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コラム - 201901のエントリ

一.  これまでもいくつかのコラムの中でお話ししている通り、当事務所は、退職者の不法行為や不正競争行為に関して訴訟や刑事告訴などを行い、東京地方裁判所や知的財産高等裁判所で勝訴判決を得るなど多数の成果を挙げています。

二.  当事務所にご相談いただいている案件数も非常に増えておりますが、元役員(取締役)に関するご相談も多くなっています。
 そこで、近時、元役員(取締役)との関係で行われた裁判例をご紹介させて頂きます。
 裁判所がどのような事案でどのような判断を下しているのかを知り、有利になるように裁判例を使いこなすことこそが良い結論を導き出す要因の一つだと思います。

損害賠償請求

平成22年7月7日東京地裁判決

5486万8288円

取締役の地位にありながら、重大な影響を与える移籍について、他の取締役に対して隠密理に計画を進行させ、その最終段階で不意打ちのような形でこれを明かしたものであって、会社に対して著しく誠実さを欠く背信的なものであるといわざるを得ないこと等を理由として不法行為を認めた。

損害賠償請求

平成22年3月4日東京地裁判決

2954万7720円

 

在籍中であったにもかかわらず、その立場を利用して派遣エンジニアを不安にさせ、その不安に乗じて勧誘を行った行為態様が悪質であること、会社に引き抜き防止の措置をとる機会を与えないよう秘密裏に一斉の引き抜き行為を行ったこと、引き抜き人数も20人と少なくないことに関し、社会的相当性を欠く違法な行為であると判断した上で、元代表取締役にも連帯して賠償する責任を負わせた。

差止請求及び損害賠償請求等

平成28年4月18日東京地裁判決

401万9542円など

元代表取締役が、株主総会の承認を受けることなく、自分に対してA店の事業譲渡を行ったことが利益相反行為に該当すること、原告の取締役でありながら個人としてA店の営業(競業取引)を行った行為が原告に対する競業避止義務違反に該当すること等を理由として損害賠償を認めた。

損害賠償請求

平成29年9月20日東京地裁判決

295万8300円

ブログやサイトにおいて、自らの精神障害の原因について、周囲の無理解や会社在職中の上司の罵倒、パワハラであったこと、会社から勧奨退職の名目で自らが解雇され、他にもそのような従業員がいたこと、会社において損益の改善のために人員削減がされ、離職率が高いことなどを記事として掲載したこと等に関し、損害賠償を認めた。

損害賠償請求

平成26年7月17日大阪地裁判決

原告Aに対して200万円

原告Bに対して110万円

会社の教材利用行為一切が著作権侵害であることを、取引先、監査法人、証券取引所等に吹聴して回ることにより、原告A及び原告Bの教育事業に進出して自らと競合することを妨害しようとしたものと解さざるを得ず、その態様は、会社らに対する敵意、害意を伴う執拗かつ悪質なものであると判断して不正競争防止法違反を認めた。

損害賠償請求

平成27年9月17日東京地裁判決

100万円

著作権侵害が無いにもかかわらず、「添付警告書を発送しました。同警告書の記載のとおり、著作権侵害の可能性があります。」などと記載した通知を行ったことに関し、不正競争防止法違反行為であると認めた。

損害賠償

平成23年4月28日大阪地裁判決

13万円

 

元取締役が、会社が「粉飾決算」をしていると発言した事実が不正競争防止法違反として認められた。

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 以 上

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一.    当事務所が数多くの立退案件を取り扱っていることは、これまで様々なコラムでお話しした通りです。

二.    そして、立退料に相場が無いということもお伝えしている通りです。

 このことは、当事務所において、不動産業者などの賃貸人から依頼された際には立退き料0円で解決していることもありますし、賃借人から依頼された際には立退き料として月額賃料の200ヶ月分で解決したこともあること等からご理解頂けると思います。

三.    不動産業者などの賃貸人の立場に立って解決する場合であっても、賃借人の立場に立って解決する場合であっても、具体的に近時の裁判例がどのように解決しているのかを知ることが最も重要です。

 裁判所がどのような事案でどのような結論を取っているのかを知り、依頼者にとって有利になるように裁判例を使いこなすことこそが、良い結論を導き出す要因の一つだと言えるからです。

そこで、本年も、近時の裁判例をご紹介することに致します。

立退き料

平成28年5月12日東京地裁判決

1億3313万円

 

 

