新宿の顧問弁護士なら弁護士法人岡本(岡本政明法律事務所)
当事務所では、上場企業(東証プライム)からベンチャー企業まで広範囲、かつ、様々な業種の顧問業務をメインとしつつ、様々な事件に対応しております。
コラム - 最新エントリー
裁判例から見る立退料の相場
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- 借地借家
一 当事務所が数多くの立退案件を取り扱っていることは、これまで様々なコラムでお話しした通りです。
二 そして、立退料に相場が無いということもお伝えしている通りです。
このことは、当事務所において、不動産業者などの賃貸人から依頼された際には立退き料0円で解決していることもありますし、賃借人から依頼された際には立退き料として月額賃料の200ヶ月分で解決したこともあること等からご理解頂けると思います。
三 不動産業者などの賃貸人の立場に立って解決する場合であっても、賃借人の立場に立って解決する場合であっても、具体的に近時の裁判例がどのように解決しているのかを知ることが最も重要です。
裁判所がどのような事案でどのような結論を取っているのかを知り、依頼者にとって有利になるように裁判例を使いこなすことこそが、良い結論を導き出す要因の一つだと言えるからです。
今回のコラムにおいては、貸主側の主張が認められず、立退きが認められなかった事例や立退料に6億円以上もかかった事例が出てきます。
貸主とすれば、しっかり準備をしないと大変なことになるということを示していますし、借主からすれば、立ち退きを求められたとしても、しっかりと準備をすれば自らの利益を守ることができるということを示しています。
いずれにせよ、早めに当事務所にご相談いただくことが肝要だと思います。
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立退料 平成28年8月26日東京地裁判決 |
500万円
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築45年程度が経過しており、耐震性調査の結果、震度6ないし7程度の地震が発生した場合に中破又は大破となる可能性が指摘されていること、補強工事費用は5000万円を超えること、借主は公認会計士・税理士事務所であり、使用の継続が必須ではないこと等を考慮した。貸主の不動産鑑定が立退料相当額を442万円と評価し、借主の鑑定は1244万5000円としているが、借主の鑑定を採用しないこととし、500万円を立退き料と判断した。 |
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立退料 平成28年7月14日東京地裁判決 |
200万円 |
貸主は、85歳で介護の必要があり、長男夫婦と同居する必要があるのに対し、借主は、がん治療を継続し、不眠であるため、転居には負担があるものの、代替物件もある。そこで、引越費用相当額と賃料(月7万3000円)の2年分を立退料とした。 |
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立退きが認められず 平成28年7月26日東京地裁判決 |
正当事由なし |
貸主は退職後に飲食店を営むために建物が必要であると主張するが、飲食店経営を準備している等の事情が存在しないこと、それに対して、借主には景品交換所の経営上必要であるという事情から、明け渡しをさせる正当事由がない(貸主の請求は認められない)と判断された。 |
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立退きが認められず 平成28年9月23日東京地裁判決 |
正当事由なし |
貸主が建物を使用する具体的な必要性が乏しいこと、借主がパチンコ店として使用しようとしていること等からすると、貸主が立退料算定のための鑑定申出をしていることを考慮しても、明け渡しをさせる正当事由がない(貸主の請求は認められない)と判断された。 |
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立退きが認められず 平成28年10月28日東京地裁判決 |
正当事由なし |
貸主は、仲間たちと運営する喫茶店を兼ねた大人の趣味のための教室を開く計画を進めているものの、客観的必要性が高いとは言えないこと、他方で、借主は昭和53年から居住し、美容室の経営に携わっていること等から、貸主よりも借主の方が必要性が非常に高いので、明け渡しをさせる正当事由がない(貸主の請求は認められない)と判断した。 |
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立退きが認められず 平成28年12月8日東京地裁判決 |
正当事由なし |
借主が本件建物を唯一の活動拠点としてテナント料(転借料)による収入を収益として事業活動を行っていること、本件建物の建て替えが具体的に計画されているわけではないこと等を理由として、貸主が立退料9727万9920円の提供を申し出ていることを考慮しても、明け渡しをさせる正当事由が認められない(貸主の請求は認められない)と判断された。 |
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立退きが認められず 平成28年12月8日東京地裁判決 |
正当事由なし |
貸主の必要性は、専ら経済的利益であること、借主は店舗を運営しており、代替物件も限定されること、築31年が経過しているというだけでは強度不足による倒壊等の危険性が生じているとまでは言えないこと等からすると、貸主自身の依頼した鑑定評価における借家権価格である9220万円に若干の増額を加えた1億円を立退料として申し出ていることを考慮しても、明け渡しをさせる正当事由が認められない(貸主の請求は認められない)と判断された。 |
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立退きが認められず 平成28年12月20日東京地裁判決 |
正当事由なし |
本件建物は昭和31年12月に建築されており、大地震時に倒壊する可能性が高いものの、高齢の借主はピアノ指導で生計を立ててきており、転居先を探すことが困難であること、貸主の申し出た立退料が170万円にすぎないこと等から、明け渡しをさせる正当事由が認められない(貸主の請求は認められない)と判断された。 |
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立退料 平成29年1月19日東京地裁判決 |
35万円 |
築48年を経過した耐震性に問題のある建物であり、その耐震補強を行うには本件アパートの建て替えと同程度の費用を要すること、本件アパートの借主以外の入居者らは既に本件アパートから退去している一方で、生活保護者である借主が引越に要する費用の支払いを受ければ、当該建物を引き続き使用する必要性は低いので、立退料を35万円とした。 |
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立退料 平成29年2月17日東京地裁判決 |
6億2723万8000円
