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前回のコラム「SDGs(持続可能な開発目標)」の続き

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所感
  1.       前回のコラム「SDGs」について書いた後、いろんなところで「SDGs」の語を目にし、聞くようになりました。「SDGs」については、小学校の授業でも教えることがあると聞いて自分の勉強不足を反省しております。しかし、そもそも「持続可能な開発目標」という日本語の説明もあまりいいとは思いませんが・・。
     先日、日本経済新聞で、3面も使って奈良の鹿達との交流について「SDGs」の側面から説明しているのに驚きました。
     10年以上前になりましょうか?私も奈良の鹿を見たくて、妻とともに泊りがけで奈良に行ったことがあります。鹿との付き合い方を勉強して、春日大社と公園を歩き、鹿と遊んだことがあります。この春日大社とともに鹿が神聖視されるようになったと聞いておりますので、人と鹿との交流は1200年以上の付き合いということなりますね。
     新聞記事によりますと、奈良の町の民家が鹿を守るために「ならまち格子」という独特の風情のある太い格子を使っていると写真入りで説明がありました。奈良に行ったのに、風流な町家だなと思うだけで、その理由まで詮索しませんでした。残念なことです。
  2.    奈良の町の何が「SDGs」なのか?新聞記事で紹介されている奈良教育大学准教授中沢静男氏の論を紹介しておきます。
     「奈良公園の芝はいつもきれいに刈られ、鹿の糞もいつの間にかなくなる。これは公園では鹿が芝を食べるので芝刈りをする必要がなく、糞はさまざまな種類の糞虫が分解し、それを肥料に芝がまた育つからだ。持続可能な循環があるからだ。」
     「奈良は鹿の立場で制度やシステムを作ってきたからこそ、共生が可能になった。」
     昨年夏から、体験型ツアー“奈良「SDGs」学ぶ旅”を始められたそうです。
     以上のような分析を読んでいて気付きました。私が農業に思い入れを持ち、農業に関係するコラムを、何回も書いてきました。これらの有機農業や工夫された農業も「SDGs」としての持続可能な開発から論じられるように思います。
     「SDGs」、すなわち持続可能な開発目標は、私たちの身近にあるのではないかと思うようになりました。
  3.    前回のコラムで「SDGsアクションプラン」の内容を紹介しましたが、私が自分のこととして非常に衝撃を受けたことからお話ししましょう。それは△痢崘齢や性別、人権、民族、出自、宗教或いは経済的地位等で差別しない社会を作る」という項目で、性別で差別してはならないというものに該当します。
     私が、司法試験に合格後、司法研修所というところで2年間修業した時期のことです。当時の司法試験の女性合格者は1割程度でありました。この将来の法曹界を荷われる女性合格者の一人が、既に結婚はしているが名字を変更することに反発され、戸籍入籍はしていないということに衝撃を受けました。私もすでに結婚していて、彼女の疑問に素直に答えられる精神状態ではありませんでした。このような制度や慣習に何の疑問も抱かなかったというのが正直なところでした。
     この方は、今も事実婚のままで夫婦共に大活躍されています。
     コラムにも書いておりますが、この当時の司法修習生の間で、「女性差別を論じるという集まり」が作られておりました。男性仲間達に懇願され一回だけその議論に参加しました(上記の事実婚については、この議論の後、その方と面識を得てから知ることになるのですが)。当時の議論は、民法第772条の「嫡出子推定規定」や同733条の「再婚禁止期間」等も話題となっていたと記憶しております(民法772条では、前夫の子と推定されるため、これを拒絶して無戸籍となる)。
     今回やっとこれらの民法規定が見直されようとしておりますが、これらの民法規定は明治時代から続く因習のような決まり事です。私たちの意識の変革も求められていると考えております。
  4.    当時、問題になったことの一つとして、無戸籍者の問題もありました。
     4年前、20181126日及び1225日掲載の当コラム(「この1年間で出された濱義之さんの本 その1」及び「同 その2」)において、無戸籍者の問題について書いております。当時は、民法772条関係だけに及ばず、外国人と言われるが日本人と同様に暮らす人々にも関心がありました。このことが題材になっている濱さんの出版された小説「爆裂通貨」、「最恐組織」を紹介したいという思いもあったのでしょう(今読んでも面白いですよ)。
     ただ一つ注意するべきことがあります。
     今回の民法改正に際して報道されている無戸籍者の人数が大きく違っているのです。私が4年前のコラムでは無戸籍者1万人程と書いているのですが、今回の民法772条改正関連では僅か825人となっているのです(法務省発表数字とのこと)。
     法務省は、海外の人たちで日本人と同様に生活する人々は統計に取っていないのでしょうね。当時は、このような方々の日本における取り扱いが焦点になっていた側面もありました。当時のコラムでは、私が他国の戸籍について裁判をした事例も掲載しております。
  5.    今回は、いろいろと目にされるであろう「SDGs」活動について、再度書かせていただきました。
     できれば、私が希望を託す農業に関係した「SDGs」活動も目にしたいと念願しております。

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