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貸している建物の明渡しを求める場合や借りている部屋の退去を求められた場合に考えること(立退料の相場)

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借地借家
  1. 当事務所が数多くの立退案件を取り扱っていることは、これまで様々なコラムお話ししています。
     借地借家法が存在しているため、家賃滞納がない普通借家契約の場合、明渡しの条件として、立退料の支払いが必要になることが一般的です。
     もちろん、当事務所においては、賃貸人から依頼された際には立退き料0円で解決していることもありますし、賃借人から依頼された際には立退き料として月額賃料の数百ヶ月分を受領して解決したこともありますので、一般論が全て当てはまるわけではありません。

  2.  もっとも、裁判例を良く知っていただいた上で、法的にどのように判断されるかを知っておくことは非常に重要なことです。
     貸主とすれば、しっかり準備をしないといつまでも明け渡してもらえないということになりますし、借主からすれば、立ち退きを求められたとしても、しっかりと準備をすれば自らの利益を守ることができます。
     いずれにせよ、早めに当事務所にご相談いただくことが肝要だと思います。
     

立退料

平成28年9月6日東京地裁判決

0円

 

 

築50年以上で外観も「おんぼろ」、階段の壁もガタガタでアパートの老朽化は著しく、取り壊し・建て替え等の必要性が高いこと、正当な交渉にも応じず、不合理な行為を繰り返していること等を理由として、立退き料0円で明渡しを認めた。

立退きが認められず

平成28年12月8日東京地裁判決

正当事由なし

賃借人は、本件建物を唯一の活動拠点としてテナント料(転借料)による収入を収益として事業活動を行っており、本件賃貸借契約が終了した場合には、その唯一の収入源が断たれること等を理由として、立退料9727万9920円の提供を申し出ていることを考慮しても、明渡し請求を認めなかった。

立退きが認められず

平成28年12月20日東京地裁判決

正当事由なし

大地震時に倒壊する可能性が高いほか、老朽化が進み、断熱機能を失い、建物が傾斜するなどしていること等からすると、建物全体としての経済的効用が相当程度失われており、建替えの必要性が高いものの、借主はピアノを指導することで生計を維持してきたこと、ピアノの指導により生計を維持するとの前提で転居先を探すことが困難であること、立退料が170万円にとどまること等を理由に、明渡し請求を認めなかった。

立退料

平成28年12月22日東京地裁判決

350万円

築後約43年が経過しているが、現在における耐震基準や耐火基準を満たしていないこと、土地の建蔽率及び容積率、並びに、本件土地上に8階建ての相当規模のマンションを建築することが可能であると見込まれていること等を理由に、引越料その他の移転実費、転居後の賃料と現賃料の差額の2年分程度を基準に立退料を算出した。

立退料

平成29年1月17日東京地裁判決

200万円

建築後44年余りが経過していること、アパートの収益からすると相当多額の修繕費が必要となっていること等を理由にした上で、借主及びその配偶者がうつ病に罹患しており、転居に際しては相当な負担となること、本件建物よりも相当程度多額な賃料を要する建物に転居する必要がある可能性が高いこと等を理由に、立退料を200万円と判断した。

立退きが認められず

平成29年3月28日東京地裁判決

正当事由なし

本件建物の建替えの場合(費用1億円)よりも容易かつ安価に本件建物の耐震性能の向上を図ることが可能であること、補強案であっても本件建物の効用を害することはないこと等から、本件建物の耐震性能が不十分であることをもって、本件建物の明渡請求の正当事由とすることはできない(貸主の請求は認められない)と判断した。

立退料

平成29年5月11日東京地裁判決

900万円

建替えの必要性は認められるものの、借主は、本件店舗の営業による収益以外に収入がなく同収益で生計を立てており、本件建物を使用して営業する必要性が高いこと、焼肉店という業種に鑑みても、煙、油や臭いが発生するとの理由で本件店舗の代替店舗の確保は容易でないこと等を理由とした上で、差額賃料の2年分240万円、移転契約費用として2か月分の賃料60万円、引越費用30万円、現状の本件店舗の内外装を移転する費用600万円の合計額から若干の減額をした900万円を立退料と判断した。

立退きが認められず

平成29年5月16日東京地裁判決

正当事由なし

築60年近く経過していること、耐震性にも相当の疑問があるものの、明渡しを求めるほどの必要性は無いこと、借主は30年近くにわたり本件貸室において生活をしており、その生活の基盤も同所において形成してきたこと等を理由として、明け渡しをさせる正当事由が認められない(貸主の請求は認められない)と判断された。

立退きが認められず

平成29年5月29日東京地裁判決

正当事由なし

シロアリによって一定程度、腐食、劣化していることが認められるものの、築20年未満であること、上記腐食等の程度が、本件契約について解約をして修繕をしなければならないほどの程度に達していると認めるに足りる証拠はないこと、立退料186万円程度では足りないこと等を理由として、明渡しをさせる正当事由が認められない(貸主の請求は認められない)と判断された。

立退料

平成29年6月23日東京地裁判決

6180万9800円

 

貸室1について差額方式に基づく価格が1070万円、控除方式に基づく価格が4500万円、割合方式に基づく価格が4360万円とした上で、これらの価格を平均した3310万円を借家権価格とし(貸室2についても同様に算定し借家権価格を1040万円とした)、営業補償額としては、借主が調剤薬局を19店舗展開しており、新規出店の立地調査や出店後の経営ノウハウ等について相応の蓄積があるというのが相当であるので、本件貸室1の24か月の賃料である894万2000円と認めるのが相当であるとした上で、内装費、移転費用、仲介手数料を加算して、立退料を算定した。
なお、賃料差額については、借家権価格に含められると判断している。

お電話でのお問い合わせ:03-3341-1591

                         以 上

 

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