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立退料の算定には、�^榲省篏�額としての試算価格及び��貸家控除法による試算価格(3億5000万円)を用いる。本件においては、借家権の取引慣行は無いので、借家権割合法による試算価格は参考程度とする。 �,瞭睫�は、新店舗との差額家賃等の補償額(損失補償基準細則別表第5により、補償期間3年間、3億0901万6000円)、移転費(200万円)、内装工事費(坪30万円、2億1040万円)、営業補償費(青山地区で代替物件を探しにくいこと等から、休業期間を6ヵ月とすると9780万円)、移転事務費(売上の1%で802万2000円)の合計6億2723万8000円が立退料になると判断された。 |
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以 上
路線価否定判決は面白い
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- 相続事件
相続財産の算定評価基準となる路線価については、以前から大きな関心を持っておりました。本件訴訟の内容が、判例雑誌等に報道されるのを待って本コラムを掲載しようと思っておりました。でも、報道された相続人は控訴されたのでしょう、続報がありません。むしろ、上記新聞では、本年2月29日、「賃貸経営 節税封じ」、その副題として「税制改正 富裕層を監視」なる特集記事が全面に掲載される状況になっております。
今回のコラムでは、相続税や贈与税の評価基準として、その基本となる「路線価」を巡る争いについてみていきましょう。
皆さん、国税庁が発表している路線価表を見たことがありますか?皆さんが住んでおられる土地の値段に関して、ある程度知ることができるように地図として表にされているのです。当事務所では、相談に来られた方が、たまたま土地がらみの紛争であるような場合、相談に立ち会っている弁護士の一人が、すぐにその表をパソコン画面に出してくれます。紛争の程度が直ちに分かる訳ですが、本当に重宝しています。
2 早速、冒頭の日経新聞報道内容を引用します。引用するだけで衝撃的です。
「東京地裁が路線価に基づく相続財産の評価を『不適切』としたのは、2012年6月に94歳で亡くなった男性が購入していた東京都内と川崎市内のマンション計2棟。購入から2年半〜3年半で男性が死亡し、子らの相続人は路線価などから2棟の財産を「約3億3千万円」と評価。銀行などからの借り入れもあったため、相続税額を「ゼロ」として国税側に申告した。だが男性が購入した価格は2棟で計13億8700万円で、路線価の約4倍だった。」という事案です。
この事案では、国税側は路線価による評価は適当ではないと判断し、相続税の申告漏れとして約3億円の追徴課税の処分を行いました。
先ず、以前から感じている第一の疑問は、路線価については相続税の評価基準として国税庁が定めるものです。国税庁の定める認定の約4倍が実勢価格という実態を国税庁は把握できていなかったのでしょうか?ここまで差が出る国の評価には何処か問題があるのではないかと疑問を感じるのです。確かに、路線価は土地取引の目安となる公示地価の8割程度とされていますが、ここでは何の問題もない程度でしかありません。しかも国の定める評価を自ら見直しできる通達制度、財産評価基本通達第6項(これが追徴課税処分できる根拠です)にも疑問を感じます。国税庁の評価が時の流れについていけないのなら、逆に、このような制度の見直しもやむを得ないと思ってしまうのは私だけでしょうか。
もっとも、上記行政庁の認定に対しては、我々は裁判所に上記認定が適正かどうか訴訟することが可能であり、本件追徴課税について争うことができます。国税庁である行政庁の認識を改めることが可能なのですから、弁護士である我々の任務の重要性が認識できます。
3 次に紹介する判例(東京地裁平成19年8月23日付判決 判例タイムズ1264号)は、有名です。争いの内容は、親族から土地である不動産を購入した原告らに対して、時価と比較して「著しく低い価額」で買ったのであるから、時価と本件売買代金との差額は贈与と見做されるという行政庁の認定が下されたのです。「著しく低い価額」で購入した原告にはその差額分に関して贈与税が課されることになります。
原告らは、本件売買代金額は相続税評価額である路線価方式に基づいて算定した額であり、相続税法上の時価そのものであると主張しました。本件訴訟では相続税法第7条、或は、「著しく低い価額」の判定基準等の争点もありますが、ここでは路線価が、時価と比較して著しく低額なのかどうかについて問題を提起し、訴訟をしたことについて、意味を見出してほしいのです。
本判決は、負担付贈与通達の適用自体は否定しませんでした。しかしながら、同通達第2項(著しく低い対価で財産の譲渡を受けた場合について規定)に関し、個々の事案に対して当該基準を硬直的に適用するならば、結果として違法な課税処分をもたらすことは十分に考えられるとして、本件の課税処分を取り消したのです。
原告代理人弁護士は、よく頑張ったと評価されるべき事案です。
4 7月23日、羽鳥慎一モーニングショーで、評判のコメンテーター玉川さんが「世界と比較して、日本でPCR検査が少ないのは、PCR検査に誤診の可能性が多少あって、行政は、それで訴訟になるのが怖いと言っている」と特ダネのように話しておりました。
すごく良く分かる話なのですが、現在のコロナ騒動のなかで、行政が損害賠償請求訴訟をそれ程恐れる必要はないと思います。
確かに、医療過誤訴訟もあるでしょうが、緊急事態を招いている現状では、裁判所もPCR検査で陽性だと言われ、それが誤診で損害を受けたと主張する個人を保護するとは思えません。もちろん、重大な過誤があり、受診者に莫大な損害が生じるなど、例外的な場合もあるでしょうから、ここで一刀両断することはできないでしょうが・・。
しかしながら、我々弁護士も法の安定を祈念して業務を行っております。
どうか、皆さまも現在の危機的状況を乗り越えるため、PCR検査の拡充をお考え下さい。
書評 その4 「動脈爆破」著書 濱嘉之(文春文庫)
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1 今回のコロナ騒動では、いろんな本を読みました。今まで読めずにいた大量の買い置き本にも挑戦しました。
念のため、3月の終わりに新宿の紀伊國屋書店に行ったところ、新宿通りに面する店頭に、うず高くコロナ関係の本が積まれておりました。「ペスト」(カミュ著・新潮文庫)と「首都感染」(高嶋哲夫著・講談社文庫)が中心でしたので、この2冊と、店内に入って「カラスは飼えるか」(松原始著・新潮社発行)、「生きる稽古 死ぬ稽古」(藤田一照 伊東晶美著・日貿出版社)等、数冊を購入しました。
2 大量に読み始めて驚きました。好きな本に対する一体感が、前と違っているのです。
例えば、私の愛する宮部みゆきさんの買い置き本を読み始めると、作り物めいていて最後まで読めない自分を発見しました。宮部みゆきさんの小説は、見れば直ぐに買ってしまうほどの大ファンでしたので、作品の中に没入できない自分に驚きました。考えてみますと、昨年、体調を壊してから、食べるものに注意する生活をしており、今回のコロナ騒動で相当に精神がまいっていたように思います。自分の経験と違う世界や、作り物めいた世界には、のめり込むだけの柔軟性がなくなり、我慢して読むだけの余裕がなくなったのかなと疑問に思いました。でも「生きる稽古 死ぬ稽古」も最後まで読めません。何回か挑戦しましたが、「まだ早い」とでも感じているのでしょうか?
