崩壊する可能性が高く、非常に危険であること、補強工事を施しても、一時的な安全が保持されるに留まり、耐震性の問題が解決されないにもかかわらず、2億4000万円以上の費用を要すること等から、営業休止補償、工作物補償などを立退き料とした。

立退き料

平成28年5月23日東京地裁判決

2500万円

本件建物は地震の震動等に対して倒壊する危険性が高いところ、本件建物について耐震補強工事を実施することは経済的合理性を欠くと判断した。

工作物補償1562万円のほか、“移転後の店の売上げが現在の水準に回復するまでの間に発生する減収分に相当する金額”の営業補償を認めるべきであり、その金額は、店の1年間の営業利益の25%をもって相当とする等と判断した。

立退き料

平成28年1月12日東京地裁判決

1000万円

消防法違反行為が債務不履行解除に該当しないと判断した。

本件ビルは、平成25年の時点で建築後48年余りが経過し、鉄筋コンクリート造の建物であることを考慮しても残存する耐用年数はわずかであると認められると判断した。

不動産鑑定士が本件建物の老朽化に伴う立退料について、鑑定評価額を705万円としたこと、賃借人が本件建物以外の場所において本件店舗と同様の営業をする場合、相当額の営業上の損失及び移転費用を要することが見込まれること等の諸般の事情を考慮して、立退き料を1000万円とした。

立退き料

平成27年10月15日東京地裁判決

840万円

立ち退くにあたって必要となる費用のうち、帰責性の割合として7割に相当する部分について、賃貸人が立退料として提供することが必要であると判断した。引越に伴って生じる実費として950万円、移転に伴って生じる人件費として250万円と判断した。

立退き料

平成27年12月16日東京地裁判決

530万円

耐震上の危険性の高い建物であること等から、借家権価格を立退料として補償する必要があるとまではいえないと判断した。移転費用を276万4300円、移転に伴い就業できなくなると見込まれる日数は5日程度と認めるのが相当であるとした上で、就業不可に伴う損失補償33万9000円、収益減補償は36万円等を認めた。

立退き料

平成28年3月15日東京地裁判決

60万円

最も高い月額4万5000円の物件を基準とし、本件部屋の賃料月額3万3000円との差額の月額1万2000円を2年程度補填するものとし、新契約に要する敷金礼金を各1か月程度として積算した上、これに転居費用等を合わせ、立退料を60万円と判断した。

立退き料

平成27年11月4日東京地裁判決

正当事由なし

賃貸人は立退き料600万円を提示していたものの、賃貸人の孫の転居は、賃借人の退去が確定してから計画を具体化するものであり、喫緊の必要性があるとまでは認められないのに対し、賃借人は、3世代5人の家族とともに、現に本件土地を生活の本拠とし、他に不動産を所有していないこと等から、立退きを認めなかった(地代:月1万3988円)。

立退き料

平成28年1月28日東京地裁判決

正当事由なし

賃貸人は、立退き料8億円を提示したものの、耐震性の問題については、補強工事によって対応できること、再入居の提案がなされなかったこと、賃借人にとって、知名度を上げ、会社全体の営業規模を将来にわたって拡大する上で無くてはならない店舗であり、他では代替し難いものであること等を理由として、立退きを認めなかった。

請求棄却

平成27年9月25日東京地裁判決

正当事由なし

 

賃貸人が本件建物を使用する必要性(賃貸人自身が生まれ育った本件建物に戻り、離婚して生活の苦しい親族と同居するという事情)は、一応は認められるものの、それが緊急性を有する程度までに至っているとはいえない反面、賃借人が本件建物を使用する必要性は、賃借人における投下資本の内容(1300万円)や本件建物からの収益(月50万円)、本件建物の代替建物確保の不確実性等の事情に照らしても、強く保護されるべきであること等から、立退きを認めなかった。

