残業代請求されないための法的手段

〜まだ問題になっていない今こそ!弁護士に頼んで万全の労務管理をするチャンスです〜

≪目次≫

  1. 「過払い金請求バブル」の次は「残業代請求バブル」がやってくる。
  2. 「残業代請求」が注目される3つの理由
    (1)「過払い金請求」に比べて「残業代請求」の方が認められる可能性大。
    (2)あらゆる業種の企業に請求可能。
    (3)強大な権限をもった労働基準監督署が貴方の会社を強制捜査(調査)。

    表1・労働基準監督署の強制捜査により支払わなければならなくなる金額のシミュレーション必見
  3. 「残業代請求」対策をしないと会社が潰れる3つの理由
    (1)驚くほど高額になる「残業代請求」。
    (2)「残業代請求」は、在職者のみならず退職者全員に波及。合計1億円の負担も!
    (3)貴方が取締役か監査役ならば、貴方も請求される!!

    表2・訴訟提起された場合に支払わなければならない金額のシミュレーション必見
  4. 「残業代請求」対策の具体的な処方箋
    (1)従業員の労働時間を把握する必要あり。
    (2)従業員を「管理職」として取扱っている場合でもダメ!?
    (3)賃金体系を見直す必要あり。
  5. 「残業代請求」訴訟を起こさせないために。訴訟になっても負けないために。
  6. 当事務所は酒井社会保険労務士事務所と提携しています。現場の実態に合わせて更なる万全な体制を構築しましょう。
  7. 企画業務型裁量労働制を導入したい場合、導入済みの制度が正しいか確認・検証したい場合
  8. 専門業務型裁量労働制を導入したい場合、導入済みの制度が正しいか確認・検証したい場合
  9. 事業場外労働に関するみなし労働時間制については、再検証を!

 

残業代請求を受けてしまった場合、制度の導入・見直しをしたい場合には是非お問い合わせ下さい。
最善の結果をもたらすよう活動させて頂きます。

 

 ≪本文≫

1 「過払い金請求バブル」の次は「残業代請求バブル」がやってくる。

テレビや電車の中で、弁護士事務所や司法書士事務所が「過払い金請求なら○○事務所」というような広告をしているのを見たことがある人も大勢いらっしゃることでしょう。

「過払い金請求」とは、消費者金融業者らから借りたお金を返す際に生じうる問題です。そもそも利息制限法という法律上は、金融業者が利息制限法を超えた利息を付けて貸していたとしても、(借主が任意に支払ったことなどの要件を満たせば)有効な弁済とみなされると規定されています。そのため、金融業者は、利息制限法を超えた貸付をしても問題がないことを前提に経営を行っていました。また、関係官庁からは、内閣府令に従うように、という指導があったので、金融業者は内閣府令に従っていれば大丈夫だろうと安心していました。金融業者からすれば「業界の常識」として経営を行っていたわけです。

しかし、法律というものは「皆がやっているから正しい」というものではありません。最高裁判所は、当時金融業者らが行っていた「業界の常識」の正当性を否定し、次々と金融業者に不利な判決を出しました。関係官庁から従うように指導されていた内閣府令の一部が違法であると判断されたことさえありました。こうして、元本完済後に利息制限法を超える弁済を行った場合、払い過ぎた金銭を取り戻せることになったのです。金融業者は、関係官庁の指導に従い、「業界の常識」に従って経営を行っていたにもかかわらず、です。

一部の弁護士事務所や司法書士事務所は即座に反応し、テレビCMや電車内広告を利用して借主を集め、金融業者に対して一斉に「過払い金請求」を行いました。それらの事務所のホームページの中には過払い金を数百億円回収した実績を掲げているところもあります。

その結果、武富士を始めとして、アイフル、ロプロ(旧日栄)、SFCG(旧商工ファンド)ら多くの業者が経営危機に追い込まれました。消費者金融業者の数は25年前の約10分の1まで減ったともいわれています。このような現象のせいでしょう。「過払い金請求」を取り巻く過剰ともいえる状況について、現役の裁判官から「司法ファッショ」と判示されたことさえありました。

このようにして「過払い金請求バブル」と言われるまでに膨らんだ「過払い金請求」ですが、改正貸金業法が完全施行されるなどした結果、将来的には過払い金が生じる余地がなくなることになりました。