このような精神状態のなかで、買い置き本の一冊「ニッポン泥棒」(大沢在昌著・角川文庫)は、大喜びで読了しました。脇役で登場する「細田」という男が気にいったのです。この脇役は、私の人生と似ている側面があると感じ入りました。買った当時、本の紹介欄をみただけで、読む意欲を失い、長い間放置されていた本ですが、著者の思惑と多分違う場面で楽しみました。後半、この脇役の自分らしさを出す場面が減ったのは不満です。
「ペスト」ですが、実は大昔、一度挑戦して読みづらくて放棄した過去があります。今回も挑戦しましたが、読むのに苦労し、他に読みたい本があるので止めました。翻訳がまずいのか、文章のみが、だらだらと続くという感じで、一気読みできないのです。
同時に購入した「カラスは飼えるか」(松原始著・新潮社発行)は、楽しく読了しました。
読む人への配慮も必要なのですね。
3 今回、書評したいと考えた小説は、濱嘉之さん「警視庁公安部・片野坂彰」新シリーズ第二弾「動脈爆破」です。
現在の世界状況を踏まえた最新の小説で、未知の情報で一杯です。新聞報道でも、シリア内戦、リビア内戦、ロシアとトルコの介入など国際情報がよく掲載されていますが、濱さんの小説はこれを越えていて、つい中東地域の地図を広げてしまいました。本作品は、シリアの北部、トルコとの国境に近いアレッポという町で、日本人3人が行方不明になるという事件から始まります。
現在の電子情報戦に関係するスパイ活動などを超える面白さです。私は、前回の「国境の銃弾」の書評で、文藝春秋の昨年9月号の特集目次を挙げて、濱さんの情報の新規性を示しました。
今回の作品では、物語性も十分に組み込まれています。特に、誘拐された男性が、自ら生き延びるために、シリアの反政府勢力の一員として戦闘に参加するという筋書きは本当に面白い。奇想天外ですが、小説として最高の着眼点だと思いました。
中東の武装組織が、爆破にドローンを使うというのにも驚きました。しかも、それを日本の新幹線の爆破に使うというのですから着想が凄い。否、着想でなくて、実際にイスラム原理主義者によって計画されている事実だとしたら・・。
コロナで危ぶまれていますが、オリンピックの開催等を考えると、本当に計画されているのではと?思わず考えてしまうのですから、本当に怖い小説なのです。小説の枠を超えてる・・と思いました。
ドローンは、私の家でも一台購入しているぐらいですが、実際に、ぞっとする話なのです。
4 「ペスト」と一緒に購入した「首都感染」ですが、10年前に出版された小説とは思えない、現時点における急所を突いた傑作です。
今回のコロナウイルスと同様、致死率の高い、強毒性インフルエンザ・ウイルスに対処する作品です。ものの見事に東京都を封鎖して感染拡大の防止と、ワクチン開発を猛スピードで実行する話なのですが、実際に現在のコロナ騒動と似ております。
上記のような展開を実行するため、この小説の主人公は、WHOで働いていたことのある専門の医師を配置しております。しかも、彼は、時の総理大臣の息子であり、且つ、厚生労働大臣と個人的な関係があるということになっております。これが味噌なのです。つまり、逆に言うなら、首都封鎖とか、緊急のワクチン開発とかのためには、上記のような人間関係がないと実行できないということになりませんか?