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1.  月初めから、濱さんの出版物のなかでも、どうしても紹介したいと考えておりました「爆裂通貨」(文春文庫)を読み直しておりました。ところが、なんと、今月10日、青山望シリーズの最終巻と銘打って「最恐組織」と言う本が出版されたのです。次々と出版されるエネルギーとその最新情報には驚きです。
 この本がシリーズの最終巻ですから、青山望以下4名のカルテットが、それぞれ次の人生に、どのように踏み出すのかも描いております。長い間、青山望シリーズを読んできた私には、彼ら主役4名が、次にどのような人生を選択するのかという展開に、大いなる興味をそそられました。読後感として感慨深いものがありました。
 もちろん「最恐組織」でも次々と起こる社会事象に対し、その視点の持ち方を示してくれております。特に、北朝鮮という国の在り方や、中国が関与するサイバーテロに対する見方については大変勉強になりました。驚きは、近時、中国関与のサイバーテロが公然と話題になってきたことです。今日この頃、この事件が毎日のように新聞で報道されるようになったのです。濱さんの最新情報には何時も驚きです。
 これで港湾埋め立て地や造船等に関係する利権を巡る犯罪でも起きれば(これも「最恐組織」のテーマです)、濱さんを「預言師」とお呼びしないといけません。

2.  本年410日発刊、同シリーズの「爆裂通貨」に入りましょう。
 前回の書評で、日本人でありながら、戸籍のない人が一万人近く存在するという事実について、衝撃的だと申し上げました。
 私は、高校時代から社会の矛盾を追っかける変な癖がありました。半世紀以上前になりますが、「爆裂通貨」で紹介されていると同じような人たちが生活される区域を見に行ったことがあります。私が見た地域は本当にひどかった。同じ頃、河川敷で生活される方々の地域も訪問しております。こちらで生活される建物の壁は、段ボールが中心で、本当に寝起きするだけの空間でした。濱さんも、「爆裂通貨」の第4章で紹介されている地区を、今回、ご覧になったでしょう。当該地域で生活されている方々への配慮が伝わってくる押さえた描写に、濱さんの思いが感じられます。
 現在の状況は「爆裂通貨」で知るしかありませんが、でも、まだそんな地域があること自体が驚きです。

3.  本論の無戸籍者に戻りましょう。
 自分のことで恐縮ですが、私は弁護士になると同時に人権擁護委員会に入り、すぐに人権救済部会の部会長となって、無戸籍者の方の事件も経験しました。でも、この殆どの方は、お母さんが、子供の出生届をしないというようなものが中心でした。その中でも、民法第772条の嫡出推定規定に反発され、前夫の子供と認定されたくないからという、意識的な事案もありました。嫡出推定に関する本規定は、再婚禁止規定(民法第733条)との期間が異なるなど、その問題点も指摘され、改正の議論もなされております(今回は触れる余裕がありません)。
 しかし成人になられ、通常の生活をされている方で、無戸籍者であることが中心の論点になる私の関与事件は、「○○の国」の国籍取得が最大の事件でした。この事案を多少述べても許されると思いますが、敢えて詳細は省きます。概略だけですが、人権救済部会の先生方と一緒に、訴えの相手方を日本国として、その方の「○○の国」の国籍を認めよという裁判を起こしました。裁判所も検事の方も本当に協力していただきました。無事、「○○の国」の国籍を認めるという判決をいただいたのですが、「○○の国」の裁判所は、日本の裁判は関係ないとして、これを認めてくれませんでした。○○領事館の方とも相談して行ったことでしたが、○○の日本に対する国際感情を肌で知る事件でした。国際感覚がなかったのですから、濱さんに笑われますね。