「過払い金請求」がなくなってしまった場合、「過払い専門」として急激に拡大した弁護士事務所らはどうするのでしょうか。

そこで注目されているのが「残業代請求」です。

近時大企業においては減少の兆しがあるとはいえ、多くの会社で「サービス残業」は常態化していると思います。そのような中、「司法ファッショ」とも称される勢いで一斉に「残業代請求」されたらどうなるでしょうか。「皆がやっているから」で通用しないのは「過払い金請求」の経緯を見て分かって頂けたはずです。そればかりか、実は、「残業代請求」は、「過払い金請求」に比べて、より裁判所が認めやすい土壌が揃っているのです。貴方の会社は生き残れるでしょうか。

2 「残業代請求」が注目される3つの理由

(1)「過払い金請求」に比べて「残業代請求」の方が認められる可能性大。

「過払い金請求」ですら、「司法ファッショ」と呼ばれるほどにガンガン認められているにもかかわらず、その「過払い金請求」よりも「残業代請求」の方が認められやすいなんてことがあるはずない、と思った方も多いのではないでしょうか。

残念ながら、専門家から見れば、その考え方は間違っています。裁判になれば「過払い金請求」よりも「残業代請求」の方がよっぽど認められやすいのです。

なぜでしょうか。

それは、労働法の基本的な考え方と関わっています。経営者と従業員では従業員の方が弱者であるとして、従業員の権利を保護しようとするものが労働法です。そして、働いたら働いた分だけ賃金が発生するというのも労働法です。

そうである以上、裁判所は次のように考えるのです。従業員が所定労働時間を超えて働いていたのだとすれば、働いていた分だけ(残業代を含めた)賃金が支払われなければならない。今まで残業代や賃金が支払われなかったのは、弱者である従業員が強者である経営者に遠慮していたからだ。経営者は、「サービス残業」という名の下に、従業員に甘えている。従業員を助けてやらなければ、と。(これに比べて、「過払い金請求」は、利息制限法を素直に読めば、借主の主張は認められないようにも読めたので、当初はこれほど広がるとは思われていませんでした。)

経営者からすれば、経営者だって弱い立場にあるんだから配慮してほしい、と思われる方も少なくないと思います。

しかし、何の対策もしないままでは、裁判所が経営者に味方してくれることは期待できません。裁判所は従業員の権利を保護しようとするでしょう。

会社としてできることは、訴訟にならないように、あるいは訴訟になった場合であっても、少しでも裁判所に味方になってもらえるように、常日頃から対策をしておくことです。訴訟になったときに負けないようにするためには、御社の事情を良く分かった弁護士及び社会保険労務士のアドバイスによって、事前にどれだけ日頃の対策ができているかどうかという点に大きく左右されるのです。

(2)あらゆる業種の企業に請求可能。

「過払い金請求」においては、請求先は消費者金融業者ら特定の業種に限られていました。しかし、「残業代請求」においては、あらゆる業種が対象になります。

東京大学医学部付属病院が労働基準監督署から是正勧告を受け、合計約9776万円を支払ったニュースをご存知の方もいらっしゃることと思います。

厚生労働省の「平成21年度の賃金不払残業(サービス残業)是正結果のまとめ」によると、1企業あたり最高額の是正支払をしたのは飲食業(12億4206万円)、次いで銀行・信託業(11億561万円)だったとのことです。是正支払額が0円だったのは「官公署」だけでした。

全業種において、「残業代請求」が問題になることが分かって頂けると思います。「残業代請求」に関する問題は、「対岸の火事」ではないのです。

(3)強大な権限をもった労働基準監督署が貴方の会社を強制捜査(調査)。

貴方の会社が残業代を支払わない場合、労働基準監督署が貴方の会社に捜査(調査)に入る可能性があります。捜査(調査)の後、残業代が支払われていないなどの違反があることが判明した場合には、是正勧告されることになります。再監督しても是正されない場合には、刑事事件として扱われる可能性があります。検察庁に送致・起訴された場合には、6か月以下の懲役又は30万円以下の罰金に処される可能性すらあります(違反者のみならず、法人にも罰金が処される可能性があります)。