今回のコロナに対する政府の対応等を思い出しながら、この小説を楽しんでください。
この本を紹介することは、今回の政府の対応策と比較して諸種の論争を引き起こす可能性が出てきます。このようなことは、本コラムにふさわしくないと思い、上記の程度で終わりにします。
1. 新型コロナウイルス感染症が拡大する中、テレワークを導入する企業も増えていると思います。
テレワークの際に、秘密情報や営業秘密はどのように管理すれば良いのでしょうか。
令和2年5月7日、経済産業省知的財産政策室が、「テレワーク時における秘密情報管理のポイント(Q&A解説)」を公表しておりますので、説明したいと思います。
2. まず、テレワークにおいては、秘密情報を自宅に持ち帰ることが少なくないと思います。
そのため、�ー匈阿�ら会社のサーバーにアクセスしたり、��外部クラウドを利用したり、��従業員の私物パソコンを利用したり、�ぃ廝釘族餤弔鰺�用したり、�ゥ船礇奪肇帖璽襪鰺�用したりすること等も考えられますが、それだけで不正競争防止法上の保護を受けられなくなるわけではありません。
もっとも、これまでもいくつかのコラムでご説明差し上げております通り、不正競争防止法で損害賠償請求したり、刑事告訴したりできるようにするためには、日頃から秘密としてしっかり管理している必要があります。
3. テレワークを行うにあたっては、営業秘密管理規程やセキュリティ規程等の社内規程を見直すことが必要です。
例えば、現行の社内規程を見て頂くと、「秘密情報の社外への持ち出し禁止」などと規定されていることが多いと思いますが、このように規定していたのでは、テレワークに支障が生じてしまいます。
そのため、テレワークにあたり、秘密情報とする範囲を決め、必要に応じて社外への持ち出しを認めつつ、持ち出した場合のルールを追加で定める必要があります。
また、上長への承諾を「書面」で得なければならない規定になっている場合には、「書面」だけではなく、「電子メール」等で承諾を得ても良いように規定を変更する必要があります。
さらに、私物端末機器を利用させる際には、私物端末機器マニュアルを作成する必要があります。
当該諸規程については、メールによるリマインドやe−ラーニングの実施等で従業員に周知徹底することが必要です。
4. また、次のような措置を取ることが重要です。
・持ち出しを許可する書類やデータを厳選すること
・適切なアクセス権者の設定をすること
・「㊙」(マル秘)、「社内限り」といった秘密であることの表示を付記すること
・アクセスの際のID・パスワードの設定をすること
・WEB会議においてパスワードを設定すること
・営業秘密に関連する内容を取り扱うスレッドを限定するとともに、当該スレッドに参加できる者を制限すること
・持ち出しにあたって上長等の事前許可を必要とすること
・持ち出しをした者・書類・データ・期間を一覧で管理すること
・持ち出しをした際の管理方法を徹底させる(書類を机上に放置しない、自宅外に持ち出さない等)こと
・従業員による営業秘密へのアクセスやダウンロードのログを保存すること
・データの暗号化による閲覧制限をすること
・業務上の必要がなくなった場合には返却を義務付けること
・不要となったファイルをクラウド上から消去すること
・シュレッダーで裁断するなどの秘密保持に資する安全な方法による廃棄を義務付けること
・データの複製やメールの転送を制限すること
・勤務先貸与端末機器に、承認していないソフトをインストールさせないこと
・私用・家族との共用を許可しないこと
・所定のウイルス対策ソフトのインストールを徹底する等十分なセキュリティ対策を行うこと
・クラウド上にアップロードする際に公開範囲の設定に十分注意すること
・公衆無線LANは使用しないこと
・メール送信する際に上長が常にCCに追加される設定をすること
・遠隔操作によりパソコン内のデータを消去できるツールを利用すること
・一定回数、パスワード認証に失敗すると秘密情報を消去できるツールを利用すること
・社内のパソコンにUSBやスマートフォンを接続できないようにする設定をすること
・パソコンにのぞき見防止フィルム等を貼付すること
・コピー防止用紙やコピーガード付きの記録媒体等を利用すること
・プリントアウトを制限すること
・パソコンのシンクライアント化(最低限の機能しか持たせないようにすること)をすること
5. 上記の全てを行わなければならないというわけではありませんが、会社の実務に合わせて対応して頂くことが重要です。
その他にも、秘密保持に関する規程において、「業務上知り得た一切の情報」などと、営業秘密の内容を包括的に定めているものを見かけることが多くありますが、このような定め方では、従業員にとって何が営業秘密なのか分かりませんので、不正競争防止法上認められない可能性が著しく高まります。
テレワーク時代においては、秘密情報や営業秘密の管理を見直す必要性が極めて高いです。
テレワークをすれば情報漏洩の危険性が高まるにもかかわらず、情報の重要性に変化はないからです。
営業秘密や秘密情報を持ち出されてからでは遅いのです。
当事務所では、多くの会社の営業秘密管理に携わってきていますので、是非ご相談ください。
新型インフルエンザ等対策特別措置法第32条第1項の規定に基づき、新型コロナウイルス(COVID−19)感染症による緊急事態宣言が出されました。
緊急事態宣言により、「最低7割、極力8割程度の接触機会の低減を目指す」とされている以上、休業せざるを得なくなっている会社や団体も多いと思います。
また、実際に新型コロナウイルス感染者が出てしまった会社も少なくないと思います。このような場合、従業員の給料をどうすれば良いかという相談が多発しております。
厚生労働省が出している「新型コロナウイルスに関するQ&A」を参考にしながら、ご説明差し上げます。
2 前提として、労働基準法第26条で、使用者の責に帰すべき事由による休業の場合には、使用者は、休業期間中の休業手当(平均賃金の100分の60以上)を支払わなければならないとされています。
どのような場合に「使用者の責めに帰すべき事由」といえるでしょうか。