本件ビルは老朽化しており、耐震強度も低いから、補強工事或いは建替えの対象と考えられ、耐震工事に2億円程度の費用と7か月程度の工期を要する。

しかしながら、本件ビルの建替えを等価交換方式で行い、敷地はディベロッパーに売却することを予定していることを考えると、上記の事由のみで正当事由があるとはいえない。

内装費2010万1000円、家賃増額分の補填分4276万8000円、営業補償1557万2496円、借家権価格5290万円とした上で、そのうち約9割を賃貸人が負担して立退き料を支払う必要があると判断した。

立退き料

平成28年3月18日東京地裁判決

3000万円

大地震時に崩壊する可能性が高く、非常に危険であること、補強工事を施しても、一時的な安全が保持されるに留まり、耐震性の問題が解決されないにもかかわらず、2億4000万円以上の費用を要すること等から、営業休止補償、工作物補償などを立退き料とした。

立退き料

平成28年5月23日東京地裁判決

2500万円

本件建物は地震の震動等に対して倒壊する危険性が高いところ、本件建物について耐震補強工事を実施することは経済的合理性を欠くと判断した。

工作物補償1562万円のほか、“移転後の店の売上げが現在の水準に回復するまでの間に発生する減収分に相当する金額”の営業補償を認めるべきであり、その金額は、店の1年間の営業利益の25%をもって相当とする等と判断した。

立退き料

平成28年1月12日東京地裁判決

1000万円

消防法違反行為が債務不履行解除に該当しないと判断した。

本件ビルは、平成25年の時点で建築後48年余りが経過し、鉄筋コンクリート造の建物であることを考慮しても残存する耐用年数はわずかであると認められると判断した。

不動産鑑定士が本件建物の老朽化に伴う立退料について、鑑定評価額を705万円としたこと、賃借人が本件建物以外の場所において本件店舗と同様の営業をする場合、相当額の営業上の損失及び移転費用を要することが見込まれること等の諸般の事情を考慮して、立退き料を1000万円とした。

立退き料

平成27年10月15日東京地裁判決

840万円

立ち退くにあたって必要となる費用のうち、帰責性の割合として7割に相当する部分について、賃貸人が立退料として提供することが必要であると判断した。引越に伴って生じる実費として950万円、移転に伴って生じる人件費として250万円と判断した。

立退き料

平成27年12月16日東京地裁判決

530万円

耐震上の危険性の高い建物であること等から、借家権価格を立退料として補償する必要があるとまではいえないと判断した。移転費用を276万4300円、移転に伴い就業できなくなると見込まれる日数は5日程度と認めるのが相当であるとした上で、就業不可に伴う損失補償33万9000円、収益減補償は36万円等を認めた。

立退き料

平成28年3月15日東京地裁判決

60万円

最も高い月額4万5000円の物件を基準とし、本件部屋の賃料月額3万3000円との差額の月額1万2000円を2年程度補填するものとし、新契約に要する敷金礼金を各1か月程度として積算した上、これに転居費用等を合わせ、立退料を60万円と判断した。

立退き料

平成27年11月4日東京地裁判決

正当事由なし

賃貸人は立退き料600万円を提示していたものの、賃貸人の孫の転居は、賃借人の退去が確定してから計画を具体化するものであり、喫緊の必要性があるとまでは認められないのに対し、賃借人は、3世代5人の家族とともに、現に本件土地を生活の本拠とし、他に不動産を所有していないこと等から、立退きを認めなかった(地代:月1万3988円)。

立退き料

平成28年1月28日東京地裁判決

正当事由なし

賃貸人は、立退き料8億円を提示したものの、耐震性の問題については、補強工事によって対応できること、再入居の提案がなされなかったこと、賃借人にとって、知名度を上げ、会社全体の営業規模を将来にわたって拡大する上で無くてはならない店舗であり、他では代替し難いものであること等を理由として、立退きを認めなかった。

請求棄却

平成27年9月25日東京地裁判決

正当事由なし

 

賃貸人が本件建物を使用する必要性(賃貸人自身が生まれ育った本件建物に戻り、離婚して生活の苦しい親族と同居するという事情)は、一応は認められるものの、それが緊急性を有する程度までに至っているとはいえない反面、賃借人が本件建物を使用する必要性は、賃借人における投下資本の内容(1300万円)や本件建物からの収益(月50万円)、本件建物の代替建物確保の不確実性等の事情に照らしても、強く保護されるべきであること等から、立退きを認めなかった。

お電話でのお問い合わせ:03-3341-1591

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