4.  当時は、日本で生活される外国籍の方の相談や事件は、刑事事件も含めて多数ありました。韓国の方々も戦後の特殊性から、人権救済関係の相談も種々ありました。日本で生活される韓国の方々の、生活保護や年金など、その多くが議論され、結局裁判になった事例もありました。確かに国民の税金で処理される案件ですから、その是非を論じるべき過渡期は当然にあるものだと判断されます。
 私は、弁護士になって数年で、日弁連の人権擁護委員会の委員になっております。東京弁護士会の先生から数年でなるなんて生意気だと非難をされたこともあります。でもこのような活動を通じて、先ず相談をできる場の拡充が必要だと思うようになりました。あらゆる法律問題を相談できる場を設け、そこで吸い上げる必要があるという将来像を言うようになって、人権擁護委員会からの派遣と言う形で、第一東京弁護士会法律相談運営委員会委員になりました。その数年後には委員長になり、東京三弁護士会法律相談協議会の議長にもなりました。このような私事を述べさせていただくのは、人権擁護委員会も法律相談運営委員会も、その在り方が少しずつ変わってきたという現状と、その存続の厳しさを述べたかったのです。つまり、人権救済部会の案件は、刑務所等の拘禁施設における人権侵害事件が中心になり、昔のように種々の事件は少なくなりました。法律相談運営委員会も、無料相談やネット相談の増大で、相談センターの運営費も出ない状況のなかで揺れ動いております。昔のように、皆様の役に立っていると自慢できるのか少々不安です。しかし、これも時間の流れの中では仕方のないことなのでしょうね。次の展開を考えねばならない時期に来ているということだと思います。

 濱さんから勉強して、次を予測しましょう。

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1 先日、女房が「濱さんがテレビに出ているよ」と教えてくれました。駆けつけて見たテレビでは、濱さんが話題の中心になっていました。濱さんは、テレビ出演した最初の頃、テレビ局で準備された仕出し弁当には手を付けなかったという話です。濱さんは、公安刑事時代から、出された食事には手を付けないという信条の話しをしておられました。そういえば、濱さんをお呼びして、私の事務所の皆さんと食事した時にも、同じ話で盛り上がったものです。
 濱さんとの付き合いは、濱さんが警視庁を辞められて、危機管理の会社を立ち上げられた当時からのお付き合いです。このコラムでも何回も登場していただきました。1年ちょっと前のコラムでも、私が、200万部出版記念会の最初の挨拶をした話を書いております。そんな仲なのに、濱さん出版の本に対する書評がないことに突然気づきました。
 濱さんの小説は独特で、読ませていただく都度、随分勉強させていただいております。濱さんの本の紹介をしていないなんて、許されるはずがありません。

2 ところで、ネットや出版物では、濱さんの作家デビューは2007年「警視庁情報官」とされています。でも私は、2006年8月16日発刊の講談社出版「警視庁少年課事件ファイル」が最初の出版物だと考えております。だって、最初の処女作を書かれた時、私の事務所にある少年事件関係の資料や参考書を大分お貸ししました。この処女作出版記念会の司会は私が仰せつかっております。参加者には警察関係の方が多く、多分公安関係の方も多数参加されていたのか、雰囲気がちょっと違って大変面白い経験をさせていただきました。
 著者名は駒田史朗になっているため、デビュー作品とされていないのでしょうが、実に勿体ないと思います。
 この本では、少年事件の洗いざらいが書いてあります。少年事件の実情が手に取るように分かります。また、当時のネットの発達状況に、ついていけない刑事さんが登場したりして、今読み返しますと、思わず笑ってしまうのです。著者名等の関係で、訳がおありなのかもしれませんが、敢えて紹介させていただきました。