まず、新型コロナウイルスに感染しており、都道府県知事が行う就業制限により労働者が休業する場合は、一般的には休業手当を支払う必要がないと考えられます。もっとも、概ね、3日を経過した日から、直近12カ月の平均の標準報酬日額の3分の2について、傷病手当金による補償がなされる可能性があります(業務に起因していれば、労災の対象にもなり得ます)。
次に、新型コロナウイルスの感染が疑われる場合、「帰国者・接触者相談センター」の相談結果を踏まえ、職務の継続が可能であるにもかかわらず休業させる場合には、休業手当を支払う必要があります。
3 緊急事態宣言や要請・指示を受けて事業を休止する場合はどうでしょうか。
まず、不可抗力による休業の場合は、使用者に休業手当の支払義務はありません(大ざっぱに言えば、給料を1円も支払わないということです)。
しかし、不可抗力による休業と言えるためには、少なくとも、会社として休業を回避するための具体的努力を最大限尽くしていると言えなければなりません。
テレワークが可能かどうか、配転などが可能かどうかについて検討が必要ですし、そのような検討無しで「不可抗力」であると認められることは少ないと思われます。
このようなことを考えますと、休業手当を支払わないという結論がやむを得ない場合もあるでしょうが、休業手当を支払った上で、雇用調整助成金を申請する方が得策であることも多いと思います。
雇用調整助成金においては、解雇等(雇い止めや派遣労働者の中途解約を含みます)を行わず、雇用を維持する企業に対して、正規雇用・非正規雇用にかかわらず、助成率を中小企業は90%、大企業でも75%に引き上げるといった特例措置も講じられています。
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/koyou/kyufukin/pageL07.html
4 新型コロナウイルスの影響により、タクシー会社が600人を解雇するというニュースが報じられたことは、多くの会社にとって衝撃的だったと思います。
当該タクシー会社の具体的状況については不明であり、失業手当の方が従業員にとって有利なため選択したと報じられていますが、一般的には、整理解雇の場合、人員整理の必要性以外に、解雇を回避するための努力を尽くしていること、対象者選定が合理的であること、手続が合理的であることを満たしている必要があり、簡単に認められるものではありません。
仮に紛争になってしまえば、厳しい争いが待っているばかりか、解雇をしてしまえば雇用調整助成金の助成率も下がりますから、従業員の大半を解雇するような思い切った方法が正しいかどうかは慎重に検討する必要があります。
5 緊急事態宣言がなされるような未曽有の状況において、非常事態に陥っている会社も多いと思います。
そのような中、会社にとって最良の選択をするためには、正しい法的知識に基づいた判断をすることが必要です。
非常に悩ましい選択だと思いますので、心配な方は当事務所にご相談いただけると幸いです。
なお、派遣に関する問題も非常に多く生じていますが、労働者派遣契約書の内容にもよりますので、こちらについてもご相談ください。
以 上
新型コロナウイルスの影響で売り上げが著しく落ちているという事業者の方もいらっしゃると思います。
そこで、本コラムでは、日本政策金融公庫で行っている「新型コロナウイルス感染症特別貸付」をご紹介します(令和2年4月6日現在)。
(新型コロナウイルスに関するご相談であれば、給料をどうすればよいか、家賃をどうすればよいかというようなご相談も初回相談料無料です。)
1 新型コロナウイルス(COVID−19)の最中ではありますが、同一労働同一賃金(同一企業・団体における正規雇用労働者と非正規雇用労働者の間の不合理な待遇差の解消を目指す制度)が導入されました。
パートタイムと有期雇用については、大企業は2020年4月1日から、中小企業は2021年4月1日から適用されます。
また、中小企業であっても、派遣については2020年4月1日から適用されますので、今すぐに対応する必要があります。
2 ここでいう「中小企業」とは、�‐�売業と�▲機璽咼攻箸砲弔い討六駛楸癸毅娃娃伊�円以下、�2掲箒箸砲弔い討六駛楸癸渦�円以下、�い修梁召龍伴錙弊渋ざ函�建設業、運輸業など)については資本金3億円以下の会社です。
また、�‐�売業については常時使用する労働者数(パート・アルバイトも含む)が50人以下、�▲機璽咼攻箸鉢2掲箒箸砲弔い討錬隠娃或涌焚次↓い修梁勝弊渋ざ函�建設業、運輸業など)については300人以下なら「中小企業」です。
3 では、具体的に「同一労働同一賃金」とはどのような制度でしょうか。
第一に、労働者の能力又は経験に応じて支給する基本給については、 正社員(正確ではありませんが、本コラムでは分かりやすいよう、このように呼ばせてください。)と同一の能力又は経験を有する者には、同一の基本給を支給しないといけません。
そのため、正社員が過去に多くの経験を有していたとしても、現在の業務に関して同じ経験を有している有期雇用者よりも高い基本給を支払うことは、問題になり得ます。
他方で、正社員が特殊なキャリアコースを選択し、その結果として高い基本給となっている場合は、問題にならない可能性があります。
第二に、労働者の業績又は成果に応じて支給する基本給について、正社員と同一の業績又は成果を有する短時間・有期雇用労働者には、業績又は成果に応じた部分につき、正社員と同一の基本給を支給しなければなりません。
正社員が販売目標を達成した場合に行っている支給を、パート・アルバイトについて正社員と同一の販売目標を設定し、それを達成しない場合には支給しない、という取り扱いは問題になります。
他方で、所定労働時間が半分なので、半分の目標数値に達すれば、正社員の半分の基本給を支給する、という取り扱いは問題にならない可能性があります。
第三に、労働者の勤続年数に応じて支給する基本給について、正社員と同一の勤続年数である短時間・有期雇用労働者には、勤続年数に応じた部分につき、正社員と同一の基本給を支給しなければなりません。更新している場合、当初の契約開始日から勤続年数を数える必要があります。
