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コラム - 202306のエントリ

1.   近時、マンション管理に関する報道が多いですね。
新聞報道で多いものは、マンション管理に関する組合総会の議決権の不合理に関係するものが目につきます。
 「マンション管理適正化法の改正概要」が、その内容の中心ですが、その内容を分かりやすく言うと、マンションの共有部分の修繕や建て替えを容易にしようというものです。確かに、これまでのマンション管理組合総会の議決権の縛りは、きついものがありました。例えば、共有部分の修繕決議をするためには、これまで所有者の過半数の賛成が必要で、欠席者は提案に対して反対とみなしていますから、共有部分の修繕決議はなかなか難しいものがありました。
 タワーマンションでなくとも、部屋ごとに所有者がいらっしゃるとしますと、大変な数の所有者になります。しかも、その所有者の方が賃貸収入を期待される投資家であるとしますと、費用のかかる修繕議案なら欠席される確率が高くなるでしょう。
 相当、昔のことですが、共有部分である廊下の手すりが、壁の一部とともに破損した事案で、老人や子供が手すりに触ると危険な状況になっていたマンションがありました。居住されている人から、管理組合に修繕依頼をされていましたが、議決権数が厳しくて修繕が放置されている事案でした。その方は、管理組合総会に出席されて厳しく修繕依頼を申し立てされていましたが、それでも対応が不十分でしたので、当該マンションの管理会社である会社の株主総会にまで出席されて不満を訴えられたのです。管理会社も修繕すべきであると管理組合に申し出をされていましたが、その方が、上記返答に納得される訳がありません。株主総会は大荒れになりました。管理会社の要請で株主総会に出席していた私は、大変な思いをしました。

2.   今回のようなテーマですと、書くことが大変多いのです。従って、初回は、実際の管理会社の実務的な側面から紹介しましょう。
 管理会社は、マンションに常駐する管理人を派遣するのが通常でしょう。現場に常駐して日々の管理業務をするということは大変なことなのです。マンション居住者のために、マンションの入り口から郵便受け等をチェックすることなど常識でしょう。掃除をして、水撒きをしていたら、自転車に乗った通行人にかけてしまった事例がありました。内容証明で損害賠償を請求されましたが、そもそもマンションの建物内部の水撒きでしたから、謝罪をして済みました。
 マンションの建物内部の事案ということで思い出しました。
 当該マンションは巨大で、ビルの中ほどに潜り通路を設け、公園のようになった構造になっておりました。この通路に、近所の方が愛犬と散歩をされるたびに一休みされるのですが、居住者が、この犬に度々吠えられるという事案がありました。管理人は、近所の方に休憩しないでほしいと告げたことから問題が生じました。そもそも、この通路はマンションの居住者のための憩いの場所ですから、居住者でない方の愛犬の休憩場所とならないということで解決した事案がありました。
 本当に、近隣の方との付き合い方も問題になります。大きなマンションですから、植木も多く「葉を刈るように」などという苦情も多く、近所の方との関係から、随分前になりますが、カメラの設置を巡る紛争もありました。
 最近の問題ですが、この管理人の成り手が不足しているのです。厳しい労働に見合うだけの給与も低く、人材確保で苦労しているという新聞報道もありました。定年後のシニア世代の応募が減少しているとの内容でした。 

3.   管理会社の業務として、居住者の監督のような業務もあります。
 部屋の中で、犬や猫を大量に飼っておられる居住者がおられました。隣や下の居住者から苦情が絶え間なく、交渉をしても解決の目途が立ちません。管理費すら支払われなくなりました。裁判所の許可を得て立ち入り検査をした事例がありました。大勢で立ち入り調査をした際、窓から逃げ出す猫達を目撃して、複雑な思いをしたことが忘れられません。
 また、居住者との連絡が取れず、周囲から変な臭いがするという苦情もありました。警察同伴で鍵を開けて入室したことが何度もあります。管理会社の担当社員がどんどん入っていき、勝手に書類を見たりすることで注意したこともあります。事件の可能性があるから、現場の保存や、余計な指紋を残さないようにというような基本的な注意力がないことに驚きました。つまり、民間の管理会社ですから、事件或いは犯罪というような可能性に思い至らないのですね。
 次回もご期待ください。

 

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