3 濱さんの出版物紹介に際して、最初にお話ししたい内容は、先ず、びっくりするような最新情報が書かれているということです。
ここ1年間でも、毎回勉強させていただいております。
先ず、紹介する1年間の出版物をあげておきましょう。
〆鯒2017年12月発刊、警視庁公安部青山望シリーズの「一網打尽」(文春文庫の出版)
この作品は、随分利用させていただきました。
本書では、地面師の詐欺事件について紹介し、このような手口を「背乗り(はいのり)」と言うそうです。拉致事件でも使われた手法らしく、北朝鮮スパイが良く使う手法と紹介されています。
∨槐4月10日発刊、同シリーズの「爆裂通貨」(文春文庫の出版)
北朝鮮のサイバーテロ、仮想通貨が題材ですが、衝撃は日本人でありながら、戸籍のない人が一万人近く存在するという事実です。弁護士として衝撃的でした。私は韓国の方の類似の事件を扱ったことがありましたので、本当に新鮮でした。
K槐7月19日発刊、院内刑事シリーズの「ブラック・メディスン」(講談社α文庫の出版)
この作品は、病院での危機管理が中心です。目新しいトピック作品で、「弁護士の活動領域も広がるのではないか」と新鮮な印象を受けました。

4 では「一網打尽」です。
 今年年頭、ある一部上場企業の新年会に呼ばれ、1000名程度が集まっている会場で新年会の祝辞を述べる役を仰せつかりました。私は、今後のビジネスで注意するべきことの一つとして、「成りすまし」事件について、この小説に書かれている内容を紹介しました。この時、「一網打尽」を掲げて実際に紹介しております。
 ところが驚きました。その直後、「成りすまし」による不動産詐欺事件が爆発したのです。そうです。積水ハウスが、東京五反田にある老舗旅館「海喜館」の土地売買に際して、おかみさんの「成りすまし」による詐欺にあったのです。その損害が63億円というのですから驚きです。近時、毎日のように主犯格逮捕というように報道されております。真相解明は、まだ先ですね。
 そもそも「一網打尽」が書かれた時期には、全くそのような話題はありませんでした。しかし、私は、「判例時報」という判例情報誌を愛読しております。同誌にて(「一網打尽」が出される直前です)、弁護士が「成りすまし」を見抜けず多額の損害を出したことに関する東京地方裁判所の判決が掲載されました。弁護士は、本人確認義務を怠ったとして損害賠償請求をされ、「1億6044万4218円を支払え」との判決が出されたのです。私はこの判決にショックを受けました。弁護士に損害賠償が認められるのは初めての事例で、これまでは司法書士等の先生方の判例ばかりでした。それらを読んで、「やっぱり弁護士でないとね」と当然のように思っていたことが裏切られたのです。

5 弁護士が、本人確認義務を懈怠した東京地方裁判所の判例について紹介したかったのですが、ページが無くなりました。でも当該弁護士の仕事ぶりには、同業者として腹立たしいものがあります。裁判所も、誠実に事件に向きあっているなら、本件の成りすましも見破れたと認定したのでしょう。

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  1.     毎日、AI(人工知能)に関する報道が絶えません。自動運転などを目指す次世代の車に関し、トヨタ自動車とソフトバンクが新会社を創設し、豊田社長と孫さんの握手する写真が新聞の一面を飾ったのは、つい5日前(30105日)のことでした。
     AI(人工知能)の将来については、話がどんどん広がっております。更に、加速度がついてきていると思いませんか。
    今回、紹介する上記の3出版物(朝日新聞GLOVEは新聞です。)は、AI(人工知能)の進展に伴い、近い将来でも食べられない職業が増え始め、更にその先は、AI(人工知能)が人間の仕事を肩代わりすることによって、人間不要の社会になってしまうというような、近時の話題となるものの総括的な紹介の意味も含んでいるとお考えください。

