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新宿の顧問弁護士なら弁護士法人岡本(岡本政明法律事務所)

当事務所では、上場企業(東証プライム)からベンチャー企業まで広範囲、かつ、様々な業種の顧問業務をメインとしつつ、様々な事件に対応しております。

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コラム - 最新エントリー

1.  私は、農山村の田畑に囲まれた古くからの集落で生まれ、そこで育ちました。木々の生育は凄まじく、隣地に入り込むなど当たり前のことでした。でも燐家の広大な庭に、季節により変化しつつ生育する木々を見たり、近くの山々を覆う山林を眺めて、心に安らぎを覚える生活であったことも確かです。
このような環境で育ったことから、古い友人や親族から「自分の土地に隣地の木々の枝(或いは幹が)が、越境してきて困っているんだよね」という相談は随分受けてきました。でも、よく考えてみますと、木々の越境に関する紛争は、経済的に高額の損失が発生するような事例は殆どないのです。
例えば、単純に竹林の枝が境界を越えて困っているというような事例を考えてみましょう。弁護士に依頼する場合、弁護士に支払う事件費用(着手金等)は、その紛争によって生じる経済的利益によって決まります。つまり、相談者は、「枝の伐採によって、どの程度得をするのでしょうか?」
これを経済的利益と言いますが、庭師等の業者に伐採依頼をしたとしても、それ程高額にはならないでしょう。(むしろ近隣との付き合い方に問題が生じることのほうが問題かもしれません。
)弁護士も、このような相談ばかりでは報酬もいただけません。(もちろん、管財事件や財産管理人として、樹木そのものの撤去や処分するべき山林の境界整理等のために同種の事件は多数処理してきました。)

2.  昨年4月21日、所有者不明土地の解消に向けた民事基本法制の見直しが行われ、同月28日に公布されました。当時、当コラムでも紹介しておりますが、所有者不明土地の解消に関係する論点ばかりにとらわれ、越境する枝の切除に関する民法の改正に関する紹介が不十分であることに気付きました。でも当時の新法令紹介記事も殆ど同じです。弁護士向けの会報も種々出ておりますが、どれも民法の一部改正に関する法律には殆ど関心を寄せておりません。当事務所も、所有者不明土地の解消に向けて、本当に活躍した事務所ですから、やむを得ないと思います。
改正条文を読んでいただけるだけで、すぐに理解いただけるでしょう。もちろん改正の限界も分かります。

  民法第233条

1項     土地の所有者は、隣地の竹木の枝が境界線を越えるときは、その竹木の所有者に、その枝を切除させることができる。

2項     前項の場合において、竹木が数人の共有に属するときは、各共有者は、その枝を切り取ることができる。

3項     第1項の場合において、次に掲げるときは、土地の所有者は、その枝を切り取ることができる。

�� 竹木の所有者に枝を切除するよう催告したにもかかわらず、竹木の所有者が相当の期間内に切除しないとき。
�� 竹木の所有者を知ることができず、又はその所在を知ることができないとき。
�� 急迫の事情があるとき

4項     隣地の竹木の根が境界線を越えるときは、その根を切り取ることができる。

3.  限界はありますが、すごい前進ですね。
それに伴ない、第209条の隣地使用権も改正されています。長いので第一項だけ紹介しておきましょう。

1項  土地の所有者は、次に掲げる目的のため必要な範囲内で、隣地を使用す
ることができる。ただし、住家については、その居住者の承諾がなけれ 
ば、立ち入ることはできない。
�� 境界又はその付近における障壁、建物その他の工作物の築造、収去又は修繕
�� 境界標の調査又は境界に関する測量
�� 第233条第3項による枝の切取り

4.  電気、ガス又は水道水等の生活必需品に関係した設備の設置に関係する新たな規定も盛り込まれました。
民法213条の2ですが、この法律は、電気、ガス又は水道水等の設備の継続的給付を受けるため、設備が設置された近隣土地所有者との関係を調節した規定です。もちろんこれらの設備が設置された土地所有者との関係にも配慮し、利用に際しての土地の損害に対する補償も規定されております。
確かに、ガス管を設置するため、私道部分の土地掘り起し工事に際して、裁判所に仮処分申請をしたことがありますので、有意義な規定が置かれたと評価できます。
 

5.  これらの近隣との関係に配慮した規定は、所有者不明土地に関係して規定整備がなされたものです。
本論点は、これまでも当コラムでも紹介してきました。特に、民法239条2項では、「所有者のない不動産は、国庫に帰属する」と規定されています。しかし、今回、民法に不動産放棄の条項を置くことなく、相続土地国庫帰属法を設けたのです。解説書によると、民法では所有権放棄に関する新たな規定を置かず、相続土地国庫帰属法において、土地所有権を国に直接移転する制度を創設することになったものと解説されています。
「相続等により取得した土地所有権の国庫への帰属に関する法律」(相続土地国庫帰属法)は、本当に重要な法律になります。

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1.   前回のコラム掲載以前から高齢化する社会に関心をもっておりました。特に、近時、高齢者の財産が活用できなくなることをテーマにした報道が増加しております。
 高齢者の判断能力が低下すると、預貯金等の金融資産が凍結されるという状況や不動産の処分が困難になるという状況についても関心を持っておりました。
 昔の友達から
❝自分一人で住んでいる土地家屋について、どうしたらいいだろうか?子供たちは都会に出てしまい、将来、自分たちで使う予定はない。でも、老後資金の都合で売却も考えている❞という相談もありました。確かに、相当の広さの土地と立派な家屋でした。当時は信託法(施行平成19年9月30日)が施行されたばかりでしたが、友達の年齢もそれほどではなく、判断能力も十分でした。私は、「もう少し様子を見て、信託するかどうか考えるのがいいと思うよ」と回答しました。