現状においては、労働基準監督署は人員不足であるといわれております。しかし、油断してはいけません。逆に言えば、人員不足であるがゆえに今まで問題視されなかったものの、本来ならば、いつ問題視されてもおかしくない企業がいくつもあることが容易に想像できるからです。

労働基準監督署があなたの会社に捜査に入らないように、仮に捜査(調査)に入ったとしても、何ら問題はない、と言い切れるような態勢を作っておく必要があります。

表1≪労基署の捜査により支払わなければならなくなる金額のシミュレーション≫ 必見

1日の残業時間 時間外手当 休日勤務手当 深夜勤務手当 支払合計額
1時間 3750万円 3240万円 375万円 7365万円
2時間 7500万円 3240万円 375万円 1億1115万円
4時間 1億5750万円 3240万円 375万円 1億9365万円

※従業員数200人の会社において、1ヶ月当たりの所定労働時間160時間、休日労働時間16時間、深夜労働時間10時間、月給40万円と想定した場合のシミュレーションです。

※1日当たりの残業時間が4時間になった場合、支払合計額は2億円弱になります。(酒井社会保険労務士事務所によるシミュレーション)

3 「残業代請求」対策をしないと会社が潰れる3つの理由

(1)驚くほど高額になる「残業代請求」。

「残業代請求」をされた場合、原則25%の割増賃金率(1か月間の残業時間が60時間を超えた場合50%になり得ます)を積算した額を支払わなければなりません。

例えば、1か月の賃金(住宅手当などを除く)25万円の従業員がいるとしましょう。毎日2時間残業を行っていた場合、2年間の残業代は220万円を超えることがあります。たった2時間サービス残業を行っていただけで、です。

深夜や休日であれば割増賃金率自体が変わります。休日労働であれば35%、午後10時から午前5時の間であれば25%の増額になります。日曜日の深夜に働いていれば、なんと60%増しです。月曜日から土曜日まで毎日8時間働き、日曜日に6時間働いた場合の残業代は320万円を超えることがあります。

また、訴訟で争われていたのであれば、「付加金」がついて倍額になり得ます。遅延損害金が、原則年6%、退職後の請求であれば年14.6%で追加されることになっています。

さらに、一般的には「残業代請求」は残業代発生時から2年の消滅時効にかかるため、過去2年分しか請求できないといわれています。しかし、裁判所が時効の解釈について従業員に有利な判決を下して、残業代として請求できる金額を極端に増額させる可能性があるといわれています。

実際、広島高等裁判所は、残業代を支払わない経営者の態様が悪質で不法行為にあたるとして、時効期間を3年間と判断しました。この判決に追随する裁判所が増えれば、残業代相当分を 3年間分請求することも可能になるのです。3年間の残業代相当分の請求ということになれば、更に100万円単位で支払が増えるということがすぐに分かって頂けると思います。

(2)「残業代請求」は、在職者のみならず退職者全員に波及。合計1億円の負担も!

「たった220万円か。じゃあとりあえずは放っておいてもいいや。」

もし貴方がそう思ったのであれば、考え直した方が良いと思います。

なぜなら、いったん残業代請求が認められれば、過去2年間に退職した従業員の全員がいっぺんに残業代を請求してくる可能性が高いからです。

なぜでしょうか。

最初の一人が残業代請求訴訟を提起したとします。

そうすると、裁判をやっている間に、その会社の内実というものが浮かび上がってきます。どれくらい働かせてい るのか、あっという間に白日に晒されるでしょう。

そのような状況で残業代請求が認められれば、後に続く人は簡単です。

裁判所に認められた人の真似をすれば簡単に勝てるからです。

結果として、過去2年の間に10人従業員が辞めていたとすれば、単純計算で合計2200万円支払わなければいけなくなります。50人従業員が辞めていたとすれば、1億円以上払わなければいけなくなってしまうかもしれません。

そもそも、私は、退職した従業員しか残業代を請求しない前提で話していますが、権利意識の高まっている昨今、退職せずとも残業代請求訴訟を提起される可能性がないとは言えません。法律上は、在職している従業員が残業代を請求してきても支払わなければいけないことになっていますし、残業代請求をしたことを理由にその従業員の待遇を変えれば、更に会社が支払わなければならない金額が増えていきます。請求できる残業代の金額が高ければ、会社を辞める覚悟で残業代請求をするかもしれません。こうなってしまったら、会社が支払わなければいけない金額がどれほど高くなるか想像するだけで恐ろしいです。

そろそろ、弁護士と相談して「残業代請求」対策した方が良いと思い始めておられませんか?

