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コラム - 201809のエントリ

  

一.  前回のコラムにおいて、会社がパワハラ問題にどのように対処すれば良いかという話を書きましたが、今回のコラムにおいてはセクハラ問題を書こうと思います。
いうまでもなく、セクハラ問題も、パワハラ問題に並んで大きく報道されている問題の一つです。
近年も、ハリウッドにおいて「#Me Too」運動が起こったという報道を始めとして、日本においても定期的に大きく報道されています。
セクハラ問題については、パワハラ問題に比べれば長い歴史がありますが、先進的なハリウッドにおいてもこのような問題が起きているわけですから、日本においてもいくらでも起きる可能性があります。
セクハラ問題についても、会社には職場環境に配慮する義務がありますので、会社自身が損害賠償義務を負う可能性がありますし、「炎上」リスクも大きいです。
会社としては、セクハラ問題を軽く考えることなく、しっかりと適切な対処をしていかないと足元をすくわれることになりかねません。
 
二.  では、セクハラとは何でしょうか。
これほど大きく報道されている割に正確に理解している人は極めて少ないように感じます。
セクハラについては、「職場」において行われる「労働者」の意に反する「性的な言動」と定義されることが多いようです。
ここで重要なことは、勤務時間外の宴会であっても職場の延長に当たるものであれば「職場」に当たりますし、女性から男性に対する行為や同性間における行為もセクハラに当たり得ます。
最近ではLINEなどのSNS(ソーシャルネットワーキングサービス)で、手軽に(?)セクハラをしてしまう人も増えています。
 
三.  セクハラの中には、マタハラ(妊娠、出産、育児休業等に関するハラスメント)も含まれます。
マタハラとは、主に「職場」において行われる上司・同僚からの言動(妊娠・出産したこと、育児休業等の利用に関する言動)により、妊娠・出産した「女性労働者」や育児休業等を申出・取得した「男女労働者」等の就業環境が害されることです。最近では、上司の男性から「俺は彼女が妊娠したら俺の稼ぎだけで食わせる」と言われた事件において、裁判所でマタハラであることが認定されたと報道された事件もありました(平成30年9月12日付け朝日新聞朝刊)。
平成29年1月1日に施行された法律及び「雇用管理上講ずべき措置についての指針」によれば、会社には、〜蠱漫紛貍陲魎泙燹砲鳳じ、適切に対応するために必要な体制の整備、▲魯薀好瓮鵐箸砲かる事後の迅速かつ適切な対応、ハラスメントの原因や背景となる要因を解消するための措置を取る必要があることとされていますので、注意が必要です。
もっとも、何でもかんでもマタハラに該当するというわけではありません。
業務分担や安全配慮等の観点から、客観的にみて、業務上の必要性に基づく言動によるものについては、マタハラには該当しません。
例えば、業務状況を考えて、上司が「次の妊婦健診はこの日は避けてほしいが調整できるか」と確認することはマタハラには該当しません。
マタハラで違法と言われるのは問題ですが、過剰に反応しすぎて会社の運営に支障をきたすことも良くありませんので、どういう場合にマタハラになるのかをしっかり確認し、マタハラにならないように会社としての方針を確立することが重要です。
 
四.  会社がセクハラやマタハラに対処しなかった場合のリスクが非常に高まっている以上、顧問弁護士と一緒にしっかりと対処法を確認していく必要があります。
また、会社にはセクハラやマタハラを防止するために策を講じる義務がありますから、弁護士にハラスメント研修の講師をしてもらい、従業員に正確な認識を持ってもらうということも重要です。
残念なことに既にセクハラの被害申告や苦情を受けてしまった場合には、当該行為が本当にセクハラなのかをしっかり調査した上で、適切な対応を行う必要があります。
セクハラを軽く考えてしまうと、会社が損害賠償義務を負うだけでなく、「炎上」してしまい、とんでもない目に遭ってしまいます。
 