2.   でも近時の新聞等の報道をみておりますと、そろそろ友達も今後の方策を考えるべき時期に来ているように思います。
 先日の新聞で、三井住友信託銀行が公表した「認知症高齢者が保有する資産額」の数字を読んで驚きました。
 2020年時点で、認知症高齢者の金融資産が約175兆円、不動産(住宅と土地)が約80兆円で資産総額は約255兆円だそうですが、2040年には資産総額約349兆円になりそうだというのです。これらの資産所有者は、認知症により判断能力がないとみなされるのですから、当然、凍結され、処分できないことになります。
 私は、これまで高齢者に不動産の処分ができない理由の「調査及びその判断基準」について不思議に思っておりました。今回、この初歩的な疑問も解決したように思います。
 これらの判断能力の有無に関する発見の端緒は、認知症であると診断されることの他に、高齢者の金融機関(銀行)での対応にあるのですね。キャッシュカードの紛失や訳の分からない要求等をきっかけとして、金融機関の担当者により、当該高齢者の判断能力が低下していると考えられると金融資産の処理は「凍結」されるようです。そして、金融機関での取引が「凍結」されることによって、当然不動産取引も判断能力が劣化しているとして停止されることになるのですね。
 金融機関によって、「凍結」の判断が分かれる例もあるとの指摘があり、驚きました。

3.   不動産に関心があるものですから、高齢者の判断能力の低下によって、自宅の売却が困難になるという数字に関係した新聞報道についてもご紹介します。
 昨年8月の新聞報道ですが、以下、引用させていただきます。
 第一生命経済研究所が、住宅・土地統計調査や世帯数将来推計、年齢別などの認知症有病率から試算したものだそうです。認知症の人が所有する住宅は2018年時点で210万戸、2021年時点で221万個、何と2040年には280万個に増えるようです。
 絶望的な数字ですね。老人の経済状況の心配だけでなく、日本経済そのものが心配になります。
 やはり認知症に対する対策を事前に立てておくべきなのです。
 高齢者に認知症等を予測した対策を立てていただくようにお願いすることが第一です。新聞報道でも結論は同じようです。特に、自宅は、最後まで住み続けるだけでなく施設に入所する費用の捻出等にも関係します。高齢者の生前処分ですから、死んでから効力を発揮する遺言書ではまかないきれないのです。
 私的には、昔から受け継いできた山林や農地の処分にも、同時に関心をもっていただきたいと考えております。

4.   では、遺言書以外にどのような処理が適当なのかについて考えましょう。遺言書は本人が亡くなられてからの取り決めですから、今回のように認知症になっても頑張って生きている人には向きません。
 先ず成年後見人制度ですが、法定後見と任意後見との二つを考える必要があります。
 法定後見人制度は、従来より民法に規定があり、私も何度も関係させていただきました。でも先ず後見開始の審判を受け、その後、別の裁判体である家庭裁判所によって、後見人が選任されるという面倒な手続きが必要です。しかも選任された後見人に関して不服申し立てもできないのです。
 次に、任意後見人制度についてみてみましょう。平成12年施行「任意後見契約に関する法律」です。
 第2条「一 任意後見契約 委任者が、受任者に対し、精神上の障害により事理を弁識する能力が不十分な状況における自己の生活、療養看護及び財産の管理に関する事務の全部又は一部を委託し、その委託に係る事務について代理権を付与する委任契約・・」とされています。利用者が種々の方策を検討できることが素晴らしいですね。
 

5.   平成19年9月30日施行の「信託法」も見逃せません。
 この法律は家族信託とも言われ、前回のコラムで、ネット等を点検すると、家族信託に関係した宣伝が相当数挙がっている状況も説明しました。
 高齢者の方の事情もありますが、家族信託の方法も有意義な選択だと信じます。是非、専門家に相談されるのが良いでしょう。

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1.   明日の日本が高齢化社会になることは常識のようなことです。
でも「高齢化する我が国の明日」を書くことは、論点が多すぎます。読まれる方も何が書いてあるんだろうと不審に思われますよね。やはり弁護士として相談される内容に絞って書きましょう。
 私の友人達も私と一緒に年をとってきました。友人からの相談は、典型的には、やはり老人としての財産保全或いは遺言の相談が多いですね。今流行りの信託、「家族信託」などの質問も増えてきました。でも友人ですから、弁護士として質問されているのか、友人として質問されているのか分からないような内容のものも多々あります。投資や株の話をされると、さすがに「弁護士としては答えられない」と限定付けして会話をしております。

2.   感心した質問から紹介しましょう
 その一つは、アパート経営をする友達からの相談でした。
「老人に賃貸する場合に気を付けるべきこと」について聞かれたのです。このようなことは、間に立つ不動産屋さんに聞くべきことで、弁護士に聞く内容ではないとも思いましたが、でも感心しました。
 友人に「老人に貸すなんて偉いね」と、先ず驚いた事実を告げました。友人は「俺も老人になったからね。老人に貸さないアパート経営者が多いらしいが、困ったものだと思ってきたのだ」と自分の気持ちを率直にあかしてくれました。
 私からのアドバイスは、契約書の内容について詳細に規定するべき事項等に及びましたが、寧ろ、面倒を見てくれる人の存在や不動産屋や友人から定期連絡ができるのか等の質問をしました。そして何よりも重要なことは、地域社会の老人見廻り等の在り方についての質問になってしまいました。地域社会の高齢者に対する接し方が何より重要だとアドバイスしたことを記憶しております。

3.   私は、かつて「放棄できない不動産制度」を紹介して、その法制度の在り方を問題にしてきた弁護士です。当コラムでも何度も書いたテーマですので、皆様ご存じでしょう。
 このような経緯から、私は、相談される方の所有される不動産が山林など、価値のないものかどうかについて、すぐに心配してしまうのです。私の友人達には、先祖代々の不動産を持っている方も当然いますが、これまで具体的な相談は避けてきました。
 ところで、当コラムで問題にして以降、不動産の国庫帰属の方策が検討されてきたのです。
 その結果、「相続土地国庫帰属法」が、昨年成立しました(施行は令和5年です)。でも成立したばかりの「相続土地国庫帰属法」も随分条件が厳しいのです。しかも費用もかかるのですね。なかなか、山林などの相続財産を持て余している友人に対して喜ばれる回答はできないでしょう。でも友人には、この法律についての説明の電話はしてあげるつもりです。