(3)貴方が取締役か監査役ならば、貴方も請求される!!

残業代を支払っていなかった場合、貴方が取締役か監査役であれば、貴方自身の個人の財産を使って残業代を支払わなければならなくなる可能性があります。

具体的には、従業員合計8名が、会社に対して残業代を請求するとともに、代表取締役、取締役、監査役に対して残業代を請求した訴訟がありました。

この事件で、大阪地方裁判所は、会社が倒産しそうだったというような特段の事情がない限り、残業代を支払わなかった責任が取締役や監査役にあることを認めました。結果として、代表取締役、取締役、監査役は、個人として1400万円を支払わなければならないという判決を下したのです。

取締役や監査役の皆さん、1400万円を支払いなさい、と裁判所に命令されたからといって支払えるような余分なお金があるでしょうか。

しかも、取締役や監査役の責任の場合、時効期間は10年間です。会社に対する残業代請求ができなくなった後も、残り8年間、取締役や監査役個人は責任を免れることはできません。

支払えなければ、最悪の場合、破産申立てをしなければならなくなる可能性すらあります。

「残業代請求」対策の重要性が分かってもらえたと思います。

表2≪訴訟提起された場合に支払わなければならない金額のシミュレーション≫ 必見

1日の残業時間 各種手当合計額
(時間外、休日、深夜)
付加金 遅延損害金(1年分) 支払合計額
1時間 2946万円 2946万円 599万5110円 6491万5110円
2時間 4446万円 4446万円 904万7610円 9796万7610円
4時間 7746万円 7746万円 1573万3110円 1億7068万3110円

※1ヶ月当たりの所定労働時間160時間、休日労働時間16時間、深夜労働時間10時間、月給40万円の場合に、10人から同時に訴訟提起されたと想定した場合のシミュレーションです。

※1日当たりの残業時間が4時間になった場合、支払合計額は約1億7千万円になります。(酒井社会保険労務士事務所によるシミュレーション)

4 「残業代請求」対策の具体的な処方箋

以上のとおり、将来的に見て、「残業代請求」が一斉に行われる可能性が極めて高い以上、みなさんの会社で「残業代請求」対策を早急に進める必要性の大きさについて理解していただけたと思います。「残業代請求」が高額になりうるばかりか、対策なしでは訴訟に負けてしまう可能性が高い以上、訴訟を起こされてからでは遅いのです。国会ではホワイトカラーエグゼンプションの立法化が議論されていますが、近日中に現実化する可能性は低そうなので、期待できません。

(1)従業員の労働時間を把握する必要あり。

訴訟を提起されても、従業員が残業時間を立証することなどできないから負けることはない、などと考えていないで しょうか。残念ながら、従業員が残業時間を具体的に立証できなかったとしても、会社側は訴訟に負けてしまうことがあります。

労働省労働基準局長の通達によれば、労働時間の把握は原則として(1)使用者が自ら現認して記録すること(2)タイムカード或いはICカードによって記録することのどちらかをしなければならないとされているからです。

要するに、会社側が従業員の労働時間を把握しておかなければならないことになっているのです。もし貴方の会社が、従業員の労働時間を把握していなかった場合、裁判所は、最低限の労務管理すら行えていない会社の言うことよりも従業員の言っていることの方が正しいであろうという心証を強く持ちます。

その結果として、従業員が訴訟を提起する際には、仮に業務日報やタイムカードのような客観的資料がなかったとしても、記憶に基づいて勤務時間の一覧表を作成すれば、(争いのある部分以外は)訴訟でそのまま認められるということになってしまいます。逆に、会社側は、客観的な資料の提出をしないと会社の主張が正しいことを認めてもらえません。そうなれば、訴訟で会社は負けてしまうでしょう。

会社がきちんと従業員の労働時間を把握することが極めて重要な理由が分かって頂けると思います。

もっとも、従業員の労働時間を全て確実に把握することは困難であるという会社もあるでしょう。そのような会社であっても、弁護士が会社の内部事情さえ把握していれば、会社のコストをそれほど増大させずに、取るべき対策が見つかる可能性は高いと思います。

(2)従業員を「管理職」として取扱っている場合でもダメ!?