五.  当事務所は、顧問会社の実態に合わせ、顧問会社に出向いてハラスメント研修の講師を行ったり、セクハラの被害申告を受けた場合にも本当にセクハラなのかをしっかり調査確認した上で様々な対応を行なったりしております。
会社においては、パワハラだけではなく、セクハラに関するリスクも非常に高まっていることを理解して頂き、一度当事務所に御相談頂けると幸いです。
                         以 上
 
 

 

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一.       今年ほどパワハラに関する報道が多い年もないのではないでしょうか。史上初のオリンピック4連覇を果たした伊調馨選手に対するパワハラにはじまり、ボクシング協会や体操協会においてもパワハラの問題が大きく報道されています。企業にとっても無視できるような社会情勢ではなく、パワハラを行っていたという報道がなされた企業が「炎上」してしまうこともしばしばです。
 「炎上」してしまえば、会社としての信用力を大きく失墜させ、良い人材が集まらなくなり、企業としての競争力も低下させてしまいます。
 法的にも、会社には職場環境に配慮する義務があり、損害賠償義務を負う可能性がありますが、それ以上にパワハラを甘く見ていると大変な目に遭う時代になってしまいました。

二.       ところで、そもそもパワハラとは何でしょうか。
 これほど大きく報道されている割に正確に理解している人は極めて少ないように感じます。
 平成24年1月に厚生労働省のワーキンググループは、「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・身体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為である」と定義しました。
 ここで重要なことは、キャリアや技能に差があり、実質的な影響力があれば、同僚の間や、部下から上司に対してであっても、パワハラが成立し得るということです。また、「職場」といっても、打ち合わせをする飲食店や宴会においてもパワハラが成立します。

三.       他方で、業務上必要な指導の場合、相当性を欠かない範囲であれば、相手がどのように感じたとしてもパワハラには当たらないということも非常に重要です。会社がパワハラ問題に対応しようとするときに、一番難しい問題がこの点です。
 仮に業務上必要な指導までパワハラであると言ってしまった場合、上司は何も指導ができないことになってしまいます。一生懸命指導してもパワハラだといわれるのであれば、リスクを避けるために指導をしたくない、なるべく見て見ないふりをするという上司が出てくるのは当然のことです。これではまともな人材は育たず、まともな会社になりません。
 要するに、会社とすれば、単に「パワハラはいけません」と言うだけではなく、具体的にどのような問題がパワハラとして問題になるのかを適切に把握し、どのような指導をするべきかをしっかりと認識していかなければならないわけです。

四.       厚生労働省は、パワハラを以下の6つの類型に分けています。

        身体的な攻撃(暴行・傷害)

        精神的な攻撃(脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言)

        人間関係からの切り離し(隔離・仲間外し・無視)

        過大な要求(業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害)

        個の侵害(私的なことに過度に立入ること)

        過小な要求(業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと)

の6つです。
 何となく問題がありそうな内容が並んでいますが、通常、これだけ聞いても具体的にどのような場合にパワハラになり、具体的にどのように指導していけば良いのかはわかりません。

五.       会社がパワハラに対処しなかった場合のリスクが非常に高まっている以上、具体的にどのような場合にパワハラになるのか、どのような指導をしていけばよいのか、ということは顧問弁護士にしっかりと確認していく必要があります。
 また、会社にはパワハラを防止するために策を講じる義務がありますから、弁護士にハラスメント研修の講師をしてもらい、管理職に正確な認識を持ってもらうということも重要です。
 残念なことに既にパワハラの被害申告を受けてしまった場合には、当該行為が本当にパワハラなのかをしっかり調査した上で、適切な対応を行う必要があります。
 冒頭でも述べましたが、パワハラを甘く見ると、会社が損害賠償義務を負うだけでなく、信用力も失墜し、とんでもない目に遭ってしまいます。

六.       当事務所は、顧問会社の実態に合わせ、顧問会社に出向いてハラスメント研修の講師を行ったり、パワハラの被害申告を受けた場合にも本当にパワハラなのかをしっかり調査確認した上で様々な対応を行なったりしております。
 会社においてパワハラに関するリスクが非常に高まっていることを理解して頂き、一度当事務所に御相談頂けると幸いです。

以 上

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