4.   地方都市の農村で生活する叔母さんの相続について相談を受けたこともあります。
 相続財産の調査から話が始まりましたが、相談者は、叔母が生活されている自宅の写真を持ってきておられました。写真を見て驚きました。本当に立派な邸宅だったのです。しかし、相談者は一文にもならない家だとおっしゃるのです。
 私は、近くの町の不動産屋さんに行って査定をとるようにお願いしました。躊躇されていたので、私は「叔母の土地を売りたいけど値段が付くの」と聞くだけでもいいですよとアドバイスしました。近傍の不動産屋さんなら、不動産の査定がすぐできると経験上知っているからです。
 その他の財産調査は登記簿謄本等の資料だけでなく、借金等の調査が必要です。預金はないと仰っておりましたが、やはり調査をお願いしました。
 その結果、ある程度の財産があることが判明し、叔母さんに後見人を付けるのか、遺言書を作るのかという議論に進展しました。
 

5.   最近のネットを見てみますと、家族信託に関係した宣伝が相当数挙がってきます。
 平成19年施行された「信託法」により、高齢者の新たな財産管理方式ができたのです。相談される方も、遺言だけでなく、財産管理の方法(後見制度や信託制度)を理解されるために相談をされる人が増えたように感じます。確かに、制度の関係と自分の希望される状況に関して、どの制度を採用するのがいいのか疑問を持たれるのは当然だと思われます。
 これまでは禁治産制度は別にしましても、財産管理の方式として後見制度を理解されていればよかったのですが、財産信託の方法も増えて混乱されるのでしょうね。
 老人になり、自らの財産管理もこなし、遺言書の通りに人生を終えたいという方の相談は増えております。

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1.   「探偵業の業務の適正化に関する法律」の内容を読んで、今まで不思議に思っていたことがスッキリしました。この法律は平成18年に施行されていますが、これまで内容を読んでいなかったのです。
 実は、私は、小説をよく読んでおります。探偵に関する小説も大量に読んできました。しかも弁護士を辞めざるを得なくなって、探偵稼業に転身したという小説もありました。二つの稼業が絡み合う場面は面白いですね。
 ところで、弁護士は、逆に探偵業に関係するような行動をすることもあると、当コラムでも書いてきました。でも、弁護士業務ができなくなるということは、弁護士会内部での懲戒処分や刑法上の刑罰を科されることがあったためです。弁護士業務ができなくなったため、止む無く転身したというのが常識的な判断です。つまり、弁護士業には社会的な評価がありますから、その社会的な地位を放棄して、探偵稼業に簡単に転身する理由がないからです。
 小説の進行具合に不思議に思ったこともありましたが、今回、探偵業には「探偵業の業務の適正化に関する法律」で拘束されていると勉強して色々と分かってきました。本当に厳しい法律です。でも、小説は小説として楽しめばいいのです。

2.   早速、「探偵業の業務の適正化に関する法律」の内容を見てまいりましょう。
「探偵業務」の定義があるのでびっくりしました。
第2条で「探偵業務」とは、「他人の依頼を受けて、特定人の所在又は行動についての情報であって当該依頼に係るものを収集することを目的として面接による聞込み、尾行、張込みその他これらに類する方法により実地の調査を行い、その調査の結果を当該依頼者に報告する業務をいう」とされています。
 探偵業務が、面接による聞込み、尾行、張込みその他これらに類する方法により実地の調査を行うことであるとする直接的な定義に驚きました。離婚事件で裁判の行われた直後、本人や探偵等の尾行に注意して弁護士業務を行ってきたことも当コラムでも書きましたが、正しい行動だったのですね。尾行がはっきりしている事件では、裁判官にお願いして、依頼者とともに裁判官通路(法廷の裏側にあります)を使わせていただいたのは賢明な判断だったのです。
 小説では、探偵業務というものには才能が必要であるとしていますが、少しがっかりしました。資料の収集等弁護士の秘密業務と比較し、単純に肉体的な調査であることに少し興ざめしたのです。
 でも欠格事由という第三条を読んで、探偵業の厳しさに驚きました。
 破産者や罰金刑を受けた者など欠格事由に該当し、非常に厳格に規定しています。暴力団の欠格事由もあり、驚きました
 書面による契約方式、名簿の備え付け、届け出書面の掲示等珍しい規定が一杯あります。取締機関が公安委員会であるのも驚きました。本規定の罰則も厳しいですね。

3.   小説では、届け出をしない探偵業者の話も頻繁に登場します。或る小説では、届け出しない探偵業者との争いを面白く展開する話もありました。実は、私は、届け出しない臨時の探偵業者や、臨時雇いの探偵業者の話もよく聞いておりました。
 随分前になりますが、優秀な会社員であった社員が会社を退職して探偵になる(なった?)という話を聞いたことがあります。彼の友人に会う都度、探偵業の届け出をしたのかと聞いておりましたが、届け出をしていなかったのでしょうね。
 今回、法律を勉強して、このような法律違反の探偵を探偵などと言ってはいけないことが分かりました。
 小説ではこのような探偵が出てくる背景を深堀りしたものもありました。或いは、探偵になるための学校を作った探偵業者の話もありました。