会社内部の規則において従業員を「管理者」ないし「管理職」として規定しているから残業代を支払わなくてよい、と考えてしまっている方はいらっしゃらないでしょうか。

この問題については、セブンイレブンやマクドナルドにおいて、「名ばかり管理職」として問題になっていたのでご存知の方もいるかもしれません。裁判所は「名ばかり管理職」に対して極めて厳格な立場をとっています。

裁判で会社が勝訴するためには、(1)経営者と一体的であること(2)労働時間の管理を受けていないこと(3)高収入であり管理者にふさわしい処遇を受けていることなどいくつもの要件を満たしている必要があります。

形式的に「管理者」ないし「管理職」として規定しているからそれで残業代を支払わなくて良くなるというものではないのです。

もっとも、訴訟になる前段階であれば、解決の可能性がないわけではありません。少し工夫すれば「管理者」とか「管理職」のままでも残業代を支払わなくて良くなる可能性もあります。また、賃金体系などを見直すことによって、会社の負担をそれほど増やさずに対応できることもあり得るからです。貴方の会社にとって最も良い方法を見出すことが可能なのです。

(3)賃金体系を見直す必要あり。

ア 年俸制にしているから残業代を支払わなくてよい、と考えてしまっている方はいらっしゃらないでしょうか。実は、労働法上、年俸制を採用しても残業代は支払わなければなりません。貴方の会社がそのような賃金体系にしている場合には、賃金体系の見直しが必要になるかもしれません。
イ 賃金体系を見直す際には、各会社の個別の事情を勘案する必要があります。
そのため、直接相談をお聞きしない限り、一概にアドバイスすることはできませんが、本稿では、労働時間を柔軟化することによって賃金体系の見直しにもつながることについて触れておこうと思います。
ウ まず、労働法は、労働時間について、「変形労働時間制」や「フレックスタイム制」を採用することができるように設計してあるため、これらの制度を採用することによって、「残業代請求」リスクを減らすことができるかもしれません。
エ 外回りの営業、報道記者、出張が多い場合等には、「事業場外労働のみなし制度」を採用することによって、「残業代請求」リスクを減らせる可能性があります。
オ
  1. 研究開発
  2. 情報処理システムの分析・設計
  3. 新聞、雑誌、テレビの取材、編集
  4. デザイナー
  5. プロデューサー・ディレクター
  6. コピーライター
  7. システムコンサルタント
  8. ゲーム用ソフトウェアの創作
  9. インテリアコーディネーター
  10. 証券アナリスト
  11. 金融工学等を用いた金融商品開発業務
  12. 大学での教授研究
  13. 建築士、不動産鑑定士、中小企業診断士
  14. 公認会計士、弁護士、弁理士、税理士

などであれば、「専門業務型裁量労働制」を採用して「残業代請求」リスクを低減することもできます。

カ
  1. 経営企画担当部署のうち、社内組織の在り方を調査分析し編成する業務
  2. 財務・経理担当部署のうち、財務状態について調査分析し計画を策定する業務
  3. 広報担当部署のうち、効果的な広報手法の調査・分析を行い企画・立案する業務
  4. 人事・労務担当部署のうち、業務の内容や能力について調査分析し、社員の教育・研修計画を策定する業務
  5. 生産企画担当部署のうち、市場の動向について調査分析し、全社的な生産計画を策定する業務
  6. 営業企画担当部署のうち、営業成績などの問題点の調査・分析を行い営業方針や全社的な営業計画を策定する業務

などの場合には、「企画業務型裁量労働制」を採用して「残業代請求」リスクを低減することができます。

キ このような制度を採用できる場合には、残業代の問題は少なくなり得ますが、要件に該当するかどうか慎重に検討する必要があります。また、このような制度を採用した場合にも健康確保や苦情処理などの配慮が必要になりますので注意が必要です。