昇給についても、同様に考えられます。
4 定年に達した後に継続雇用された有期雇用労働者についても、短時間・有期雇用労働法の適用を受けることになります。
もっとも、正社員と定年に達した後に継続雇用された有期雇用労働者との間の賃金の相違については、職務内容、配置の変更、その他の事情の相違がある場合は、その相違に応じた賃金の相違は許容されることになります。
5 労働者の貢献に応じて支給する賞与について、正社員と同一の貢献である短時間・有期雇用労働者には、貢献に応じた部分につき、正社員と同一の賞与を支給しなければなりません。
同じ貢献をしているにもかかわらず、パートやアルバイトに賞与を支給しないということは問題になります。
他方で、生産効率及び品質の目標値に対する責任を負っており、待遇上の不利益を課される可能性のある正社員との比較では、パート・アルバイトに賞与を支給しないということも考えられます。
6 役職の内容に対して支給する役職手当についても、同一の内容の役職に就く短時間・有期雇用労働者には、同一の役職手当を支給しなければなりません(所定労働時間に比例した役職手当にすることは可能です)。
�ゞ般海隆躙嬰挧瑤郎邏抜超�に応じて支給される特殊作業手当、��交替制勤務等の勤務形態に応じて支給される特殊勤務手当、��精勤手当や皆勤手当、�せ�間外手当、深夜手当、休日手当、�ツ牟仄蠹�、出張旅費、�ο�働時間の途中に食事のための休憩時間がある労働者に対する食費の負担補助として支給される食事手当、��単身赴任手当、��地域手当も同一の手当を支給しなければなりません。
もっとも、考課上、欠勤の場合にマイナス査定を行わないパート・アルバイトに精勤手当や皆勤手当てを支払われないことは許される場合もあります。
また、通勤手当についても、パート・アルバイトに対して、常に月額の定期券の金額を支給しなければならないわけではありません。
さらに、転勤がある正社員とそれぞれの地域で採用しているパート・アルバイトとの間で地域手当の額が変わる場合も考えられます。
7 福利厚生施設(給食施設、休憩室及び更衣室)は同一の利用を認めなければなりません。
社宅については、正社員と同一の支給要件(例えば、転勤の有無、扶養家族の有無、住宅の賃貸又は収入の額)を満たす場合には、同一の利用を認めなければなりません。
慶弔休暇、健康診断の際の給与の保障の有無についても、同一にしなければなりません(慶弔休暇に関し、週2日のパートに対して、原則として、勤務日の振替で対応することは可能です)。
病気休職の取得も同一にしなければなりません。
長期勤続者を対象とするリフレッシュ休暇についても、同期間の長期勤続者であれば、パートやアルバイトであってもリフレッシュ休暇を取得させなければなりません(所定労働時間に比例した日数にすることは可能です)。
現在の職務の遂行に必要な技能又は知識を習得するために実施する教育訓練について、正社員と職務の内容が同一であるパート・アルバイトには、正社員と同一の教育訓練を実施しなければなりません。
8 これらのことは、派遣にも当てはまりますので、派遣元事業主は、派遣労働者の待遇のそれぞれについて、当該待遇に対応する派遣先に雇用される正社員の待遇との間において、職務の内容、当該職務の内容及び配置の変更の範囲その他の事情のうち、当該待遇の性質及び当該待遇を行う目的に照らして適切と認められるものを考慮して、不合理と認められる相違を設けてはならないこととされています。
例えば、派遣元事業主は、派遣先の正社員と同一の貢献である派遣労働者には、貢献に応じた部分につき、同一の賞与を支給したり、昇給したりしなければなりません。
9 以上のことから分かります通り、会社の賃金制度について、目的や趣旨をしっかり検討せずに運用してしまっていると、法令違反となってしまい、問題になったときには多額の損害賠償を取られてしまうことになりかねません。
その場合、コンプライアンス違反のブラック企業という誹りを受けるばかりか、想定していなかった高額の人件費を支出しなければならなくなってしまいます。
特に中小企業の方は、殆どの場合、無防備な賃金制度になっており、問題となった場合にはかなりの損害を被ることも考えられます。
そのようなことのないよう、事前に弁護士と相談しながら賃金制度の見直し(就業規則や賃金規定の制定又は改程)をすることが必要不可欠ですので、早めに当事務所にご相談ください。
1 新型コロナウイルスの感染対策として、テレワーク(リモートワーク)の導入が推進されています。テレワークを実施した労働者が1人以上いる場合には、�.謄譽錙璽�用通信機器の導入・運用、�⊇�業規則・労使協定等の作成・変更等に対し、上限100万円(補助率2分の1)の助成金を受けられる制度も始まっています。
2 テレワークの形態には、概ね、�〆濛雍侈魁↓▲汽謄薀ぅ肇�フィス勤務、��モバイル勤務があります。 まず、テレワークにも労働基準法が適用されますので、テレワークを導入する際には、雇用契約における就業場所としてテレワークを行う場所を明示しなければなりません。(モバイル勤務の場合は、就業場所についての許可基準を示した上で、「使用者が許可する場所」といった形で明示することも可能です。) テレワークの実施とあわせて、始業及び終業時刻の変更等を行うことを可能とする場合は、就業規則に記載するとともに、その旨を明示しなければなりません。
3 テレワークの場合も、使用者自ら、パソコンの使用時間の記録等の客観的な記録を確認し、適正に記録することが原則です。例外として、労働者の自己申告制による場合であっても、自己申告により把握した労働時間が実際の労働時間と合致しているか否かについて、必要に応じて実態調査を実施し、所要の労働時間の補正をする等の措置を講じなければなりません。
4 テレワークで生じやすい問題点として、「中抜け時間」がありますが、 労働者が労働から離れ、自由に利用することが保障されている場合には、休憩時間や時間単位の年次有給休暇として取り扱うことが可能です。一部の勤務時間だけでテレワークを行っている場合の移動時間については、使用者の指揮命令下に置かれている時間であるか否かにより、労働時間になるか、休憩時間になるかが変わります。テレワークを行う労働者についても、労使協定により、休憩時間の一斉付与の原則の適用除外とすることが可能です。