4.   離婚事件や相続事件では、探偵業者に依頼せざるを得ない事件も受任します。浮気の事実や別居後の住所(子供の所在)を知りたいと判断されることも多々あるのです。或いは、過去の暴力事件が、現在の紛争に有利に使える可能性のある事件も存在します。どちらにしましても、当事者に抜き差しならぬ紛争が現存し、当事者同士が現実に会うと危険な状況になるという事件はかなりあります。
 離婚事件であるなら、読者の皆様も探偵を付けて浮気の現場を押さえようとしているなと想像されるでしょうが、相続事件でも、刑事事件でも調査が必要な事件は多々あります。
 近隣紛争ですが、私の現地調査に関係して、後追い調査をされたこともありました。事務所を出るところから後を付けられ、会う人の調査をされたため、後日、依頼者から苦情を言われたこともありました。
 でも後を付けられても、気付く人は少ないでしょうね。今回、小説を読んでおりまして、追尾する人の前に出る追跡調査方法や、複数の者による追跡調査方法も勉強しました。住んでいる家に面した借り家で、ベランダに定点カメラを設置して何日も調査する方式の小説も読みましたが、本当に調査方法にはきりがないですね。

5.   以上のような事件のために、自分自身が注意深くなるだけでなく、事務所の戸締りや、面会申し込みに対して、事務所の全員が意識して注意するようにしたこともあります。
 今後とも、以上を肝に銘じて邁進します。

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1.   濱さんの新しい小説が発刊されるのを、首を長くして待っておりました。最近の「動脈爆破」が出されてから2年間近く経っているのですから、友人として本当に心配しておりました。「コロナにでも感染されたのかな」と考えたりして、「電話しなければ」と、思い始めた頃、4月になれば、新刊が出されると聞き、ほっとしておりました。

2.   今回出版された本は「群狼の海域(警視庁公安部片野坂彰)」と題され、“日本海が戦場になる可能性がある”という現在の世界状況をテーマにしております。中国やロシアが、日本海をどう把握し、考えているのかが直ちに理解できる内容になっております。残念なことは、この小説が、ロシアのウクライナ侵攻の前である今年の2月頃までに書かれたということでしょう。故に、ウクライナの話(ロシアの関心等)は、全く出てきません。しかし、それでも本当に面白いのです。
 今までも、濱さんの本は、世界の状況について深い分析がなされておりました。現在の世界情勢を知るのに最適な小説なのです。ウクライナ侵攻について書かれていなくても、ロシアや中国の在り様が生々しく描かれております。
 これまでの私の書評を読んでいただければお分かりになると思いますが、私は、濱さんが描かれる「病院」の世界を「本当かいな?」と読ませていただいていた頃、何度も入退院を繰り返しており、しみじみ感じ入りました。また「背乗り」と称される地面師の活躍する世界等、随分面白く読ませていただきました。この小説で、地面師と呼ばれる詐欺師が弁護士を騙した題材となる同地域は、私が何度も調査に行った場所でした。その当時の破産事件、且つ、歩き回った目黒川の周辺をありありと思い出しました。
 その他、偶然にも私の関心事と一致する題材が本当に多く、何時も書評を書くのが楽しみでした。

3.   今回の「群狼の海域」でも、面白くて、勉強になる内容が“てんこ盛り”です。
 「群狼の海域」の始まりは、幾つかの市役所等の職員の間で国際結婚が流行しているという事実に対する分析から始まります。結婚相手の多くがロシア人だというのです。これまでの私の経験では、上記のようなデータは本当に事実を基礎にされています(未確認ですが・・)。濱さんは、小説だからと言って“でっち上げ”をしないのです。
 ところで、地方公共団体職員の国際結婚により、我が国(あるいは当該地方)の秘密となるべき情報が相手国に筒抜けになるという危惧感が出てくるのは当然でしょう。ロシアや中国が関心を持つ地域と上記市役所等の地方公共団体との分析の結果から、濱さんの関心も日本海になります。
 この小説のプロローグは、上記分析を後回しにして、能登半島の視察から始まります。視察と言っても、能登の輪島を中心とする「日本の原風景」が鮮やかに描かれているのです。この描写では、能登半島先端にまで行ってみたくなりますね。私は能登半島の入り口である七尾市に行ったことしかありません。法律相談の出張所を作るため随分色々と地方視察をしましたが、能登半島の北端まで行って視察した濱さんが本当にうらやましくなります。
 それだけではないのです。なんと上記分析から、ロシアやロシアマフィア、そして中国の調査のため、中国やロシアをモスクワまで旅するのです。第一の経路は、ロシアのウラジオストクに始まるシベリア鉄道です。世界一に長い鉄道路線なんですよ。しかも日本海に面するウラジオストクは、60万人の人口を抱える港町で、日本史でもよく登場します(行ってみたいですね)。
 第二の調査対象の路線は、中国大連から始まります。原子力潜水艦造船所のある葫芦島市に始まり、北京より内モンゴル自治区経由でモンゴル縦貫鉄道、ウランバートルへ向かい、ロシア連邦ブリヤード共和国ウラン・ウデで、シベリア鉄道に合流するというものです。世界地図を見ながら確認しないと全く分かりません。
 濱さんが、この旅行で実体験をされていたため、今回の新作の登場が遅れたということなら、本当に羨ましい限りです(心配して電話なんかしなくてよかったというのが本音です・・言い過ぎですかね)。
 

4.   濱さんは、ロシアの最大の関心事について、“日本の防衛状況”を知るためにあると書いておられます。でも、本日の日本経済新聞では、自衛隊と米軍の大規模な共同訓練について、「日米、北海道で今秋訓練」、「対ロシア・中国を念頭」と大見出しで報じています(2022年4月24日朝刊5面)。日本の軍備状況など筒抜けですね。でも濱さんの作品のおかげで、このような報道にも関心が出てきました。ウクライナ侵攻などを考えると私の考えが浅いことが明白です。しかも本作の最後の章立てで「日本海海戦」とあり、ロシアや中国の原子力潜水艦との戦いが描かれております。AIを駆使した内容で、水中固定聴音器という地球規模の海洋監視システムが活躍する内容です。先を行き過ぎていて、私には、楽しむというより勉強するという内容でした。
 本書は、最新情報満載ですが、小説としての遊びもあります。
 後半部分になりますが、日本の警視庁公安部3名の調査活動を監視或いは妨害する敵対国集団との戦いが描かれております。その戦い方が奇想天外なのです。相手方に対して毒薬を注射するというもので、活劇でないのが残念でした。
 本当に時期に適した小説です。私にとっては、小説と言っていいのか疑問ですが・・。「教科書」みたいなのです。