御社の中に、上記下線部に該当する業務がある場合は、早急にご相談ください。

5 「残業代請求」訴訟を起こさせないために。訴訟になっても負けないために。

以上のように、「残業代請求」について社会問題化する可能性は極めて高く、いったん社会問題化すれば「過払い金請求」のようにバブル化する可能性もあります。そのような状態になれば、弁護士に相談していない会社は非常に高額の退職金を支払わなければならなくなるため、会社にとってのリスクは非常に高いです。

また、従業員がいったん「残業代請求」訴訟を起こすとなれば、「退職金請求」や「過労」「パワハラ」「セクハラ」などに基づく損害賠償請求を加算して訴えてくる可能性もあるでしょう。そのようなことになれば、従業員一人当たり1000万円程度の金額を請求される場合もザラです。

それにもかかわらず、会社の備えはまだまだ十分とは言えないように思います。そのような状態のままでは、いざというときに対応することができなくなってしまいます。

本稿においては、いくつか一般的なアドバイスをさせていただきました。

仮に私たちに相談をしていただければ、各会社の個別の事情に応じたアドバイスをさせていただくことによって、コストとリスクを軽減することができます。

貴方の会社の事情によっては、「残業代請求」だけではなく、「解雇」「人事異動」「労働条件の変更」「メンタルヘルス問題(うつ病、精神疾患の従業員対策)」「派遣労働」「職業紹介」「労災」等あらゆる労働問題に有益な情報を提供できると考えております。労働審判事件数が平成18年と比べて2倍以上になっているほど労働問題リスクが高くなってしまった現状において、あらゆる角度から労働問題に対応できることが会社にとっての重要事項の一つになっているように思います。

当事務所は弁護士事務所であるため、全ての法分野に対応することが可能です。日常的な契約書のチェックを始めとして、法律の専門家としてあらゆる法律問題に対処することができます。
また、事前の対策をしていなかったために残業代請求訴訟を提起された場合でも、完全勝訴したり、何割も減額させたりするなどして依頼者の方に非常に喜ばれております。
労基署から連絡を受けた場合であっても、今までの豊富な経験から様々なサポートをしております。

残業代請求を受けた場合や労基署から連絡が来た場合には弁護士と相談しながら進めることが必要不可欠です。
是非すぐにご連絡いただきたいと思っております。
また、当事務所と顧問契約をして頂ければ、弁護士費用が大幅に減額されますし、常日頃から御社の法律問題について幅広くサポートすることによって御社の発展を手助けすることができます。
(なお、顧問契約の詳細については、顧問料のページをご覧ください。)

6 当事務所は酒井社会保険労務士事務所と提携しています。現場の実態に合わせて更なる万全な体制を構築しましょう。

当事務所と顧問契約を締結して頂く際に、当事務所と提携している酒井社会保険労務士事務所とも顧問契約して頂くと、労務管理について更に万全な体制を構築することができます。

社労士事務所とだけ顧問契約を締結していて弁護士事務所と顧問契約を締結していない場合では、社労士が訴訟や労働審判に対応することは法律上許されていないため、いざ訴訟になってしまったというときや難解な法律解釈が問題になったときに対応することができません。逆に、弁護士事務所と顧問契約を締結したとしても、弁護士事務所が労働問題に詳しくなく、社労士事務所との連携が十分に取れていない場合には、貴方の会社の労務管理がバラバラのものになってしまう可能性もあるでしょう。

当事務所であれば、あらゆる労働問題に対応することができますし、更に酒井社労士事務所と顧問契約をして頂くことによって、万全の態勢で貴方の会社の労務管理を支えることができます。(酒井社労士事務所は20年以上にもわたり労務管理に携わってきた歴史と経験の豊富な事務所です。酒井社労士事務所と顧問契約を締結すれば、労働管理に関する相談のみならず、行政機関に提出しなければならない書類の作成や提出の代行、給与計算、年末調整をしてもらえます。)

繰り返しになりますが、訴訟を起こされてからでは遅いのです。何の対策もしないままの状態で残業代請求をされてしまった場合、どんな優秀な弁護士にどれだけ高い報酬を支払っても、勝てる可能性は極めて低いのです。当事務所においても、他の優秀な法律事務所と同様、事前の相談なしで訴訟を提起されてしまった場合、相手に支払う金額をどれだけ多く減らせるか、ということに注力せざるを得ないのが実情です。