5 �‐霾鹹命�機器を通じた使用者の指示に即応する義務がない状態で、�⊃鏤�使用者の具体的な指示に基づいて業務を行っていない場合(業務の目的、目標、期限等の基本的事項を指示することは除く)には、労働基準法第38条の2で規定する事業場外労働のみなし労働時間制を適用することも可能です。
6 時間外労働については、事前申告し使用者の許可を得なければならず、かつ、その実績を事後報告しなければならないという就業規則等になっているにもかかわらず、労働者から事前申告がなかった場合又は事前申告内容が許可されなかった上に、労働者から事後報告がなかった場合で、一定の要件に該当する場合、当該労働者の時間外等の労働は、使用者のいかなる関与もなしに行われたものであると評価できるため、労働基準法上の労働時間に該当しません。もっとも、使用者が時間外等の労働を知り得なかったことや上限時間が設けられていないこと等が要件なので、注意が必要です。
7 長時間労働対策として、�〇�間外、休日又は深夜におけるメールを送付することの自粛を命ずること、��外部のパソコン等から深夜・休日はアクセスできないよう設定すること、��時間外・休日・深夜労働を原則禁止とすること又は使用者等による許可制とすること、�つ校�間労働が生じるおそれのある労働者や、休日・深夜労働が生じた労働者に対して、労働時間の記録や、労務管理システムを活用して注意喚起を行うことなどの措置を図ることが必要です。
8 テレワークに要する通信費等の費用について、労使のどちらが負担するか、また、使用者が負担する場合の限度額等については、就業規則等において定めておくことが必要です。
9 以上の通り、新型コロナウイルスの感染対策として、テレワークを導入する方法と注意点を説明いたしました。新型コロナウイルス問題がいつまで続くか分からない中、テレワークの導入は非常に重要な選択肢の一つですが、テレワークに潜む法的な問題点が多数存在することも事実です。テレワークを導入する際には、就業規則等の変更が必要になると思いますので、当事務所にご相談頂いた方が良いと思います。紛争が生じてしまった後では遅い場合も多いので、早急にご相談いただいた方が良いと思います。 以 上
1 新型コロナウイルスの影響で売り上げが大きく落ちており破産を考えているという事業者の方も多いと思います。
もっとも、まずは、どうやってこの緊急事態を乗り越えるかを検討して頂きたいと考えておりますので、現時点で国から公表されている支援策を簡単にご説明したいと思います。
2 まず、新型コロナウイルス感染症により影響を受けている中小企業者への資金繰り支援措置として、セーフティネット保証4号、5号、危機関連保証が発動されております。
この措置により、新型コロナウイルス感染症により影響を受けた中小企業者について、一般保証と別枠の保証が利用可能となりました。
例えば、セーフティネット保証4号とは、1年間以上継続して事業を行っており、売上高が前年同月比20%以上減少等の場合、中小企業・小規模事業者の資金繰り支援措置として、一般保証とは別枠で融資額の100%を保証する制度です。
また、創業1年未満の事業者等であって、新型コロナウイルス感染症の影響により、経営の安定に支障をきたしている創業者等も利用できるように、認定基準について運用の緩和がされています。
例えば、危機関連保証とは、最近1か月間の売上高等が前年同月比で15%以上減少等の場合、信用保証協会が通常の保証限度額とは別枠で借入債務の100%を保証する制度です。
セーフティネット保証5号とは、3か月間の売上高等が前年同期比で5%以上減少等の場合、信用保証協会が通常の保証限度額とは別枠で80%保証を行う制度です。
3 また、新型コロナウイルス感染症特別貸付があります。
これは、新型コロナウイルス感染症による影響を受け最近1ヶ月の売上高が前年又は前々年の同期と比較して5%以上減少等の場合、日本政策金融公庫等が、信用力や担保に依らず一律金利とし、融資後の3年間まで0.9%の金利引き下げを実施する制度です。
さらに、特別利子補給制度があります。
これは、「新型コロナウイルス感染症特別貸付」により借入を行った中小企業者のうち、
�仝朕融�業主(フリーランス含み、小規模に限る):要件なし
�⊂�規模事業者(法人事業者):売上高15%減少
�C羮�企業者(上記�´�を除く事業者):売上高20%減少
に対して、利子補給(利子に相当する金額を給付すること)を行う制度です。
これらを併用することで、実質的に無利子・無担保の貸付けとなります。
4 上記でご紹介差し上げた支援策は、令和2年3月13日時点のものですが、今後も拡充する可能性がありますので、詳細は経済産業省のホームページをご覧ください。
https://www.meti.go.jp/covid-19/pdf/pamphlet.pdf
重要なことは、コロナウイルスで売り上げが落ち込んだとしても、様々な観点から経営の立て直しを検討して頂くことだと思います。
場合によっては、破産も含めて検討しなければならなくなる可能性もありますが、当事務所は、事業再生・破産ともに得意としておりますので、早めにご相談ください。
一. これまでも複数のコラムの中でお話ししている通り、当事務所は、営業秘密や機密情報を持ち出されたり、顧客を奪われたりする等の競業行為をされた場合に交渉、訴訟や刑事告訴などを行い、多数の成果を挙げています。
また、平成31(2019)年1月23日、経済産業省が営業秘密管理指針を改定した際には、当事務所が勝訴した判決が「参考裁判例」として掲載されています。
このことは、いかに当事務所が、営業秘密の持ち出しや情報漏洩・情報流出、競業行為などの不正競争に関し、豊富な経験があり、得意としているかを表していると言えます。
当事務所は、依頼者のために手間を惜しみません。
二. 終身雇用制が限界を迎え、雇用が流動化し、従業員や役員(取締役・監査役)の転職などが一般的になりつつある中、情報漏洩や競業行為に関し、当事務所にご相談いただいている案件数も増えております。