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  1. 1.  2022年(令和4年)4月1日、またもや個人情報保護法が改正されます。
    個人情報の重要性が高まっている中、あらゆる会社に関係する個人情報保護法の改正ですので、しっかりと対応することが重要です。

    2.  2022年(令和4年)の個人情報保護法改正の内容は、概ね以下の通りです。

    ��   個人の権利や利益を害するおそれが大きい漏えいが生じた場合等に、個人情報保護委員会への報告をすること及び本人へ通知することが義務化されました。
    近時、不正アクセス等による情報漏洩の事案が増加していますが、例えば、�―抄醗�の健康診断の結果を含む個⼈データが漏えいした場合、�∩�⾦や決済機能のあるウェブサービスのログインIDとパスワードの組み合わせを含む個⼈データが漏えいした場合、�I埓汽▲�セスにより個⼈データが漏えいした場合、�ぃ隠娃娃扱錣鯆兇┐誅海┐い両豺腓砲蓮∧鷙陲篦銘里�必要になります。報告義務や通知義務が免除される場合もありますが、�‥�該事態を知った時点から概ね3〜5⽇以内に速報し、�∧鷙霏仂櫃了�態を知ってから30⽇以内(不正の⽬的によるおそれがある漏えい等の場合は60⽇以内)には確報しなければいけませんので、漏えい事案が生じた場合には、速やかに対応を協議する必要があります。

    ��   外国にある第三者へ個人データを提供する時には、情報提供の充実を図る必要があります。例えば、本人から同意を取得する時に移転先の所在国の名称を提供すること等が義務付けられます。

    ��   安全管理のために講じた措置の公表が義務化されます。
    そのため、プライバシーポリシーを改訂するか、又は、本人からの求めに応じて遅滞なく回答できるようにしておく必要があります。
    安全管理措置に関する規程を社内で整備していない場合には、早急に整備する必要があります。

    ��   以前は、6ヶ月以内に消去するデータは「保有個人データ」に該当しませんでしたが、今後は「保有個人データ」に該当することになりましたので、開示請求を受けた場合には、原則として開示しなくてはならなくなります。
    また、個人データを第三者に提供したり、受領した際の記録も開示請求の対象となります。
    さらに、開示方法については、原則として本人が指示できるようになりましたので、書面による交付だけではなく、電磁的記録による交付にも対応しなければならなくなります。
    それ以外にも、事業者がデータを利用する必要がなくなった場合や漏えい等が生じた場合にも、保有個人データの利用停止・消去・第三者提供の停止を行わなければならなくなりました。

    ��   違法な行為を営むことが疑われる事業者に個人情報を提供するなどの不適正な方法により個人情報を利用することが禁じられることが明確化されました。

    ��   提供元では個人データに該当しないものの、提供先において個人データとなることが想定される個人関連情報の第三者提供について、本人の同意が得られていること等の確認が義務付けられます。
    個人関連情報には、Cookie等の端末識別子を通じて収集されたサイト閲覧履歴、商品購買履歴・サービス利用履歴、位置情報等が該当します。

    ��  「仮名加工情報」制度が創設され、利用を内部分析に限定するなどを条件に事業者の義務が緩和されました。
    仮名加工情報は、漏えい時の報告義務も課されませんし、開示等の請求対象にもなりませんので、データの利活用などがより柔軟にできるようになったとされています。

    ��   違反をした場合の罰則も引き上げられました。
    例えば、個人情報保護委員会の措置命令に違反した場合には、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処することになりました。

    以上の通り、2022年(令和4年)の個人情報保護法改正により、大きく変わることになります。

     他にも、例えば、利用目的についても具体化することが必要なので、一般的・抽象的なプライバシーポリシーになっている場合には、改訂が必要です。

     ガイドラインでは、「事業活動に用いるため」、「マーケティング活動に用いるため」というようなよく見かける記載内容では不足しており、「○○事業における商品の発送、関連するアフターサービス、新商品・サービスに関する情報のお知らせのために利用いたします。」等と記載することが求められています。

     当事務所では、個人情報などの情報管理・情報漏えいに関わる様々な事案に関わっていますので、まだ改正に対応されていない場合には、ご相談頂くのが良いと思います。

                                          以上

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1.    経済産業省知的財産政策室は、令和3年6月2日に、「最新の営業秘密侵害事例から見えてくる『営業秘密』保護のポイント〜『営業秘密』を保護するために企業はどのような対策が必要か〜」と題する資料を公表しています。
 当該資料によりますと、近年の営業秘密侵害罪の検挙件数は、平成25年がわずか5件だったものが、令和2年には22件になっているとのことです。
 要するに、営業秘密漏洩に関する事件はかなり増加しているのと同時に、近年は、警察や検察もかなり積極的に捜査してくれているということだと思います。
 実際、当事務所でも、営業秘密を漏洩した犯人に対する刑事告訴を多数扱っておりますが、昔とは比べ物にならない程警察がしっかり対応してくれていると思います。当事務所の弁護士が執筆した「Q&A 競業避止、営業秘密侵害等の不正競争に関する実務」(日本加除出版)にも詳しいので、ご覧ください。

