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コラム - 法律相談カテゴリのエントリ

 

1 前回のコラムで「大先輩から(野良猫に)餌をやっているうちに、一匹が本当に可愛くて・・。連れて帰って飼いたいんだけど・・」という通常の会話めいた相談があったことを書きました。今回は、この大先輩の相談から入りましょう。

野良猫や野良犬の情報に関係するネットを見ていて驚きました。

本当に大量の野良猫情報が溢れていました。その中で、野良猫を保護したら必ずするべきこととして、三つ挙げている解説に“丁寧だな”と感心しました。…召阿防賊,墨△譴討いこと、¬造でではないか保健所やSNSで確認すること、飼育できる環境を作ることなどと記載されているのですが、民法第195条の話は出てきません。弁護士の先生方のコラムでも「動物の愛護及び管理に関する法律」(以下「動物愛護法」と言います)が出てくるくらいなら、その前提論点となる民法195条から書いてほしいなという感想を持ちました。弁護士に対する相談なのですから、可愛い猫で盛り上がる前に、つまりその前提として、猫を拾った友人に関し、民事及び刑事の心配がないというアドバイスが必要ではないでしょうか。

2 民法第195条は、「動物の占有による権利の取得」という条文なのです。民法がこんな細かい規定を置いているのですから驚きです。

条文をそのまま載せましょう。

「家畜以外の動物で他人が飼育していたものを占有する者は、その占有の開始の時に善意であり、かつ、その動物が買主の占有を離れた時から1箇月以内に飼主から回復の請求を受けなかったときは、その動物について行使する権利を取得する」とあるのです。猫は必ずしも家畜とは言えない可能性があります。友人の相談する猫は、鎌倉の地域猫(その地域で生活する野良猫です)であることは間違いないでしょうから、「他人が飼育していた」とは言えないでしょう。でも警察に連絡して猫の紛失届が出ているかどうか確認すれば万全を期したことになると助言しました。同時に、病院で埋められたチップがないかを確認すれば万全です。我が家の愛猫には、戸籍となるチップが植えてあります。

3 本年6月、動物愛護法の改正があったことも関係しているのでしょうか、ハトやカラス或は犬や猫に関係する報道が目に付くようになりました。そんな中で、ツキノワグマの飼育に関係した報道が、朝日新聞に報道されていて楽しみました(本年920日夕刊)。クマを飼育されていた秋田県の畜産業者の方の記事でした。

  その方は、仕掛けた罠にかかった子熊(名前は「クーコ」)を可哀想に思われたのでしょう、育てておられました。ところが、動物愛護法に基づく許可を得ていなかったため、警察から書類送検されてしまったそうです。クーコの預入先である宇都宮動物園に行けば、クーコに会えて、更に、クーコの半生が紙芝居で見れるそうです。

 ところで、現在の動物愛護法では、クマは危険動物の指定があり、飼育自体が禁止されるようになりました。そもそも、動物愛護法では、愛護動物をみだりに殺したり、傷つけたりしたら5年以下の懲役又は500万円以下の罰金だと知ると驚かれませんか?愛護動物とは、法によると「牛、馬、めん羊、山羊、犬、猫、いえうさぎ、鶏、いえばと及びあひる」とされております。これらの動物を虐待したり、遺棄したりした場合には、1年以下の懲役又は百万円以下の罰金を科されることになっておりますよ。

 猫や犬が大好きな私が驚いていては駄目です。野生動物と人間との共生という重たい課題が残されております。今後も、サル、鹿、猪やクマが、どんどん我々の生活圏に入り込んできます。

4 ついこの間、日本経済新聞の一面下に掲載されている「あすへの話題」に掲載されたジャズ・ピアニスト山下洋輔氏執筆の“猫返し神社”の記事には本当に驚き、楽しみました。30年以上前、山下氏は、飼い猫3匹と共に東京都立川に引っ越しされたそうです。ところが、その一匹、“白猫ミオ”が外に出たまま帰ってこなくなったそうなのです。ここから括弧書きは山下氏の文章です。

山下氏は、白猫ミオを「散々探し回り、17日目の夜に行き着いた神社にお賽銭をあげて猫を返してくださいとお祈り」したそうです。すると、「翌朝台所でにゃあという声が聞こえ」白猫ミオが帰ってきたそうなのです。インタビューや雑誌に「この神社は猫返し神社だと言いふらした」ことから、その神社が猫返し神社として全国的に有名になったそうで、「猫返しのお守り」と「猫の絵馬」が名物になりました。しかも、その神社では、山下さんのピアノ演奏「越天楽」が流れているそうです。立川にあるこの神社には是非行って、お守りをいただこうと思いました。でもネットで調べると、この神社は立川駅から相当遠いのですね。

5 前回のコラムで、今回紹介する予定とお話しした直木賞受賞作「少年と犬」(著者馳星周 文藝春秋発行)の紹介ができないほど余白が無くなってまいりました。本作品は、東日本大震災の被災者である野良犬が、同じく被災者である子供を探し求めて、熊本まで旅をする物語です。それも仙台から熊本までという長旅の途中(日本海側が中心)、その各地で暮らしておられる人との出会いをテーマにしております。

久しぶりに感激しました。○○賞と言われる本は、それなりにチェックをしており、文藝春秋は、○○賞と言われる都度購入しております。でも最近は、外れの本が多いですね。“これがお勧めですか?これが○○賞ですか”、“出版社の都合で賞を出していません?”と嘆いておりました。でも「少年と犬」は、実に良くできています。目的地である熊本に着いた項の「少年と犬」の章には泣かせられました。是非一読を。

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 1 弁護士を業とするせいでしょうか、友人から「女房が、野鳩やすずめに餌をやっているが、大丈夫かな・・」というような友人間の会話の形での相談は、実は多いのです。この質問は“法律相談なのかな”と迷うような会話を頻繁に経験してきました。

