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御社の取引が下請法違反かどうかを是非確認して下さい。

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顧問弁護士の選び方
 
一 平成28年12月に下請法(正確には「下請代金支払遅延等防止法」)の運用基準が改正されてから既に1年が経過しますが、まだ浸透しきっているとは言えないようです。
大きな会社(親事業者)からも中小企業(下請事業者)からも様々なご相談があります。
  そこで、本コラムにおいては、下請法について説明したいと思います。
 
二 下請法は、独占禁止法を補完する法律と言われています。
  もともと優越的な地位を濫用する行為を取り締まっている独占禁止法という法律がありますが、独占禁止法は様々な事情を総合的に考慮して違法かどうかを判断することになるため、判断が容易ではありません。
  そこで、親事業者と下請事業者の資本金を形式的に比較し、下記表のような状況にある場合には、下請法が適用されることとし、いわゆる「下請けいじめ」を迅速かつ効率的に取り締まれるようにしたものが下請法です。

下請事業者

親事業者
〜1000万円

1000万円超
〜5000万円

5000万円超
〜3億円

3億円超
0円〜1000万円
 
 
 
 
1000万円超〜5000万円
 
 
※4
 
5000万円超〜3億円
 
※2
 
 
3億円超
※1
 
※3

※1+※3=物品の製造委託・修理委託、プログラム、運送、物品の倉庫における保管等      

※1+※2=情報成果物の作成委託(プログラム作成を除く)、役務提供委託(運送、物品の倉庫における保管等を除く)

※4=適用なし
情報成果物の例:テレビ・ラジオ番組、CM、映画、設計図、雑誌広告
役務提供の例:貨物運送(自動車、船舶)、メンテナンス(ビル・自動車、機械)、顧客サポート(コールセンター)
 
三 平成28年12月に下請法の運用基準が改正された理由は、アベノミクスです。“アベノミクスによって一定の恩恵を受けたのは大企業だけで、中小企業は恩恵を受けていない”という批判を受け、中小企業(下請事業者)を保護することにしたわけです。
  そのため、改正内容は、中小企業(下請事業者)に有利な内容が多く、大きな会社(親事業者)が今までの現場のやり方を続けていると、違法として処罰される事柄も多くなっています(公正取引委員会のホームページに会社名と勧告内容が公表されることもあります)。
  具体的には、例えば、大きな会社(親事業者)が自らのコスト削減目標を達成するため、中小企業(下請事業者)の言い分をしっかり聞かずに下請代金を定めた場合、違法になります。
  中小企業(下請事業者)から大きな会社(親事業者)に対して、原材料や労務費などのコスト高騰による単価の引き上げの要請があったにもかかわらず、十分な協議をせずに単価を据え置いた場合も違法になります。
  また、下請事業者に製造を委託している品物について、量産が終了し、補給品としてわずかに発注するだけで発注数量が大幅に減少しているにもかかわらず、一方的に、大量発注時の低い単価のままにしている場合も違法です。
  要するに、下請法の運用基準を改正することによって、大きな会社(親事業者)が一方的に価格を決定している現状を見直したい、及び、大きな会社(親事業者)のコストを中小企業(下請事業者)に押し付けている現状を見直したいしたいという国の考えを理解して頂けると思います。
  その他にも、国は、支払条件を改善したいとも考えています。下請法の運用基準と同時に「振興基準」というものも改正されているのですが、その中には、手形サイトは120日(繊維業においては90日)を超えてはならないことは当然として、将来的に60日以内とするよう努める、とされています。
  振興基準独自の内容については、今すぐできていないからと言って直ちに違法として処罰の対象になるわけではありませんが、注意が必要です。
 
四 下請法の運用基準を改正することによって中小企業(下請事業者)の地位を向上させようという試みは、国策と言って良いものです。
  大きな会社(親事業者)からすれば、「下請けいじめ」のレッテルを貼られて評判を落とすのは避けたいところです。とはいえ、中小企業(下請事業者)に問題があるにもかかわらず減額や返品ができないのでは困ってしまいます。下請法違反だという疑いをかけられないように適法に減額や返品を行うことは、それほど容易なことではありません。必ず弁護士に相談すべきです。
  中小企業(下請事業者)からすれば、大きな会社(親事業者)との間に上下関係があるわけですからなかなか意見を言えないものの、絶対に譲れない一線というのもあるはずです。何でもかんでも自分たちで負担しなければならず、その挙句に一方的に取引を終わらせられてしまうようなこともあります。そのような場合に備えて準備をする必要性は低くありません。この準備についても必ず弁護士に相談すべきです。
当事務所は、大きな会社(親事業者)からの相談に対しても、中小企業(下請事業者)からの相談に対しても、最も依頼者の方にとって有利になるようなお話しをさせて頂いておりますので、是非一度ご相談ください。
 

 

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