2.    コロナ禍においては、在宅勤務やテレワーク(リモートワーク)が一つのトレンドとなっておりますが、このような場合、情報漏洩が起きやすいことが問題です。
 これまで営業秘密は社内にしか存在しなかったにもかかわらず、在宅勤務やテレワークによって営業秘密が社外(自宅など)に持ち帰れるようになったわけですから、当然のことと言えます。
 また、ウイルス感染や不正アクセスのリスクも高まります。
 2020年6月に「個人情報の保護に関する法律等の一部を改正する法律」が成立し、2022年4月、個人情報漏洩時に「個人情報保護委員会への報告と被害者への通知」が義務化されるほか、罰則が引き上げられるので(命令違反の場合、懲役1年以下又は罰金100万円以下)、個人情報の漏洩にも気を付けないといけません。
 それにもかかわらず、在宅勤務やテレワークで営業秘密を取り使う場合のルールをきちんと定めていない会社が多いと言われています。
 確かに、コロナ禍の緊急事態の中、テレワークを導入している会社が多いと思いますので、これまでしっかりとした制度になっていなかったことはやむを得ないとも言えますが、今後は、しっかりとした制度にしておかないと、いざという時に法的に保護されなくなってしまいます。

3.    会社として行っておかなければならないこととして、テレワーク対象従業員との間で秘密保持義務に関する誓約書を締結することが重要です。通常の業務を想定して秘密保持義務に関する誓約書を締結していた場合であっても、テレワークの場合にも対応できているかについては、十分吟味した方が良いです。
 次に、就業規則などの社内規程の見直しも重要です。多くの場合、社内規程はコロナ禍以前に作成されており、在宅勤務やテレワークなどが対象になっていないことが多いです。
 秘密情報の持ち出しが前提となっているテレワークの場合、情報の持ち出しを例外的に考えている従来の社内規程では対応しきれないことが多いので、注意してください。

4.    テレワーク時のセキュリティ対策として具体的に採るべき内容としては、令和3年5月、総務省が「中小企業等担当者向けテレワークセキュリティの手引き(チェックリスト)」を公表していますので、参考にすると良いと思います。「中小企業」とは記載されていますが、なかなか全てに手が回らない大企業が多いと思いますので、大企業にとってもとても有用だと思います。
 ここでは、総務省のチェックリストに掲載されている「最低限必要となる」事柄をいくつか紹介しておきます。自社において、いくつ当てはまっているかチェックして頂けると良いと思います。

þ   テレワークで利用しているシステムや取り扱う重要情報を把握しているか

þ   テレワーク端末にウイルス対策ソフトをインストールし、リアルタイムスキャンが有効になる設定としているか

þ   システムによるアクセス制御や重要情報そのものに対するパスワード設定等により、重要情報は許可された人のみが利用できるようにしているか

þ   オンライン会議の主催者はミーティングの開始時及び途中参加者がいる場合に、参加者の本人確認を実施しているか

þ   テレワーク端末に対してのぞき見防止フィルタを貼付し、離席時にはスクリーンロックをかけるようルール化しているか

þ   情報セキュリティインシデント発生時に備えて、インシデントが発生した場合や、そのおそれがある状況(不審なメールを開封した場合等)における対応手順を決定しており、関係者への各種連絡体制を定めているか

þ   テレワーク端末と接続先の各システムの時刻が同期されるように設定しているか

þ   テレワーク端末からオフィスネットワークに接続する際のアクセスログを収集しているか

þ   テレワーク端末(スマートフォン等)の紛失時に端末の位置情報を検出できるようにしているか

þ   テレワーク端末には原則として重要情報を保管しておらず、もし重要情報を保管しなければならない場合には、ファイルの暗号化(パスワード設定等)を実施しているか

þ   オンライン会議を実施する際に、会議のタイトルや議題に重要情報を記載していないか

þ   テレワーク端末へログインするためのパスワードや、テレワークで利用する各システムのアカウントの初期パスワードは変更しているか

þ   テレワーク端末やテレワークで利用する各システムのアカウントが一定回数以上パスワードを誤入力した場合、それ以上パスワード入力ができなくなるように制限しているか

þ   テレワーク端末やテレワークで利用する各システムにおいて、業務上必要な最小限の人に管理者権限を与えているか

5.    いかがでしたでしょうか。
 総務省の手引きには、あくまで基本的なものであるとされていますが、しっかり対策できているものもあれば、対策が不十分だったものもあるかもしれません。
 不十分なものがあるからといって、それだけで法的な保護が受けられなくなるわけではありませんが、しっかり対策して頂いた方が良いと思います。
 仮にテレワークにおいて情報漏洩が生じてしまった場合、このような対策がどの程度取れているかによって、法的な措置が取れるかどうかも変わってくることが多いからです。
 これからテレワークでの情報漏洩対策を取る場合でも、既にテレワークで情報漏洩が起きてしまった場合でも、一度当事務所にご相談いただけると良いと思います。