  本年6月に施行された「動物の愛護及び管理に関する法律」(改正動物愛護管理法)に関係する相談めいた会話も近時経験しました。なんでも関東の古都である鎌倉は、野良猫がたくさん闊歩しているらしいのです。大先輩から“餌をやっているうちに、一匹が本当に可愛くて。連れて帰って飼いたいんだけど・・”という趣旨のお話しがありました。当然、上記改正法の内容や鎌倉市の条例についてもチェックし、関連するものとして、神奈川県条例を見つけました。

今回、大阪市条例に反対する弁護士の先生の論文も読ませていただきました。先生は「THEペット法塾」の代表までされておられました。動物を愛する者の一人として、大先輩や弁護士の先生には、私の分まで頑張って頂きたいと思っております。

2 今回は、“野鳩やすずめ、或はカラスに餌付けをしていいのか”、“野良猫や野良犬を飼っていいのか”をコラムの題材にしようと準備を始めておりました。ところが、本年の直木賞受賞作「少年と犬」(著者馳星周 文芸春秋発行)は、野良犬と人との遭遇による物語なのです。それも仙台から熊本まで旅をする犬と各地における人との出会いをテーマにしております。更に、何と!本年芥川賞受賞作「首里の馬」(著者高山羽根子 文芸春秋9月号)は、野良馬(宮古馬)を飼い始める話なのです。

  書き始めてびっくりしました。書きたいことが多すぎるのです。従って、野良猫や野良犬は次回送りにせざるをえません。

3 今回はハト、カラス、ツバメを題材にしましょう。

30数年にわたってお付き合いしている友人から、「嫁いでいる私の娘が、嫁ぎ先のアパートの傍で、鳩に餌をやっているが大丈夫でしょうか」という相談を受けました。

私は、30年近く前、相談者の故郷、日本アルプスの山の中の実家に連れて行っていだだき、本当に楽しい日々を送らせていただいた経験があります。イワナ釣りのため、渓谷に分け入った対岸にシカがいました。30年ほど前は、今ほど野生動物が跋扈しておらず、鹿との共存など想像しておりませんでした。驚いたと感想を言ったところ、「野生のサルもイノシシもクマもいるよ」と普通のように言われました。

このような環境が普通の生活になっているのであろう娘さんに何を言えばいいのでしょう(野鳩やスズメが可愛いのは当然ですが、餌やりには必ずカラスも付いてくるけど、敢えて話題にしていません)。

でも私は、次のようなお答えをしております。

会話形態にしましたが、要約です。「ハトやカラスの糞で真っ白になった道路を見たことないですか。やはり薄汚いという印象を受けますよ。残された餌や、ビックリするほどの鳴き声を含めて、環境破壊だという近隣住民は多いようです。彼らの要望に応えるために、条例で対応しようという動きも増えました。東京も種々の地区で既に対応しております。地域によっては罰金を課すというような条例も出てきました」、「でも大切なことは、娘さんの住環境ですよ。とにかく近隣住民との紛争は避けるように言ってください。心の平穏が揺さぶられる事件になることだけは避けてください」とアドバイスしました。

私は、つい3か月前のコラムで「カラスは飼えるか」(松原始著・新潮社発行)という本を紹介したほどですから、娘さんを応援したいのが本音です。でも近隣紛争は本当にしんどいのです。10年程前のことですが、互いが警察を呼び合うような事件に発展した経験もあります。相談者は賃貸物件居住者でしたから、引っ越しして終わりました。

4 本コラムで紹介したいと思い、新宿御苑に行って、鳩やカラスの様子を見てきました。

実は、30年近く前、当事務所で破産申立てをされた方々で、申立ての直後に行き場のない人達に、当事務所の机に一日中座っていてもらうことが何度かありました。紛争が落ち着くか、次の仕事を見つけられると、私の事務所を卒業されることになります。

その際、通例のこととして、事務所の前に位置する新宿御苑内のベンチに座り、緑濃い木々や、鳥たちを見ることが多かったのです。ハトに餌やりをしている人たちも何度か見ました。餌のやり始めは、猛烈な数の野鳩が廻りを囲みますが、その外回りをカラスが囲むのです。そのうち少し飛び上がってハトに襲いかかり、ハトの囲みを突破するカラス達を見ていて、凄い戦いだと驚き、怖くなることもありました。

でも、最近は餌やりを禁じているのでしょうか、鳩は殆どいません。カラスは、芝生に座られているご婦人方と全く同様に、伸び伸びと休んでおりました。野鳩が増えたというネット情報とは違いました。

5 でも、ツバメは本当に見なくなりました。

私の大学時代の友人で、絵描き仲間の金子凱彦君が、長い間調査し続けたツバメの巣作り報告書である「銀座のツバメ」という本(学芸みらい社出版)を出版したことがあります。ツバメは、人を用心棒にして巣作りをするため、銀座は“ひな育て”に最適であると知り驚きました。この本は、当時、随分売れたようで入手に苦労したものです。

金子君の最近の活動状況をネットで調べたところ、今年は、ツバメが銀座に数カ所巣を作っているのだそうです。その講演会のお知らせがあり、“頑張っているな”と感激しました。

同じく友人の五十嵐茂君が、今年の春、駅の天井に巣を作ったツバメの巣を守るため、巣の下に「工事中」の標識を出して囲みを作った駅の対応を評価し、コラムを書いております。その標識の傍に出店する駅売店の女性を応援するため、度々、買い物に行っているようです。

去年の秋、五十嵐君と新宿のお寺巡りをしましたが、太宗寺でたむろする猫を紹介しました。

6 次回は、直木賞受賞作「少年と犬」を中心にして報告します。

 

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