  2.  最初に紹介する「ホモ・デウス」は、副題にある通り、AI(人工知能)によるテクノロジーと人類の将来を正面から論じる本です。2年程前、本書を出版した著者の前作品「サピエンス全史 上・下」を、本コラムにて書評として書きましたところ、驚くほど多くの人が読んでくださいました(閲覧履歴で分かるのです。これもAIの初歩的な段階ですね)。その続き物である「ホモ・デウス」のコラムも書かねばならないという義務感のようなものを持っておりました。
      でも、現在の人類の築いた人間社会が喪失してしまうという最終段階まで発展する本書は、衝撃的ですが、愉快ではありません。著者は、人間至上主義がデータ至上主義に移行する結果、そのような結論になると述べております。AI(人工知能)の進展によって、人間が不要のものになるということですからね。しかも生き残ることができるのは、一部の大金持ちだけのようです。医療の大躍進により、保険がきかない医療によって、永続する生命を獲得する人類が出るというのです。現在の保険制度では受診できない治療があることに疑問のお持ちの方は、納得されるのでしょうか?もちろん、人類の複雑な脳の構造やデータ至上主義におけるAI(人工知能)の検証も十分になされている訳ではありません。AI(人工知能)を含めた科学と医療の進歩も将来のことですから、このような極端な結論は急ぎすぎのようにも思います。
      また、仕事をなくした人類についても、ベーシックインカム論の立場から異なる結論を引き出す可能性も残ります。最近、政治家でも主張する方が出てきましたが、ベーシックインカムとは、「政府が、全ての人に必要最低限の生活を保障する収入を無条件に支給する」というものです。私がお付き合いさせていただいている富豪の方が、ベーシックインカムしかないでしょうねと話されたのには驚きました。だって、その方の税金は、爆発的に増えるからです(最近読んだ本ですが、「AI時代の新・ベーシックインカム論」(井上智洋著)が分かり易いです)。
      本書にはこのような具体的な話はでてきません。知識なく読むと、嫌になるだけですから、それが本書を強く推薦しない理由です。
     
  3.   5年程前、「10年後に食える仕事、食えない仕事」(渡邉正祐著)を読んだ頃はそれ程感じなかったのですが、弁護士業界がAI(人工知能)に影響されるという事実は、当事務所でも既定の路線です。フォレンジックによる証拠検証についても、先々週、当事務所の田中先生とそれを話題にしました。でも近時の報道は、それどころではないですね。
      弁護士業は無くなるそうです。「あと20年でなくなる50の仕事」(水野燥著)という本によると、弁護士業もその一つに入るそうです。この種類の本は現在どんどん出てきております(読みたくありません)。

      過熱する報道の一つに、農業分野におけるAI(人工知能)の話もあります(英語のアグリカルチャーにかけて「アグリテック」と言われています)。知的労働がAI(人工知能)にとって代わられてしまうというのは分かります。農業も労働人口に著しい影響がでると聞かされると「そうだろうね」と一応納得しておりました。しかし、古来から連綿と続いてきた農業ですら、AIによるロボットによって人力が省力化されてしまうというのは信じられません。弁護士の将来など議論不要です。

  4.  朝日新聞GLOVEの「テクノロジーの世紀」は、これまで述べてきたことの総纏めとして、或いはデータ至上主義に至る前段階、即ち現在の社会状況(「民主主義」や「自由か格差か」)との関係についても論じてあります。次の8つのテーマが1頁毎に記載されているので、今までの議論の状況を急いで知るには最適と言えるでしょう。

    項目をあげておきます。

      フエイスブックは民主主義を壊すのか

      新時代のフリーランスがもたらすのは自由か格差か

      人はロボットを愛せるか

      中国はデータで世界を征するのか

      GAFA」の支配は続くのか

      不老不死は実現するか

      人工知能は人類を滅ぼすのか

      まとめ インタビュー「人間がデータ化される時代に」
     
      何と、もう頁がありません。詳細は何時か書くこともあるでしょう。 
     
  5.  最後の「オリジン」と言う本の紹介が十分にできません。
      でもこの本は、小説として楽しんでいただければ十分です。前項の「人はロボットを愛せるか」の裏返しとして「ロボットは人を愛せるか」をテーマとして、お読みください。斬新ですよ。

 