近時の裁判例をご紹介しますので、退職した元従業員や取締役等への対応の参考にして頂き、当事務所にご相談ください。
近時、社会的に営業秘密漏洩が問題視されていることから、情報が重要であり、元従業員が秘密として管理されていることを認識していた場合には、アクセス制限が不十分であること等の事実があったとしても、損害賠償請求が認められている裁判例が少なくありません。
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損害賠償請求事件 平成29年9月20日東京地裁判決 |
295万8300円 |
専務取締役として書店システム部門を統括する立場にあったこと、月額賃金100万円とする雇用契約を締結していること等を理由に競業避止義務を定める就業規則を有効とした。 元従業員が、ブログやサイトで上司によるパワハラ、退職勧奨の名目での解雇、解雇予告手当や退職金の不支給があったことを記載したことが信用毀損と判断され、架空の売り上げを計上したことが善管注意義務違反と判断された。 |
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損害賠償等請求 平成29年10月19日大阪地裁判決 |
500万円 使用・開示の差止め 複製物の廃棄 |
客観的にアクセス制限の措置が講じられていたこと、誓約書を提出させていたこと、秘匿の必要が高い情報であること、消去データの復元・解析が困難となるような方法で消去していること等から、営業秘密であると認めた。 パスワードが設定されておらず、複製・保存することが自由であったとしても、元従業員が当然に秘密として管理されていることを認識していれば足りると判断した。 |
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損害請求等 平成29年10月27日東京地裁判決 |
2694万1631円 |
防犯カメラシステム事業の責任者であり、元請2社から下請業務を受注すべく、元請2社との打合せや下請業務の準備を行ってきていた以上、雇用者の営業上の利益に反する競業行為を差し控えるべき競業避止義務等を負っていた。 それにもかかわらず、元請2社と交渉を行い、元請2社と被告会社との下請契約を成立させたことが不法行為であると判断され、逸失利益が損害賠償請求として認められた。 |
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差止請求等 平成30年1月19日東京地裁判決 |
販売行為、販売行為を行う法人に対する事業資金提供行為、支払保証行為及び取引先の紹介行為の差止め |
営業秘密であるとは認められなかったものの、取締役として営業を中心的に担っており、取り扱う製品の商流や取引先等も熟知していたこと、本件交渉の過程においては、競合する会社の設立をしないことを申し出たこと、合意書に違反することを認識しながら競業をしたこと等を理由に、競業避止義務に関する合意書の有効性及び差止請求権を認めた。 |
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損害賠償請求事件 平成30年3月5日大阪地裁判決 |
�。械隠庫�6491円 �■隠沓緩�円 ��46万円 �ぃ毅暇�円 |
本部において顧客情報を一元化してデータ管理しており、就業規則において顧客情報の開示等を禁止することに加え、退職従業員に対しても、顧客情報を漏えいしないことを誓約させるなど、規範的に管理していること、従業員らにとっても、それが秘密管理の対象とされるべきものであることは容易に理解し得ること、情報として重要であること、小規模の事業所なのでアクセス制限がなされていなかったとしても秘密でない扱いとは言えないこと等を理由に営業秘密として認め、被告の得た粗利益、違約金、弁護士費用等を損害として認めた。 |
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損害賠償請求事件 平成30年 3月15日大阪地裁判決 |
�。沓伊�1250円 �■横庫�5050円 |
被告が元代表取締役であったこと、元代表取締役として、顧客情報が記録されたファイルにパスワードを設定する措置を自ら採っていたこと、業務受託者との契約書の中で、原告の企業秘密の漏洩を禁じていること、企業秘密の中には有用性と非公知性を有する顧客情報を含むことを想定していたと推認されること、誓約書を作成していること等から営業秘密として認めた。 |
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損害賠償請求等事件 平成30年3月26日知財高裁判決 |
169万9467円 製造・販売の差止め |
就業規則で秘密保持義務を課し、情報セキュリティ教育を実施し、本件情報をいずれも秘密と指定し、社内ファイルサーバ内のフォルダにアクセスできる従業員を限定してること等から営業秘密として認めた。 アクセス権限のない従業員がアクセス可能な従業員からデータをプリントアウトしてもらうといった運用が業務上の必要に応じて行われることがあったとしても、これをもって秘密管理措置が形骸化されたとはいえないと判断した。 |
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損害賠償請求 平成30年3月28日東京地裁判決 |
5471万3160円 |
プロバイダー事業等を目的とする株式会社である原告が、原告の元取締役兼営業本部長である被告において、原告の営業秘密に当たる顧客情報を不正に入手して競合他社に売却したと主張して請求した事案である。 顧客から多数の解約申出を受ける状態にあったこと、当時、被告は未だ逮捕されておらず他の競合他社に重ねて顧客情報を売却することが可能な状態にあったこと、プロバイダー事業に致命的な悪影響を与えるおそれがあったこと、総務省から漏えいした可能性がある顧客全員に対応するよう口頭で指示されたこと等から、顧客対応費用等の損害賠償を認めた。 |
以上