      以 上

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  1.     独立行政法人情報処理推進機構セキュリティセンターは、2021年3月18日に、「企業における営業秘密管理に関する実態調査2020」報告書を発表しています。
     当該発表によりますと、4年前に比べて、中途退職者(役員・正規社員)による情報漏洩(内部犯行)が大幅に増加しているようです。また、漏洩した情報としては、「製造に関するノウハウ、成分表」、「設計図」、「戦略に関する情報」も少なくありませんがが、「顧客情報」が61.9%にも及んでいます。
     そして、当然のことながら、情報の漏洩先は競合他社が多いです。
     要するに、営業秘密が漏洩するということは、自社の競争力を減殺し、他社との競争に負けることを意味しかねません。
     そのため、近年、このようなリスクに気づいた会社は、営業秘密漏洩対策を取り始めていますので、まだ対策を取られていない方は、早急に対策を取っていただくのが良いと思います。
     対策の具体的内容については、これまでのコラムにも記載していますし、当事務所の弁護士が執筆した
    「Q&A 競業避止、営業秘密侵害等の不正競争に関する実務」(日本加除出版)にも詳しいので、ご覧ください。
  2.    では、残念ながら、情報漏洩が発覚した場合、初動としてどのようなことをすれば良いでしょうか。
     まずは、システム上に残された証拠を消さないように保全しないといけません。
     外部からアクセスされている場合には、ネックワークを遮断して、外部からのアクセスを防止しないといけませんし、ID・パスワードの不正利用がなされているようであれば、ID・パスワードの利用を停止することも重要です。
     その上で、早急に事実調査を行うことが必要です。
     経済産業省によれば、
      ・いつ:いつ漏れたか。一度だけか。数回に分けて漏れたか。
        漏洩を把握するまでの時系列は。
      ・だれが:誰が漏らしたか。社員か、委託先か。その者はどのような権限を
        持っていたか。外部者の場合、自社とどのような関わりがある者か。
      ・なにを:漏洩した情報の内容は何か。どのくらいの量の情報が漏れたか。
        どのような形で保存されていた情報か。
      ・どのように:どのような方法・原因で漏洩したか。ネットワークを
        通じたものか。どのようにセキュリティが破られたか
     を調査することが重要とされています。
     当事者のヒアリングの他、アクセスログの確認、メールやSNSの確保、防犯カメラの確認、パソコン内に入っているデータのバックアップ等が重要です。
     当事者のヒアリングの場合には、録音や録画をしておくことも重要です。
     場合によっては、デジタルフォレンジックという専門の調査を行うことも考えられます。デジタルの証拠の場合、素人が誤った操作を行うと簡単に消滅したり変化してしまいかねませんので、注意が必要です。
  3.    その後の対応を考えた場合、具体的にどのような証拠を確保することに努めると良いのでしょうか。
     具体的な状況によって変わるのですが、例えば、�,匹里茲Δ並嵳佑脳霾鵑�漏洩したのかが分かるアクセスログ、メールログ、入退室記録、複製のログ、��犯人の目的が分かるような他社とのメールや金銭のやりとりに関するデータ、�D命�記録等を探すと良いと言われています。
     漏洩したと思われる当事者から携帯電話やパソコン等を開示してもらえた場合は、写真撮影などをしておくと証拠になるとも言われています。
  4.    営業秘密の漏洩が発覚した場合、重要なのは初動です。
     初動を間違えると、対応できる選択肢が狭まってしまう可能性もありますので、早急に弁護士に相談しながら対応をしていくことが重要です。
     営業秘密の漏洩が増加している中、当事務所では、多くの事例を扱っておりますので、気軽にご相談いただけますと幸いです。
                                                            以 上

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  1.       前回のコラム「SDGs」について書いた後、いろんなところで「SDGs」の語を目にし、聞くようになりました。「SDGs」については、小学校の授業でも教えることがあると聞いて自分の勉強不足を反省しております。しかし、そもそも「持続可能な開発目標」という日本語の説明もあまりいいとは思いませんが・・。
     先日、日本経済新聞で、3面も使って奈良の鹿達との交流について「SDGs」の側面から説明しているのに驚きました。
     10年以上前になりましょうか?私も奈良の鹿を見たくて、妻とともに泊りがけで奈良に行ったことがあります。鹿との付き合い方を勉強して、春日大社と公園を歩き、鹿と遊んだことがあります。この春日大社とともに鹿が神聖視されるようになったと聞いておりますので、人と鹿との交流は1200年以上の付き合いということなりますね。
     新聞記事によりますと、奈良の町の民家が鹿を守るために「ならまち格子」という独特の風情のある太い格子を使っていると写真入りで説明がありました。奈良に行ったのに、風流な町家だなと思うだけで、その理由まで詮索しませんでした。残念なことです。
  2.    奈良の町の何が「SDGs」なのか?新聞記事で紹介されている奈良教育大学准教授中沢静男氏の論を紹介しておきます。
     「奈良公園の芝はいつもきれいに刈られ、鹿の糞もいつの間にかなくなる。これは公園では鹿が芝を食べるので芝刈りをする必要がなく、糞はさまざまな種類の糞虫が分解し、それを肥料に芝がまた育つからだ。持続可能な循環があるからだ。」
     「奈良は鹿の立場で制度やシステムを作ってきたからこそ、共生が可能になった。」
     昨年夏から、体験型ツアー“奈良「SDGs」学ぶ旅”を始められたそうです。
     以上のような分析を読んでいて気付きました。私が農業に思い入れを持ち、農業に関係するコラムを、何回も書いてきました。これらの有機農業や工夫された農業も「SDGs」としての持続可能な開発から論じられるように思います。
     「SDGs」、すなわち持続可能な開発目標は、私たちの身近にあるのではないかと思うようになりました。
  3.    前回のコラムで「SDGsアクションプラン」の内容を紹介しましたが、私が自分のこととして非常に衝撃を受けたことからお話ししましょう。それは�△痢崘�齢や性別、人権、民族、出自、宗教或いは経済的地位等で差別しない社会を作る」という項目で、性別で差別してはならないというものに該当します。
     私が、司法試験に合格後、司法研修所というところで2年間修業した時期のことです。当時の司法試験の女性合格者は1割程度でありました。この将来の法曹界を荷われる女性合格者の一人が、既に結婚はしているが名字を変更することに反発され、戸籍入籍はしていないということに衝撃を受けました。私もすでに結婚していて、彼女の疑問に素直に答えられる精神状態ではありませんでした。このような制度や慣習に何の疑問も抱かなかったというのが正直なところでした。
     この方は、今も事実婚のままで夫婦共に大活躍されています。
     コラムにも書いておりますが、この当時の司法修習生の間で、「女性差別を論じるという集まり」が作られておりました。男性仲間達に懇願され一回だけその議論に参加しました(上記の事実婚については、この議論の後、その方と面識を得てから知ることになるのですが)。当時の議論は、民法第772条の「嫡出子推定規定」や同733条の「再婚禁止期間」等も話題となっていたと記憶しております(民法772条では、前夫の子と推定されるため、これを拒絶して無戸籍となる)。
     今回やっとこれらの民法規定が見直されようとしておりますが、これらの民法規定は明治時代から続く因習のような決まり事です。私たちの意識の変革も求められていると考えております。
  4.    当時、問題になったことの一つとして、無戸籍者の問題もありました。
     4年前、2018年11月26日及び12月25日掲載の当コラム(「この1年間で出された濱義之さんの本 その1」及び「同 その2」)において、無戸籍者の問題について書いております。当時は、民法772条関係だけに及ばず、外国人と言われるが日本人と同様に暮らす人々にも関心がありました。このことが題材になっている濱さんの出版された小説「爆裂通貨」、「最恐組織」を紹介したいという思いもあったのでしょう(今読んでも面白いですよ)。
     ただ一つ注意するべきことがあります。
     今回の民法改正に際して報道されている無戸籍者の人数が大きく違っているのです。私が4年前のコラムでは無戸籍者1万人程と書いているのですが、今回の民法772条改正関連では僅か825人となっているのです(法務省発表数字とのこと)。
     法務省は、海外の人たちで日本人と同様に生活する人々は統計に取っていないのでしょうね。当時は、このような方々の日本における取り扱いが焦点になっていた側面もありました。当時のコラムでは、私が他国の戸籍について裁判をした事例も掲載しております。
  5.    今回は、いろいろと目にされるであろう「SDGs」活動について、再度書かせていただきました。
     できれば、私が希望を託す農業に関係した「SDGs」活動も目にしたいと念願しております。