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一.  前回のコラムにおいて、会社がパワハラ問題にどのように対処すれば良いかという話を書きましたが、今回のコラムにおいてはセクハラ問題を書こうと思います。
いうまでもなく、セクハラ問題も、パワハラ問題に並んで大きく報道されている問題の一つです。
近年も、ハリウッドにおいて「#Me Too」運動が起こったという報道を始めとして、日本においても定期的に大きく報道されています。
セクハラ問題については、パワハラ問題に比べれば長い歴史がありますが、先進的なハリウッドにおいてもこのような問題が起きているわけですから、日本においてもいくらでも起きる可能性があります。
セクハラ問題についても、会社には職場環境に配慮する義務がありますので、会社自身が損害賠償義務を負う可能性がありますし、「炎上」リスクも大きいです。
会社としては、セクハラ問題を軽く考えることなく、しっかりと適切な対処をしていかないと足元をすくわれることになりかねません。
 
二.  では、セクハラとは何でしょうか。
これほど大きく報道されている割に正確に理解している人は極めて少ないように感じます。
セクハラについては、「職場」において行われる「労働者」の意に反する「性的な言動」と定義されることが多いようです。
ここで重要なことは、勤務時間外の宴会であっても職場の延長に当たるものであれば「職場」に当たりますし、女性から男性に対する行為や同性間における行為もセクハラに当たり得ます。
最近ではLINEなどのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)で、手軽に(?)セクハラをしてしまう人も増えています。
 
三.  セクハラの中には、マタハラ(妊娠、出産、育児休業等に関するハラスメント)も含まれます。
マタハラとは、主に「職場」において行われる上司・同僚からの言動(妊娠・出産したこと、育児休業等の利用に関する言動)により、妊娠・出産した「女性労働者」や育児休業等を申出・取得した「男女労働者」等の就業環境が害されることです。最近では、上司の男性から「俺は彼女が妊娠したら俺の稼ぎだけで食わせる」と言われた事件において、裁判所でマタハラであることが認定されたと報道された事件もありました(平成30年9月12日付け朝日新聞朝刊)。
平成29年1月1日に施行された法律及び「雇用管理上講ずべき措置についての指針」によれば、会社には、〜蠱漫紛貍陲魎泙燹砲鳳じ、適切に対応するために必要な体制の整備、▲魯薀好瓮鵐箸砲かる事後の迅速かつ適切な対応、ハラスメントの原因や背景となる要因を解消するための措置を取る必要があることとされていますので、注意が必要です。
もっとも、何でもかんでもマタハラに該当するというわけではありません。
業務分担や安全配慮等の観点から、客観的にみて、業務上の必要性に基づく言動によるものについては、マタハラには該当しません。
例えば、業務状況を考えて、上司が「次の妊婦健診はこの日は避けてほしいが調整できるか」と確認することはマタハラには該当しません。
マタハラで違法と言われるのは問題ですが、過剰に反応しすぎて会社の運営に支障をきたすことも良くありませんので、どういう場合にマタハラになるのかをしっかり確認し、マタハラにならないように会社としての方針を確立することが重要です。
 
四.  会社がセクハラやマタハラに対処しなかった場合のリスクが非常に高まっている以上、顧問弁護士と一緒にしっかりと対処法を確認していく必要があります。
また、会社にはセクハラやマタハラを防止するために策を講じる義務がありますから、弁護士にハラスメント研修の講師をしてもらい、従業員に正確な認識を持ってもらうということも重要です。
残念なことに既にセクハラの被害申告や苦情を受けてしまった場合には、当該行為が本当にセクハラなのかをしっかり調査した上で、適切な対応を行う必要があります。
セクハラを軽く考えてしまうと、会社が損害賠償義務を負うだけでなく、「炎上」してしまい、とんでもない目に遭ってしまいます。
 
五.  当事務所は、顧問会社の実態に合わせ、顧問会社に出向いてハラスメント研修の講師を行ったり、セクハラの被害申告を受けた場合にも本当にセクハラなのかをしっかり調査確認した上で様々な対応を行なったりしております。
会社においては、パワハラだけではなく、セクハラに関するリスクも非常に高まっていることを理解して頂き、一度当事務所に御相談頂けると幸いです。
                         以 上
 
 

 

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