しかし、事前に当事務所が貴方の会社の事情を把握し、十分な対策にあたれば、貴方の会社のコスト削減につながるとともに、リスクの軽減にもつながります。当事務所は、役員の方や現場の法務担当の方のご要望を十分にお聞きして、実態を把握した上で問題に取り組みます。「弁護士からいろいろ言われたけれど、そんなことを言われても、現場の実態と全く違うじゃないか」というようなことは、当事務所においてはあり得ません。

ご相談をお待ちしておりますので、お気軽にご連絡ください。

岡本政明法律事務所の連絡先 : 03-3341-1591
酒井社会保険労務士事務所の連絡先 : 03-3230-4600 http://www.profit21.co.jp/sakai/

7 企画業務型裁量労働制を導入したい場合、導入済みの制度が正しいか確認・検証したい場合

企画業務型裁量労働制を導入しようとしても、弁護士の援助なしに作成されている場合、有効な規定になっていないものが大部分です。
重要なことは、厚生労働省の指針に基づいて制度を運用することですが、(1)労使委員会の設置や決議、(2)労基署への届け出などが必要になり、(3)運営規程などを作成しないといけませんので、弁護士の関与なしでは非常に困難だと思います。御社が労務コンサルタントと契約している場合であっても、弁護士のチェックを入れることを強くお勧めします。

ここでは、対象業務となり得る例だけを示しておこうと思います。

?経営企画を担当する部署のうち、経営状態・経営環境等について調査及び分析を行い、経営に関する計画を策定する業務

?人事・労務を担当する部署における業務のうち、業務の内容やその遂行のために必要とされる能力等について調査及び分析を行い、社員の教育・研修計画を策定する業務

➂財務・経理を担当する部署における業務のうち、財務状態等について調査及び分析を行い、財務に関する計画を策定する業務

?広報を担当する部署における業務のうち、効果的な広報手法等について調査及び分析を行い、広報を企画・立案する業務

?営業に関する企画を担当する部署における業務のうち、営業成績や営業活動上の問題点等について調査及び分析を行い、企業全体の営業方針や取り扱う商品ごとの全社的な営業に関する計画を策定する業務

?生産に関する企画を担当する部署における業務のうち、生産効率や原材料等に係る市場の動向等について調査及び分析を行い、原材料等の調達計画も含め全社的な生産計画を策定する部署

8 専門業務型裁量労働制を導入したい場合、導入済みの制度が正しいか確認・検証したい場合

専門業務型裁量労働制を導入する場合についても、弁護士の援助なしで規定している場合、有効な規定になっていないことが多く存在します。

?対象業務を遂行する手段及び時間配分の決定等に関して具体的な指示をしないこと、?健康・福祉を確保するための措置、➂労働者からの苦情処理のための措置を定めなければなりません。?就業規則においても、(1)労使協定の締結により裁量労働を命じることがあること、(2)始業・終業時刻の定めの例外であること等について定めなければなりませんので、適切な改定が必要になります。

近年は労務コンサルタントと締結していらっしゃる企業も多くいらっしゃるとは思いますが、こちらについても、弁護士のチェックを入れることを強くお勧めします。

9 事業場外労働に関するみなし労働時間制は、再検証を!

営業社員などに関する事業場外労働に関するみなし労働時間制についても、裁判例上、極めて厳しい判断が下っています。
そのため、既に制度を導入している企業の圧倒的大部分が裁判になった場合には敗訴すると推測できます。

例えば、旅行会社の主催する募集型企画旅行の添乗業務について、第1審では有効に適用できることが認められておりましたが、最高裁判決(平成26年1月24日)では適用が否定されています。

最高裁判決が出ることを予測せずに導入された制度については、有効な制度となっていない可能性が極めて高いわけです。

既に制度を導入している場合であっても、弁護士の再検証を受けた場合に適用されない可能性が高いのであれば、無理をして制度を維持しようとするのではなく、その他の制度を導入するなどした方が良い場合が多いと思います。

お問い合わせ

お電話でのお問い合わせ:03-3341-1591

メールでのお問い合わせ:ご質問・お問い合わせの方はこちら

人事労務コンサルティングをオススメします:人事労務コンサルティングはこちら