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  1.   近時、時折り目にします「SDGs」とは何でしょうか?日本語では「持続可能な開発目標」というのですが、これがまた分かりにくいですね。
     要約しますと、
    2015年の国連サミットにおいて、世界中にある環境問題・差別・貧困・人権問題というような様々な課題に関して、世界中で、2030年までに解決しようと、加盟国で合意されたものです。
     日本も国連加盟国ですから、その取り組み体制として、
    2016年5月、内閣総理大臣を本部長として「SDGs推進本部」を設置し、毎年「SDGsアクションプラン」を策定するなどし、種々の対応をしております。近年は、優れたSDGsの取り組みを提案する企業・団体などを表彰したりしています。
     私も、当初は何のことか良く分かりませんでした。そこで「
    SDGsアクションプラン」の内容を簡単に言ってしまいましょう。
    �”郎い悩い辰討い訖佑鬚覆�すべく、例えば発展途上国への支援、
    ��年齢や性別、人権、民族、出自、宗教或いは経済的地位等で差別
    しない社会を作る。
    �4超�を大切にするため、地球環境・自然環境に配慮した国や企業を
    支援するというようなことが内容となります。
  2.  �,筬△亡愀犬垢觧�件に関し、「SDGs」が語られるようになって初めて、私たち弁護士は、大げさな意味でなく、昔から、しかも普通に「SDGs」活動そのものをしていたことに思い当たります。そうなのです。弁護士の多くの方は、通常の弁護士活動が「SDGs」活動に該当することがよくあるのですが、皆さん、そのような意識もなく、頑張ってこられたのではないかと思います。
    私は、弁護士になりたての頃、人権擁護委員会に属しておりました。
    種々の人権救済事件を扱いました。更に、外国人部会という特別部会に所属し、日本で人権を無視されるような状態にある外国人の人権救済事件を多数扱いました。
    出稼ぎのための不法入国者や、違法入国して入国管理局に拘留されている外国人の救済に幾度も駆り出されております。
    弁護士ですから、救済できる法律がなければ、差し入れをして慰めるだけの事件もありました。裁判審理中、突然法廷の前の裁判官入り口に突進する人もいて、予想のつかない行動に直面したこともあります。英語など通用しない国の方々ですから、アメリカで弁護士をしておられた先生も困惑されていたことが昨日のように思い出されます。
  3.  私が弁護士になった頃は、日本がバブルにはじける前の時代でした。法律相談の費用も出せないという方々も多数おられました。無料法律相談の工夫もしましたが、国の援助と提携して法律相談をするなどの仕組みづくりの提言も業務の一つになったときもありました。これこそ「SDGs」の柱の一つに該当する活動になります。
    私は、法律相談運営委員会の委員長も経験しましたので、霞ヶ関の弁護士会館だけでなく各地に法律相談所を設け、霞ヶ関に通えない方の便宜を図るなどの工夫もしました。
    でも時代の変遷は怖いですね。日本の経済が安定したこともあるのでしょうね。相談者の減少に伴い、多くの出先の法律相談所は解散の憂き目をみることになりました。あっという間という感じです。現在東京における外部相談所は弁護士事務所兼用を除くと数えるほどしかありません。閉鎖に伴い、そこで働かれる事務職の方々の将来を思うと暗澹とした気分になりました。これは最近の経験ですが、自慢できないこともあるのです。
     当時は、女性に関係する差別に対する活動が殆どなかったことは、現在の認識からは考え難いことですね。
  4.  「SDGs」活動で、これは難しいなと思うことがあります。
    前にあげた「�4超�を大切にするため、地球環境・自然環境に配慮した国や企業を支援する」というものです。
    企業を支援すると言いましても、企業が会社収益を度外視して、地球温暖化活動に邁進することは許されないようにも考えるからです。私も複数の会社役員会に出席しておりますが、どのように発言するべきか現在悩んでおります。
     そこで、この分野で活動される弁護士の先生の発言や活動状況を紹介しておきましょう。
    弁護士会報で発言されているのですが、第一東京弁護士会で設けられている環境保全対策委員会で活躍されているようです。この委員会には、「地域創生SDGs部会」、「再生可能エネルギー部会」、「ESG部会」、「環境法令検討部会」などの部会があり、各部会がSDGsについて活発に研究活動されているようです。
    発言されている先生は、内閣府が設けている「地方創生SDGs官民連携プラットフォーム」の窓口も担当され、再生可能エネルギーが気候変動対策で注目されていることから、再生可能エネルギー部会を中心にして、「再生可能エネルギー法務」の本も改訂・出版される予定のようです。
    企業の社会的な役割を中心にして、企業にその役割を求めて活動されているようですが、弁護士ですから、この分野の活動は難しい側面もあるでしょうね。
    でも現在、大きな変化が生じていることは事実ですから、当事務所も頑張ります。

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