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コラム - 202304のエントリ

1.   本年、元旦の新聞で「自治体アンテナ店、初の減」という記事が掲載されていました。自治体アンテナ店とは(通常、「アンテナショップ」と言います)、日本の各地域での名産品が各自治体の創意工夫により、種々展示されているのです。各地域の宣伝活動を目的として経営されているのです。
 私の故郷である兵庫県のアンテナショップには、これまで何度も通っておりました。でも、これは、私の個人の趣味でしかないと思い、コラムの材料としては、皆様にあまり関心をもってもらえないだろうと勝手に考えておりました。
 ところが、日本弁護士連合会の今月のメールマガジンには、日弁連の副会長の方のエッセーが掲載されておりました。
 「旅先?美味探訪」と題して「東京に居ながら、各地の特産品を味わうことができる」という興味深い内容でありました。アンテナショップの紹介をされており、私と一緒だと嬉しくなりました。

2.   実は、私は、有楽町駅前「東京交通会館」にあった兵庫県のアンテナショップ「兵庫わくわく館」に行くのが趣味の一つでした。弁護士会館から歩いてもいける距離です。元気な頃は、弁護士会館から日比谷公園を横切って、何度も通いました。
 昨年の夏、病後の症状も改善し、久しぶりに弁護士会に行った帰り、有楽町まで足を延ばしてアンテナショップを訪問したのです。ところが、有楽町の駅を出たところにあった兵庫県経営のアンテナショップは閉鎖されてしまって無いのです。ショックでした。
 冒頭で紹介しました元旦の新聞報道によりますと、昨年の春、閉鎖されたようです。

3.   兵庫県のアンテナショップでは、私の生まれ故郷である但馬の名産品を見たり買ったりしておりましたが、淡路島の名産品が大量に置いてあり、つい買ったこともあります。
 皆様、淡路島のイメージとしては、瀬戸内海の島という感じで、海産物の名品を想像されませんか?もちろん、海産物も置いてありましたが、玉葱などの農産品も多くてびっくりした記憶があります。確かに、淡路島と言っても広さは但馬と変わらないでしょうから、島の中に入れば農作業が中心の生活になるのでしょうね。
 淡路島には、兵庫県人として一度は行ってみたいと考えておりました。神戸から「神戸淡路鳴門自動車道」を使って明石海峡を渡り徳島まで足を延ばすのですが、鳴門海峡を通過すると言えば、鳴門の渦潮は是非見たいと思っておりました。
 私は、何度も当コラムで紹介しております、武市半平太の子孫である武智先生の故郷、高知まで足を延ばしたいと何度も考えておりました。高知には若い時代、一度だけしか行ったことがなく、それも仕事で行ったために何も見る余裕がありませんでした。
 種々の報道によりますと「神戸淡路鳴門自動車道」を使って高知に行くのにそんなに不便ではないようです。

4.   実は、淡路島をよく知るためには良い機会と考え、司馬遼太郎著作「菜の花の沖」6巻を読みました。
 江戸時代の終わり頃、淡路島の庶民として生まれた高田屋嘉兵衛(函館までの海の航路を開拓し、函館市の生成に寄与した海の商人です)を主人公とする物語です。高田屋嘉兵衛が淡路島の生まれと聞いて読書意欲が掻き立てられたのですが、出生地である淡路島の「都志の浦」(「つしのうら」と読みます)を探すのに大変苦労しました。場所を地図で特定するだけでも大変でした(小説だから文句言えないよね)。
 淡路島を知ってもらうために「菜の花の沖」の4巻の最初の部分、1ページ目を紹介しましょう。
 「淡路の島々は、ちぬの海(大阪湾)をゆったりと塞ぐように横たわっている。北にむかうほど長く細く、逆に南へむかえば地がひろく、野がひろがり、水田が空の色を映している。北端の岩山は感覚として触角のように鋭い。わずか一里のむこうに本土の車馬の往来するのが見え、そのあいだを明石海峡の急流が流れており、本土に変化があればすぐさま響いてしまう。」 

5.   最後になりますが、淡路島の実際を知るためには、ゆっくり、旅をするしかないことが分かりました。
 そもそも、神戸から「神戸淡路鳴門自動車道」を使って明石海峡を渡り、徳島まで足を延ばすとということは変わりなくやってみたいのです。でも、このコラムを書いていてネットで調べてみると、淡路島は島全体が観光地と言っていいのではないでしょうか(つい私の故郷と比較してしまうのですが・・)。
 この自動車道は、淡路島の中心を走っております。ネットを調べる前は、南あわじ市で、世界最大の渦潮を見たいと考えていた程度でしたが、このコラムを書き終わるころには、もっとゆっくり、観光するべきであると、反省しております。観光スポットが、たくさんあることが分かったからです。

 

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